チャレンジ

楽しく、自然体で生活しながら、チャレンジし、感じ続ける記録です。

そっと手を添える

2005-06-13 22:38:53 | リーダーシップ
 自分の周りに壁を越えさせてくれる人がいるかどうかは、自分自身の成長にとってとても大切だと思う。

 自分の能力の壁、行動の壁、思考の壁、可能性の壁、人は無意識のうちに自分の周りにいろいろな壁を作っているように思う。

 壁のなかには「あなたはこんな人間だ、あなたの能力はこんなもんだ!」「あなたはこれをやってはいけない」というように他人が作った壁もある。否定的な言葉、自分を認めてくれない、そんな環境で大人になったり組織の中で育てられると、本当に自分自身に壁ができてしまうことがあると聞く。

 人に影響を与える、人を育てる立場に立つ人はこのことを強く意識する必要がある。
誰かに言っているのではなくこのことは自分自身に言っている言葉。

 リーダーシップ研修で学んだ「人は皆誰もグレートになりたいと最初は思っていた」という言葉を思い出した。リーダーはこのことを常に強く意識することが大切だ。リーダー自らが、影響を与える人達に壁を作るようなことをしてはいけないとあらためて思っている。

 そしてリーダーがとるべき行動は、メンバーが壁を越えようと決意する勇気を与えることと、メンバーが壁を越えようと決意したときに暖かく見守り声をかけながら、壁を超える力が消えてしまいそうになった時に少しだけ手を添えること。

 決して大きな力を貸してはいけない。壁を自分自身の力で超えたときに始めて本当の力が身につくから。
このことはこれまで漠然と理解していたものの、ボディービルディングジムの森田先生に出会って身を持って感じている。

 ベンチプレスでウエイトを挙げている時、先生は姿勢について静かな声でアドバイスをしてくれるが、回数が増えパワーの限界に近づいてくるとウエイトに少し手を添えて、じっと顔の表情を見ている。
限界に達するところを見極めながら、そのポイントがくると「あと2回!」と声をかける。そして声をかけられた私は最後の力を振り絞って2回に挑戦すし、壁を越える瞬間がやってくる。

 自分一人ではあきらめてしまうところを、先生の存在が壁を越えさせる。でも壁を越えたのは自分自身の力。それが自信につながる。

 リーダーの役割そのものだと感じている。