クアトロ最終日、今回は黒田マナブ氏のMCから始まるという珍しい構成でした。「日本を代表するビートバンド!」と紹介されてコレクターズが登場、加藤さんも「日本を代表するDJ」と、黒田マナブ氏を紹介し返してライブが始まりました。
PATさんも最初からスタンバイして一曲目は「悪い月」。さらにイントロにオリジナルのアレンジでかっこいいギターを施された「太陽はひとりぼっち」と、月と太陽の対象的な冒頭です。さらに「ちびっこアドルフ」などと珍しいナンバーがあり、加藤さんの「早起きしてる?」から「アーリー・イン・ザ・モーニング」へ! これ好きな曲なので嬉しかったな~。
「暑いねー」と加藤さん。「もう、このステージの上本当に暑いんだよ。みんなをここに上げたい。でも水道橋の交差点の方がもっと暑いね」といつものゆかいなMCに入ります。「ね、コータローくん?」と振ると「そうね」とコータローさんも反応。「もう、バカな奴らが後楽園にいっぱいでさー」と加藤さんあいかわらず口も悪いです。「この間もキャンペーンで大阪行ったんだけどさ、あれね、知事とかに言ったほうがいい。木が生えてないから暑いんだよ」と、大阪の街並みの欠点を指摘。「たまには政治とか行政の話もしないとね」と言った言葉に、コータローさんが「ぎょうざ?」と聞き返したのに爆笑でした。思わず加藤さんも苦笑い。「そういえば大阪で桑名正博さんに会ったよ。『会ったことありますよね?』って言われて、『そう言われましても…』って感じなんだけど。でもちょっと顔の系等似てるよね」と話してまた客席も大受け。「あと加藤雅也とか」と言うと客席から「えー」とブーイング(笑)。「チャン・ドンゴンはもう言われ慣れてるけどね」と、それもまたお気に入りのようです。「コータロー君はトヨエツに似てるって…」と言うと、客席からまた不満の声と感心したような声が混じった反応。どっちなんだ。振り返って「小里くんは誰かに似てるって言われたことある?」と聞く加藤さんに、小里さんがしばらく考えて答えた言葉が素晴らしかった。「…お母さん」。もうフロアは大爆笑です。小里さんって発言自体は少ないけど、たまに口を開くと本当に面白いこと言うな。「Qちゃんはもう、中田とか、デュークとか」と加藤さんが締めてました。
珍しく早い位置に「TOUGH」が来て盛り上がった後、「ロック教室から、ゴーイングのソウ君が書いてくれた曲!」と「19」が。私も好きな曲で、やってくれたことはとても嬉しかったのですが、なんていうんだろうな、コレクターズの輝く曲の中に混じって演奏されると、どうしても音のレンジの幅とかそういうものがちょっと違って、CDより少し地味な印象になってしまった。ように思いました。単品で聴くと本当にいい曲なんだけどな。これはもうコレクターズがすごすぎるのが悪い。
この後あたりだったかな、またしても謎のギターが始まって、何の曲だろうと思っていると、非常に聞き覚えのあるフレーズに移行。「マーブル・フラワー・ギャング団現る!」ですよ! すごい好きな曲なので、意表突かれましたが嬉しかったー! 可愛くてエロくてコレクターズらしい名曲ですね。
その後始まったのが、洋楽カバー曲なのかな、知らない曲だったのですが、終わったあと加藤さんの「シド・バレット大好きだったからさー」の言葉で、ピンクフロイドかな? と推察。「かっこよかったんだよー」としみじみされています。合掌。「ここにさ、昭和30年代生まれの奴っている? いないかさすがに」と話し始めたのがいきなり「忍者部隊月光って番組があってさ」と、思いもかけない方向に。「コータローくん知ってる?」と聞くと「知ってる」と答えたのですが、「Qちゃんは知らないか、若いもんね。小里くんは?」と加藤さんがメンバーに確認を取ったときに「知らない」と小里さんが言ったのに反応されます。「えっ何でコータローくん知ってるの? 小里くんと同い年じゃない」と刑事に質問。すると「再放送」(だったかな?)と答えます。「あ、そうなんだ」とちょっとがっかりしたような様子で加藤さんが言うと「知ってるわけないじゃないですか」「そうですよね」的に、妙に他人行儀なやり取りになったのが面白かったです。「その忍者部隊月光の曲と、今の曲のイントロがすごく似てるんだよね。ピンクフロイドがパクったのかな。今思わず忍者部隊月光の曲歌いそうになったもん。そうかー知らないんだ、忍者部隊月光。