今回は近藤勇生家周辺を散策してみる。新撰組隊長として有名な近藤勇は調布の生んだ剣豪で1834年に上石原村(現在は調布市野水)に宮川家の三男として生まれた。その生家は意外にうちから近い場所にある。東八道路を府中方向に走り、国際基督教大学裏門の信号にて人見街道を左折、しばらく走ると野川公園の入口があるが、そのそばにある。
今は碑なども建てられているが、かつては荒れ果てていたものを周囲の人たちが修復したものとのこと。さらに近藤勇が産湯に使った井戸の後も残されている。
また、道を挟んで反対側には近藤勇の養子・勇五郎が1876年に開いた撥雲館(はつうんかん)という剣術道場が1931年に改築された姿のまま残されている。
最盛期には3000人の門人を抱えたこともあるらしいが、その割には狭い。この質素な道場で激しい練習をしたのだろうか。今は、普通の御宅の庭先にあるが、表札には近藤とあり、今もご子孫が住んでおられる様子。
少し戻ると龍源寺という立派な寺がある。ここには六地蔵や庚申塔とともに近藤勇の胸像があり、ここには35歳の若さで処刑された彼の墓がある。
今は境内の白や赤の梅が美しく咲き、のんびりした雰囲気だが、かつてこの中で近藤勇がなぜ新撰組としての行動を起こしたのかが知りたくなる。
少し行くと野川、護岸がされていない昔ながらの流れと芽吹き始めた柳の木が印象的であった。