ヒーメロス通信


詩のプライベートレーベル「以心社」・詩人小林稔の部屋にようこそ。

「ヒーメロス」26号編集後記

2014年06月08日 | お知らせ

編集後記

★「ヒーメロス26号は遅れに遅れてやっと発刊になった。今回、天野英氏が参加することになった。昨年、評論集『たわむ鏡』で周囲を驚かせた詩人である。

★詩とは何かという問題を廻って様々な憶測が各人にあるのだろうが、感動という一言がなければ何も始まらない気がする。

★書き手との出会いは、刺激という意味で重要なことである。内面を探求するために孤独であることは必要であるが、書かれたものは必ず読まれることを何処かで望んでいる。この逆方向のベクトルに詩を読み解く鍵がある。「個別」から「普遍」のプロセスには詩人それぞれの戦略がある。

★私の長期連載エセー「自己への配慮と詩人像」は後半をスタートすることになった。前半もそうであるが、書き終えた後かなりの修正を迫られそうであるが、とにかく書き進められるうちは続けるしかない。日本の新体詩以降の詩人たちも登場させる予定である。

★「ヒーメロス」のレギュラーメンバーである原葵氏の掌編集『裏地とボタン商会の猫』(以心社)がまもなく発刊される。奇想天外な話から人生を深く考えさせる話まで網羅した素晴らしい作品集になっている。

★私の初めての評論集『来るべき詩学のために(一)・井筒俊彦研究「意識と本質」を読む』は入稿に向けて推敲を重ねている。今年度中には発刊を予定しているが、評論集の構成で二転三転し、完成に近づけている。

 


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