『日本の風景再発見』シリーズ その11。今回は2年前に訪れた通潤橋。場所は熊本県山都町にあるが、簡単に言うと阿蘇の方向に向かった山の中にある。(熊本駅からバスで90分)
学校の教科書なのでその放水の姿は有名だが、なぜこの橋があるのか、いつ誰により作られたのか、なぜ、あんな橋の真ん中から放水するのかなどを知っている人は少ないと思う。この橋の存在は子供の頃から知っていたが、初めて訪れたのはまだ10年の経っていない。6月の暑い日だったと思うが、某会社の担保物件がこの近くにあり、バスを待つ間に急いでいった。しかし、もちろんそんな都合よく放水がされる訳もなく、通常の放水は『土日の正午から1回のみ、それ以外に見たい人は事務所にあらかじめ頼んで1万円を払えば見ることができる』ということを知った。
その後、九州に行ったら是非放水の状況を見に行きたいと思い、ようやく2年前にその望みが叶ったもの。
通潤橋は石造単一アーチ橋で1854年だから江戸時代に肥後の石工によって作られた水路橋である。もともと推理に恵まれていなかった白糸台地に通水するための通潤用水が五老滝川の谷を通過するために橋を架け、その中に水路を作っている。高さは20メートル、橋の長さが78メートル、幅が6.3メートルあり、水路は3本通っている。こんな複雑な構造物を細かな設計図なしに江戸時代につくり、今も実用的に使われているだけで素晴らしいことである。橋の中央部には写真の前方に2つ、後方に1つの放水口が開けられており、灌漑利用の少ない農閑期に限って放水をするが、これは観光客向けもあるが、水路に詰まったゴミや泥を掃除するのが主な目的である。
橋の上部はさっきも申し上げたとおり6.3メートルの幅があり、人が行き来することができる。(手すりもないが未だに転落した人はいないらしい)放水時間の少し前には木槌を持った係員のおじさんが橋の中央部にある大きな木で出来た栓を木槌で叩いて抜くと放水が始まる。はじめはとても勢いよく水が流れ出し、しばらくするとだんだん水勢がよわくなり、20分程度で終了する。小生が訪れた日は丁度放水の頃から晴天になり、見事な放物線を描いて夏の空に水が勢いよく滝のように流れ、その風景に大きく感動した。その感動もあるが、このような素晴らしい橋を江戸時代に作った肥後の石工の力量のスゴさにも正直驚いた。
また、近くには規模は違うがいくつも石橋があり、霊台橋(れいたいきょう)もそのあと見に行ったがさらにこの橋より大きく、見事なものであった。いずれも国の重要文化財に指定されているが、是非一人でも多くの人に見てもらいたい風景である。
学校の教科書なのでその放水の姿は有名だが、なぜこの橋があるのか、いつ誰により作られたのか、なぜ、あんな橋の真ん中から放水するのかなどを知っている人は少ないと思う。この橋の存在は子供の頃から知っていたが、初めて訪れたのはまだ10年の経っていない。6月の暑い日だったと思うが、某会社の担保物件がこの近くにあり、バスを待つ間に急いでいった。しかし、もちろんそんな都合よく放水がされる訳もなく、通常の放水は『土日の正午から1回のみ、それ以外に見たい人は事務所にあらかじめ頼んで1万円を払えば見ることができる』ということを知った。
その後、九州に行ったら是非放水の状況を見に行きたいと思い、ようやく2年前にその望みが叶ったもの。
通潤橋は石造単一アーチ橋で1854年だから江戸時代に肥後の石工によって作られた水路橋である。もともと推理に恵まれていなかった白糸台地に通水するための通潤用水が五老滝川の谷を通過するために橋を架け、その中に水路を作っている。高さは20メートル、橋の長さが78メートル、幅が6.3メートルあり、水路は3本通っている。こんな複雑な構造物を細かな設計図なしに江戸時代につくり、今も実用的に使われているだけで素晴らしいことである。橋の中央部には写真の前方に2つ、後方に1つの放水口が開けられており、灌漑利用の少ない農閑期に限って放水をするが、これは観光客向けもあるが、水路に詰まったゴミや泥を掃除するのが主な目的である。
橋の上部はさっきも申し上げたとおり6.3メートルの幅があり、人が行き来することができる。(手すりもないが未だに転落した人はいないらしい)放水時間の少し前には木槌を持った係員のおじさんが橋の中央部にある大きな木で出来た栓を木槌で叩いて抜くと放水が始まる。はじめはとても勢いよく水が流れ出し、しばらくするとだんだん水勢がよわくなり、20分程度で終了する。小生が訪れた日は丁度放水の頃から晴天になり、見事な放物線を描いて夏の空に水が勢いよく滝のように流れ、その風景に大きく感動した。その感動もあるが、このような素晴らしい橋を江戸時代に作った肥後の石工の力量のスゴさにも正直驚いた。
また、近くには規模は違うがいくつも石橋があり、霊台橋(れいたいきょう)もそのあと見に行ったがさらにこの橋より大きく、見事なものであった。いずれも国の重要文化財に指定されているが、是非一人でも多くの人に見てもらいたい風景である。