俺幼稚園のお弁当箱が王選手だった時代だからね」と加藤さんが言うと「カッコイイじゃない」とコータローさん。「いいわけないよー! ワンちゃんだぜ?」と、一本足打法の真似をしながら話すと、「ワンちゃんサウスポー」と、反対向きのポーズで訂正するコータローさんさすがです(笑)。「コータローくんはもう、王監督とは知り合いなんだっけ?」と加藤さんに言われて、「まあね」みたいに軽く返すコータローさん(笑)。「池袋でしょっちゅう会うんだよ。もう3回くらいサインももらってる」とのことです。「じゃあお見舞いも行ったの?」と加藤さんに聞かれると「行ってない。でもメールはしたよ」と、ものすごい適当なことを言って受けをとった刑事でした。「全然忍者部隊月光の話できなかったなー。すごい面白いんだよ、忍者部隊月光」と、忍者部隊月光にこだわる加藤さん。何故そこまで。「次の曲はしっとり行きたかったのに」的に自嘲して、「恋してる?」と客席に聞いたのですが、やはりギャップは隠し切れず(笑)、イントロが始まってしまって妙な空気になったのに客席から笑いが漏れていました。そしてそこで始まるのが「扉をたたいて」ですよ。加藤さんの美しい声で切ないバラード。もう切り替えが大変なんですけど。
その後も続いてバラード、ロック教室から「愛まで20マイル」。正直私はこの曲というか歌詞が苦手で、ロック教室の中で一番好きじゃない曲なのですが、ライブでの加藤さんのボーカルはもう…圧巻の一言でした。世の中に、CDよりも上手い、迫力のある歌が歌えるボーカリスト、CDよりも素晴らしい演奏が出来るバンドが一体どれだけいるか。そんなバンドが存在してることすら知らないリスナーだっているんじゃないかと考えてしまうこのコレクターズの圧倒的なクオリティと存在感。ただただ凄まじいその歌に圧倒されて立ち尽くすのみでした。歌い終わった後の、拍手と歓声もすごかった。あの場にいた誰もが目を離せなかったと思います。
直後に始まったのがなんと、コータローさんボーカルの「エレファントライド」! おおー初めて聴きますよ! セクシーでエキゾチックな歌詞が、刑事のモテキャラと合っててかっこいい曲です。加藤さんも隣でコーラスつけてて楽しそう。それが終わったところで「コータロー!」と加藤さんが刑事を紹介し、いったんはけて、インストコーナーは最近おなじみの「GIVE IT TO ME NOW」でした。コータローさんの楽しそうなカッティングと、PATさんのキーボードの掛け合いがとてもいい! 握手したりお互いに拍手したり紹介するように手を差し伸べたりと、本人達も楽しそうです。
それが終わったところで加藤さんがフレッドペリーのストライプジャケットで登場です。始まったのは「Thank U」。コータローさんがまた楽しそうに口ずさんでて、加藤さんの声もすごくきれいに伸びてたなあ。終わったあと「サンキュー! まさにThank Uだよ」と嬉しそうに言っておられました。
「正直、ロック教室聴いて初めてライブに来た奴っているの?」と加藤さん。手をあげさせようとしますが、客席は静かなままです。「なんだよ~誰もいないの? 民生効果、マーシー効果無いじゃない。サンボなんてカレーまでおごったのにさ。スネオ君とも仲良くなったのにさ」とご不満そうです。それでも諦めずに「一人くらいいるんだろ? 何聴いてたかとか聞かないからさ、手あげてよ」と食い下がると、後ろの方で手を挙げた方が。「おおー! いるじゃん! 効果あったじゃん!」と大喜びの加藤さん。一人でいいの? それを拍手で祝福するファンも含めてみんなかわいいな(笑)。しかしさっき「聞かないから」と言った矢先なのに「普段何聴いてるの? 伝言ゲームでいいから教えてよ」とひるがえす加藤さん(笑)。聞こえてきた答えは「ピロウズ」でした。「ピロウズかー!」と意外そうにしてましたが、むしろ一番妥当では。「ピロウズはね、もう親戚のように仲良くしてて。入りたいくらい好き」と、また加藤さんのその場限りの適当な発言がありましたが、でもこれさわおが聞いたら喜ぶんじゃないかなあ。というかもしかしたら、東京のライブだし本人来てたかもね。知らなかったら教えてやりたいくらい。そしてその後が「未来のカタチ」ですよ。コレクターズの奇跡のような今を具現化した名曲の連続に胸が熱くなりました。未来のカタチでもコータローさんが前に出てきてコーラスしたり、非常にいい雰囲気でした。この日の合唱大きかったねー!
