12日はあまり付きのない日だったのかも知れない。内部の事務がたまり、四苦八苦している中で頑張って営業にと午後に遠出した。西武池袋線池袋駅発15時20分発の急行飯能行きに乗り、座って一息。電車は石神井公園、ひばりヶ丘、所沢と停車し、目的地はその先にあった。
電車は最初の停車駅『石神井公園』に15時29分に定時で到着、しかし、ドアが閉まらず、『練馬付近で停電が発生したため、少し止まります。』とのアナウンス。大したこともないなあと思っていると15時45分頃に『練馬駅付近で停電が発生、東京電力からの電力の供給が止まっている』と改めてアナウンス。これではやむを得ないと自社の担当者に連絡、待つことにした。
車内は全て座席が塞がり、1車両ごとに10〜20人立っている状況。するとまたアナウンスが入り『停電の解消には時間がかかる見込みです。お立ちのお客様は隣のホームに停車中の車両にお座りになってお待ちください。急行が発車するときにはご連絡申し上げます。』隣のホームを見るとガラガラの各駅停車が止まっている。私は、この車掌の気の利いた配慮に感心すると共に感心した。
しかし、その後も全く電車は動く気配はなく、16時を過ぎた頃に再びアナウンス。『毎回同じご報告で恐縮です。練馬駅付近で変電所のトラブルから東京電力から電力が供給を受けることができない状況です。そのため、復旧の目処をお伝えできないのですが、新しい情報が入りましたらお伝え致します。』他の鉄道会社でも情報を入れてくれる会社は多いが、同じ情報しかないのを重ねて言うことが多く、もう聞き飽きた情報であると逆に腹がたつものだ。しかし、この辺りを配慮するこの車掌の対応には再び感心した。
ついで『停電の解消はしたが、安定的な電力が確保できない』『ようやく、発車準備に入った』と言った細かい情報が流され、ついに16時40分くらいにはようやく動き始めた。
西武鉄道が原因ではないが、細かい情報の提供、隣の車両の座席への誘導といった車掌の対応には事故で1時間以上缶詰にされ他にも関わらずそれほど腹も立たなかったのはこのサービスのおかげかもしれない。
社員教育の賜物なのか、個人の力なのかは分からないが、珍しく乗務員の配慮に感心した。