山梨県は我が家から比較的近いが、それが故にあまり丁寧に見て回ったことがない。勝沼のワインや都留市でゴルフをすることはあるが、それ以外はかつて一宮の桃源郷公園に桃の花を見に行ったことくらいである。今回はまず、甲斐善光寺まで車を走らせた。
新型肺炎の影響か中央道は空いていて一宮御坂ICまで土曜日だというのに事故渋滞で少し待たされたくらい。ここから甲州街道を使い甲斐善光寺に1時間30分くらいで到着。
甲斐善光寺は武田信玄が川中島の合戦の際に信濃善光寺の火災により寺宝が失われるのを恐れ、1558年に寺を建て、移したことに由来する。ただ、信玄が建てた七堂伽藍は1754年に焼失、金堂や山門は1796年の寛政年間に再興されたものである。駐車場は参道途中にあるため、少し戻るが、山門は信濃善光寺同様、重層建築の立派なもの。仁王像も腕はないが迫力満点。
金堂は善光寺建築に特有の撞木造りで信濃善光寺によく似ている。山門、金堂とも国の重要文化財に指定されている。
山門入ってすぐのところに『お咳婆さんの石』という大きな石がある。この石に咳が治れば飴を奉納することを約束して祈願すると効能があるとされている。昔も今も咳に苦しむものはいたのである。
500円払い金堂内部を見学、天井板には鳴き龍の巨大な絵が書かれていて中央部に立ち、手を合わせると大きな音が響く構造。さらに仏像が並ぶ奥の通路の先には信濃善光寺同様にお戒壇巡りをすることができる。
細い階段を降りると真っ暗だが、左へ周り、2つ目の先の腰の位置にある鍵に触れることによりご本尊と縁を結べるとのこと。なんとか鍵を見つけて無事完了した。
御本尊は阿弥陀三尊であり、信濃善光寺の絶対秘仏である像のお前だちと作られたもの。こちらは7年に1度のご開帳で拝むことができるが、次回は5年後ということになる。