「メイビートゥモロウ」で大盛り上がりして、いったんメンバーは引っ込んだのですが、もちろんアンコールがかかります。そしたらまたしてもなかなか皆さん出てこない。これはまたロック教室のあのコスプレやってんのか? と思ったら、案の定全員学生服でのご登場です! 可愛いなー。「遅くなってごめんなさい。間違えて海パン着替えちゃってた」と言う加藤さん。「この格好だからね。これはもうコータローくんのテーマソングでもあるね」とのMCで、何をやるのかと思いきや「問題児!」と加藤さんのシャウトで客席も大歓声。しかし「周りを見わたしてみても 退屈なことばかり」まで歌ったところで加藤さん歌詞を度忘れしたらしく(笑)、歌が止まってしまい、演奏もストップ。困ったような顔でコータローさんに「この後なんだっけ?」と聞いていました。すると「とても~満足~」と、変な裏声で教えてあげるコータローさんにフロア爆笑。あれたぶん加藤さんのモノマネなんですね(笑)。しかも加藤さんそれでも思い出せなかったらしく「そのあと…」とさらに続きをうながして「なのに~ママは~」とさらにモノマネで教えてあげるコータローさん。最初のフレーズもノリノリで歌いながらギター弾いてたコータローさんですから、充分歌詞は覚えてそうなので頼もしいです。しかしボーカルよりギターのほうがちゃんと歌詞を覚えている状態ってどうなの(笑)。やり直した「問題児」は、とても素晴らしい出来でした。その後「パンクオブハーツ」でさらに盛り上がり、途中の刑事のジャンプは何と49回! あんなでっかいギター持って49回もライブの中盤でジャンプできる42歳ってすごすぎる。とてつもなくカッコイイ刑事でした。
再び去ったメンバーにアンコール。そして出てきた皆さんは手にビール缶持っています。フロアも激暑だったのですごいうらやましいですよ。しかも刑事はその缶でフレットをすべらせギター弾いたりしています。そこへ登場した加藤さんは、グレーの英字新聞と言うかタブロイド紙のようなシャツ。これもときどき見ますね。リッケンバッカージェットグローれいこちゃんで刑事がイントロを奏でて、「CHEWING GUM」が! 今回もたくさんのガムが飛びまくってて壮観でしたね。毎回見応えあるなー。そしてその後はもちろん「僕はコレクター」で大盛り上がり。モッシュにもまれて大変でしたが超楽しい。そこで終わるかと思いきや、加藤さんがMCを。「クアトロマンスリー、今日で最後です。来てくれた人ありがとう! この後は全国を回って、そしてそのあと10/22に日比谷野音で20周年ライブを行います!」と、みんな来てね的に告知をされました。「最後にこの曲をみんなで大合唱して」と始まったのは「愛ある世界」! 感動的な流れだし、非常にドラマチックな歌で、ここに持ってくること自体は間違ってないと思うのですが、どうしても「こんな難しい歌合唱出来ないよ! 歌えるの加藤さんだけだよ!」と心で突っ込んでしまう(笑)。しかしとても楽しそうな加藤さんと、難しいながらも合唱するフロアはとてもいい雰囲気で、素晴らしいラストになりました。
ライブが終了し、客電が付いて追い出しの曲「Thank U」がかかったのですが、客がまったく帰ろうとせずアンコールの手拍子を続けていました。「Thank U」を合唱しながら手拍子を続けているフロアがまるでピロウズのライブのような、普段のコレらしくない盛り上がりでびっくりしながらもすごく嬉しかったです。この日は本当に曲のあとの歓声とか、男性のファンもたくさんいたようで、非常にいい雰囲気のライブだったんですよ。スタッフが「終了しましたので」と声をかけてもなかなか去ろうとせず、「Thank U」が終わるとまた歓声と拍手が起こったり、フロアの熱い感情がなかなか冷めないような、すごくいい空気で、なんだか胸が熱くなりました。コレクターズのライブって、お客さんが大人やシャイな人が多いせいか、わりと盛り上がりがおとなしい面もあったのに、この日は客席がコレを好きな気持ちがとても強く伝わってくる素晴らしい雰囲気だったと思います。この状態のまま、全国ツアー、そして野音につながったらどんなに素晴らしいか! 20周年の野音が、きっといい状態で迎えられるだろうなと期待できる、最高のステージと客席でした。とても楽しかったです!
