チャレンジ

楽しく、自然体で生活しながら、チャレンジし、感じ続ける記録です。

上手な話し方~3つの輪の話法

2006-03-26 22:55:04 | コミュニケーション力
 Weather Newsのお天気お姉さんが天気予報を伝えるのに鴻上尚史(こうかみ しょうじ)さんの講演で聞いたことのある、3つの輪の話法を使っていました。

「今日のお天気は、西からくだり坂で、午後になると関東地方も雨になります。皆さんお出かけの時は傘をわすれないようにしましょう」~第三の輪

「ところで、あなたは3月の雨というと何を思い出しますか?」「私は高校の卒業式の日に降った雨のことを思い出すんですよ」~第二の輪

「なんで、こんな日に雨が降るの!私は雨女?」と、自分のことを悲しく思ったものでした」~第一の輪

 このセリフは私が考えた全くのでたらめのものですが、お天気お姉さんは見事に3つの輪の話法を使いわけていました。それは天気予報というよりはまるで演劇のようでした。

 普通の天気予報とはかなり違った印象で、すごく印象に残りました。

 天気予報というものはそもそも退屈なものではないかと思います。というのも多くの人にとって必要な天気予報は、自分が住んでいるところの予報だけで、それ以外の予報には興味がない場合が多いように思うからです。でも、天気予報では、テレビの視聴者の住むそれぞれの地域の天気予報を伝える必要があることから、ある程度の地域を対象としと、それら全てを時間をかけて伝えていく必要があります。

 こんなこともあってか、天気予報を伝える側は、視聴者が退屈しないように、これまでさまざまな工夫をとってきているように思います。それこそお天気お姉さんのような存在は、退屈な天気予報を少しでも退屈にしない工夫でしょう。

 3つの輪の話法を使った天気予報は、そのさらに先にいくもの、エンターテイメントを意識した天気予報のように思います。

 そして、3つの輪の話法は、こんな天気予報のほかにも、いろいろな場面で退屈な話を楽しいものにするために使えそうな気がします。

トーストマスターズ

2005-12-17 23:24:19 | コミュニケーション力
 面白い場所を見つけた。

 とても暖かくて、素敵な笑顔の人が集まっていて、楽しめて、ユーモアが溢れて、そして学びが多くあって、そこにいる人達が皆真剣に自分自身を成長させようとしている場所。

 今日の参加者は男性が12名、女性が18名。年齢は幅広く、一番若い人は18歳、一番上は60歳代。学生も何人かいるし、主婦もいる、サラリーマンもいる、定年退職後の人もいる。日本人だけでなく、オーストラリア人、インド人、イギリス人、アメリカ人もいる。

 多種多彩な人の集まりに共通するゴールは、英語で効果的なスピーチをするとともに、リーダーシップを発揮してミーティングを運営する技術を学ぶこと。
その入り口はまずは英語を話すこと。カジュアルな話だけでなく、少しあらたまった場での話についても学ぶことができる。

 会の名前はトーストマスターズといい、アメリカのカリフォルニアでNPOとしてスタートし、今は日本各地で会が行われている(京都トーマスマスターズの紹介武蔵トーストマスターズクラブの紹介広島トーマスマスターズクラブの紹介)。

 友人の奥様がメンバーとして参加しており、「すごく楽しいからおいでよ!」と誘われて今回で2回目のビジターとしての参加。今回はその奥様がスピーチをされたが本当に素晴らしいスピーチだった。

 利益をあげることを目的としていないのか、入会金や年会費はあるものの極めて小額で運営にかかる費用程度、月2回のミーティングは一回が2時間くらいということもあり、本当であればすぐにでも入会したいとろだが、少しだけ迷っている。

 とにかくやりたいことが多くて、かたっぱしから手をつけるのがこれまでの私のやりかただが、必ずその中のいくつかは中途半端になってやめてしまう。

 今自分が本当に取り組むことは何か、年内考えて結論を出す。

聞き上手

2005-06-24 23:33:11 | コミュニケーション力
 初めての人に会う、そして考える、感動する、感じる。そんな一日だった。

 初対面の人と会うことが多かった今日という日は、私にとっては危険な一日だった。”いい格好しい”の私は、初対面の人に少しでも良く見られたいという感情がよく働く。ペラペラ一人でしゃべりまくり自分をアピールする。相手の話しはほとんど聞いていない。そして一日が終わったときには結果的に嫌悪感の塊になる。 

 でも今日はそうではなかった。私自身を大きく見せたり、逆に萎縮したり、また無理をしたり格好をつけたりすることは一切なく、出会いの一つ一つを自然体で過ごすことができた。

 このような状態でいられた理由は自分自身が決めた約束事を守ったこと。

<約束事>
その1  誠実であること
その2  相手に気に入ってもらおうとは思わないこと
その3  レベル3の傾聴をすること

 レベル3の傾聴とは『コーチングバイブル』に書かれている傾聴の方法。
「自分の周り360度全てに意識の焦点を当てる聞き方。目に見えるものや耳に聞こえるもの、肌で感じられるもの、あるいは感情的なものなどを自分自身のすべての感覚で感じとる」

