いっぷくしょまいかいね

いっぷくしてから それからまた やろまいかいね

2009.09 八尾にて 38

2009年10月09日 | 風の盆

9月4日 9時40分、起床

身支度、車内整理をしているうちにお昼前となる。
遠くで雷が鳴っているようだ。
お世話になった方々に挨拶を済ませ、愛車「押入れ号」を動かす。
雷の影響か、小雨が降ってくる。

さて、帰路に・・・は、まだ就かない。
明日は土曜日であり、日曜日までは休みなので、もう少し八尾にとどまり名残を惜しむこととする。
ということで、町民ひろばに車を止める。
今晩はここに泊まるつもりでいる。
今日の予定は名残を惜しむ、ということで、おわらの面影を求めて町をふらふらとするつもりだったのだが、町民ひろばに車を止めて間もなく雨が本降りとなってきて、とてもふらふら、という訳にはいかない状況だ。
ふらふら出来ないのであれば、押入れの中だけで過ごさなければならないが、そうなると、生憎と用意してきた本は、全て読み尽くしてしまったので、何か読む物が欲しいし、起きてからまだ何も食べていないので何か食べたいし、そうだ、今日のうちに燃料も入れておこう・・・

こうして目的が定まり、13時過ぎ、行動開始。
町民ひろばの正面ゲートをくぐって井田川沿いの道を進み、坂のまち大橋を渡り左折する。
ここは「お代彦さの心中塚」に行くときに歩いた道である。
その入口となる道を通り過ぎると左側にコンビニがあるが、そこも通り過ぎてすぐ隣のガソリンスタンドで給油する。
雨はかなり激しくなってきている。
次の本屋さんでは車を降りなければならないので、濡れるのを覚悟する。
なるべく入口から近い場所を選んで車を止める。
自分が揃えているマンガの新刊が刊行されていたので、これを迷うことなく購入する。
読みたい、という本と、取り敢えず読んでみるか、という本では、他にやるべきことのない押入れ生活において、その充実感に大きな差が生ずるので、こうして「読みたい」本が手に入ったことは嬉しいことである。
こうして満足感に包まれつつ本屋さんを後にし、今し方来た道を戻ってコンビニを目指す。
実は食料を調達すべきコンビニと、ガソリンスタンド、そして本屋さんは一本の道に沿ってあるのだ。
この位置関係が目的を定める大きな要素になっていたことは事実である。

コンビニを出て先ほど給油したガソリンスタンドの所の交差点を左折し、杉原橋を渡って「福島第三」の交差点を左折して、十三石橋の袂で右折して井田川沿いの道を通って、14時10分、町民ひろばに戻る。
依然として雨が激しいので運転席の下に靴を脱ぎ、そのまま押入れスペースへと移動する。
ラジオのスイッチを入れ、買ってきた本を読みながらパンをかじる。
食べ終わってからもそのまま本を読み続ける。
町に出られない残念さと、この雨がおわらの期間中でなくてよかった、という気持ちを抱きながら活字を追ううちに、だんだんと眠りに落ちてゆく。

16時20分、目覚めるとラジオからは富山県に大雨洪水警報が発令された、とのニュースが流れている。
今だ遠雷は轟いてはいるが、外を見ると雨は既に上がっており、雲の間から光が差している。
近くの禅寺橋を、下校する小学校の子供達が渡ってくる。
これは町に出るチャンスだ!

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つづく

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2009.09 八尾にて 37

2009年10月09日 | 風の盆

おわらは終わった。しかしその余韻にしばし浸りたく、この場を離れ得なかった。
しかし他人はこんな気持ちにはならないのだろうか。
あれだけいた人々は一気に姿を消し、ぼんぼりだけがおわらの名残である。
このぼんぼりでさえ、あと僅か1時間の後には姿を消し、いつもの町にと還っていってしまう。

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30時10分、名残は尽きないが押入れに戻る。

つづく

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