裏・八尾十景九番目は「夜の禅寺橋」です。この橋は町内を流れる井田川に架かる橋のひとつですが、おわらの期間中、多くの観光バスが発着する町民ひろばの一番近くにあるので、観光バスで来町した人がまず渡ることになる橋です。まさに「おわらの玄関口」です。なので他の橋に比べライトアップされて美しく、夜は一番目立っています。
ところで、この橋の真ん中、というか井田川の真ん中で「福島」(ふくじま)と「西町」に分けられています。なのでどちらの地域に含めるか考えてしまうところですが、町民ひろば側から歩いてくることを考えると、「福島」とすべきでしょうか。というわけで、改めて、九番目は、福島から「夜の禅寺橋」でした。
ここが奈落だよ。昔の写真やチラシを展示してるんだけどよぉ、見てもらいてぇのはこれだっ。回り舞台の心棒でぇ。平成7年まではこれを手でぐるぐる回してたんでぇ。今じゃ機械でも回せるんだがぁ、やっぱ、ぺっ、ぺっ、っと、こーやってぐるぐる手で回すんが、男ってもんだぜ。
おおっと、話が長くなっちまったな。俺らはこれで行っちまうが、あとは好き勝手に見てくんねぇ。それじゃ、あばよっ!
名称 ながめ余興場所在地 群馬県みどり市建造年 昭和12年秋田県 康楽館・福岡県 嘉穂劇場などとともに、全国芝居小屋連絡協議会に加盟
ちょっとこっち来て見ねぇ。昔の役者衆(し)が貼り付けた大入り袋でぃ。おっと、さわっちゃいけねーよ。この小屋の歴史ってもんだからよ。大事(でーじ)にしてぇんだぁ。
そしたら舞台の袖から二階にあがるよっ。ついてきな!
まずはこの窓を見てくんねぇ。ほら、この真ん中のぶつぶつしたガラスだよ。こりゃーダイヤモンドガラスってー、今時じゃ珍しいガラスだ。すげーだろ。
じゃあ窓開けるよ。
どーでぃ、いーながめだろ。 舞台の方も見てみな。けっこうなながめだろ。
よしっ、次は奈落だっ!
つづく
ここをずっとまっつぐ行って、ぶち当たったらしだりに曲がるぉ。ほーら、ここをとんとんとーんと上がってったら、いきなりの花道でぇ。こっからはお前さんが先に行ってくんねぇ。ほら、男ならどーんと真ん中を行きやがれってんだっ。男の花道は一本道でぇ。胸張って行きな。おいおい、あとを振り返るんじゃねーよ。男の花道なんだからよぉ。
どーでぇ、舞台のど真ん中に立つってのはよー。いい気分じゃねーか。
今日はお前さん方を芝居小屋に案内するよっ!
ほーら。桜も丁度満開だぜっ!<align="middle"></align="middle">さあさあ、こっちの楽屋口から入(へぇ)んな。
さあ、ここが楽屋でぇ。ほら、よく見ねぇ。昔の役者が壁に手前の名前書いていやがらぁ。どうでぇ、少し休んでいくかい?なにをー?とっとと行けだぁ?へっ、江戸っ子は気が短くていけねぇや。それじゃ、こっちについてきてくんなっ!
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