 もちろん私ができるのはこの真似事。でもこの聞き方を意識して行うと、聞き方があきらかに違ってくる。私自身がある地度満足のいく聞き方ができたと実感したとともに、「あなたは聞き上手ですね」と言われた。

魅力的なプレゼンテーションをする

2005-06-22 23:37:29 | コミュニケーション力
 1人15~20分くらいのプレゼンテーションを昨日、今日の2日間で13人分聞いた。

 プレゼンテーションの内容は自己の業務報告で、手法はパワーポイントのスライドを使って説明を行うもの。
内容については、実際にこれまで取り組んできた業務やそこでの成果などがそれぞれ異なるものであるから、内容も異なることから、相対的な優劣が比較的容易に見えてくる。

 内容がすぐれたものであることはプレゼンテーションの価値を高める重要な要素だが、一方でプレゼンテーション全体の印象を決めるのは内容よりはむしろプレゼンテーションの構成を含めたプレゼンテーション技術だと感じた。

 先日聞いた鴻上尚史(こうかみ しょうじ)さんの『魅力的な話をするため』の講演の印象がまだ頭の中に強く残っていることから、特に話し方の技術が大切だと感じた。
「ちょっとした工夫でもっと魅力的なプレゼンテーションになるのに」とプレゼンテーションを聞きながらずっと思っていた。

 第一の輪、第二の輪、第三の輪を意識した話し方、そしてそれをあえてくずすこと。そして「こえの要素」である①声の大きさ、②高さ、③速さ、④間、⑤音色/音質 を使い分けることの重要性や効果をあらためて強く感じた。

 さっそく大切な仲間に私の気づきを伝え話し合った。仲間はお互いにより魅力的な話をすることを意識し、さっそく取り組んでみようという話になった。
これを習得することができれば、とても魅力的なプレゼンテーションができるようになると確信している。

話の上手な人になるために

2005-06-07 23:08:44 | コミュニケーション力
 友人のヒロノリは話がとても上手い。アルコールが入るとさらに調子づき、話がとまらなくなる。笑いを取るのが好きなヒロノリの話の中には、過去に何度も聞いた笑い話もでてくるが、ネタがわかっていても思わず聞いてしまう。

 そんなヒロノリの話術の秘密が、劇作家・演出家の鴻上尚史(こうかみ しょうじ)さんの講演を聴いて解けてきた。

 話の上手な人は、話の中で『第一の輪』、『第二の輪』、『第三の輪』という3つの状況を意識し、そこで使われる言葉を巧みに使い分けている。
この3つの輪の話は、演劇の理論からスタートしているらしい。

 『第一の輪』とはスポットライトを浴びた俳優が舞台で話している状況のことで、そこで使われる言葉はいわば「独り言」。
 『第二の輪』とは、舞台に立つ2人の俳優が相手に対して話している状況のことで、そこでは「相手と話している言葉」が使われる。
 『第三の輪』とは、舞台に立つ俳優が観客席の人に対して話している状況のことで、そこでは「みんなと話す言葉」が使われる。

 同じセリフを話す場合でも、3つのどのレベルででも話すことができ、どの輪を意識するかで、その話を聞いている人の受け取る印象は変わってくる。
 
 上手な話しをする基本は、状況に応じた話し方をすること。
たとえば『第二の輪』の状況のとき、自分ともう一人の相手しかいないときには「相手と話す言葉」を使う。
たくさんの人を前にして話す「みんなと話す言葉」や、自分ひとりで話す「独り言」を使うと相手に伝わりにくい。

 状況に応じた話し方ができるようになると、次は状況が変わらないのにあえて「独り言」「相手と話す言葉」「みんなと話す言葉」を使い、それらを渡り歩く。
典型的な例としては『第三の輪』の状況で、そこにいる多くの人達に対して「みんなと話す言葉」を基本的に使いながら、途中でだれか特定のひとりと話したり話す時に使う「相手と話す言葉」を使い、時に「独り言」も使う。これらをはっきりと使い分けることで、話に変化が出て、話に表情が出てくる。単調な話にならず、聴衆が引き込まれる話になる。

 話の上手な人は、『第一の輪』~『第三の輪』の状況にあわせるのか、あえてずらすのかを考えて、それを適切に使うことができる人。そして、これを意識しかんがえることが、話の上手な人になるための第一歩。

 鴻上さんは、声の出る場所を使い分け声の音を変えること、そして「こえの要素」である①声の大きさ、②高さ、③速さ、④間、⑤音色/音質 を使い分けることで、こえそのものの表現を豊かにする方法も教えてくれた。

 そして「表現」を豊かにすることで「感情」が豊かになるということも教えてくれた。