PATさんも最初からスタンバイして一曲目は「悪い月」。さらにイントロにオリジナルのアレンジでかっこいいギターを施された「太陽はひとりぼっち」と、月と太陽の対象的な冒頭です。さらに「ちびっこアドルフ」などと珍しいナンバーがあり、加藤さんの「早起きしてる?」から「アーリー・イン・ザ・モーニング」へ! これ好きな曲なので嬉しかったな~。
「暑いねー」と加藤さん。「もう、このステージの上本当に暑いんだよ。みんなをここに上げたい。でも水道橋の交差点の方がもっと暑いね」といつものゆかいなMCに入ります。「ね、コータローくん?」と振ると「そうね」とコータローさんも反応。「もう、バカな奴らが後楽園にいっぱいでさー」と加藤さんあいかわらず口も悪いです。「この間もキャンペーンで大阪行ったんだけどさ、あれね、知事とかに言ったほうがいい。木が生えてないから暑いんだよ」と、大阪の街並みの欠点を指摘。「たまには政治とか行政の話もしないとね」と言った言葉に、コータローさんが「ぎょうざ?」と聞き返したのに爆笑でした。思わず加藤さんも苦笑い。「そういえば大阪で桑名正博さんに会ったよ。『会ったことありますよね?』って言われて、『そう言われましても…』って感じなんだけど。でもちょっと顔の系等似てるよね」と話してまた客席も大受け。「あと加藤雅也とか」と言うと客席から「えー」とブーイング(笑)。「チャン・ドンゴンはもう言われ慣れてるけどね」と、それもまたお気に入りのようです。「コータロー君はトヨエツに似てるって…」と言うと、客席からまた不満の声と感心したような声が混じった反応。どっちなんだ。振り返って「小里くんは誰かに似てるって言われたことある?」と聞く加藤さんに、小里さんがしばらく考えて答えた言葉が素晴らしかった。「…お母さん」。もうフロアは大爆笑です。小里さんって発言自体は少ないけど、たまに口を開くと本当に面白いこと言うな。「Qちゃんはもう、中田とか、デュークとか」と加藤さんが締めてました。
珍しく早い位置に「TOUGH」が来て盛り上がった後、「ロック教室から、ゴーイングのソウ君が書いてくれた曲!」と「19」が。私も好きな曲で、やってくれたことはとても嬉しかったのですが、なんていうんだろうな、コレクターズの輝く曲の中に混じって演奏されると、どうしても音のレンジの幅とかそういうものがちょっと違って、CDより少し地味な印象になってしまった。ように思いました。単品で聴くと本当にいい曲なんだけどな。これはもうコレクターズがすごすぎるのが悪い。
この後あたりだったかな、またしても謎のギターが始まって、何の曲だろうと思っていると、非常に聞き覚えのあるフレーズに移行。「マーブル・フラワー・ギャング団現る!」ですよ! すごい好きな曲なので、意表突かれましたが嬉しかったー! 可愛くてエロくてコレクターズらしい名曲ですね。
その後始まったのが、洋楽カバー曲なのかな、知らない曲だったのですが、終わったあと加藤さんの「シド・バレット大好きだったからさー」の言葉で、ピンクフロイドかな? と推察。「かっこよかったんだよー」としみじみされています。合掌。「ここにさ、昭和30年代生まれの奴っている? いないかさすがに」と話し始めたのがいきなり「忍者部隊月光って番組があってさ」と、思いもかけない方向に。「コータローくん知ってる?」と聞くと「知ってる」と答えたのですが、「Qちゃんは知らないか、若いもんね。小里くんは?」と加藤さんがメンバーに確認を取ったときに「知らない」と小里さんが言ったのに反応されます。「えっ何でコータローくん知ってるの? 小里くんと同い年じゃない」と刑事に質問。すると「再放送」(だったかな?)と答えます。「あ、そうなんだ」とちょっとがっかりしたような様子で加藤さんが言うと「知ってるわけないじゃないですか」「そうですよね」的に、妙に他人行儀なやり取りになったのが面白かったです。「その忍者部隊月光の曲と、今の曲のイントロがすごく似てるんだよね。ピンクフロイドがパクったのかな。今思わず忍者部隊月光の曲歌いそうになったもん。そうかー知らないんだ、忍者部隊月光。俺幼稚園のお弁当箱が王選手だった時代だからね」と加藤さんが言うと「カッコイイじゃない」とコータローさん。「いいわけないよー! ワンちゃんだぜ?」と、一本足打法の真似をしながら話すと、「ワンちゃんサウスポー」と、反対向きのポーズで訂正するコータローさんさすがです(笑)。「コータローくんはもう、王監督とは知り合いなんだっけ?」と加藤さんに言われて、「まあね」みたいに軽く返すコータローさん(笑)。「池袋でしょっちゅう会うんだよ。もう3回くらいサインももらってる」とのことです。「じゃあお見舞いも行ったの?」と加藤さんに聞かれると「行ってない。でもメールはしたよ」と、ものすごい適当なことを言って受けをとった刑事でした。「全然忍者部隊月光の話できなかったなー。すごい面白いんだよ、忍者部隊月光」と、忍者部隊月光にこだわる加藤さん。何故そこまで。「次の曲はしっとり行きたかったのに」的に自嘲して、「恋してる?」と客席に聞いたのですが、やはりギャップは隠し切れず(笑)、イントロが始まってしまって妙な空気になったのに客席から笑いが漏れていました。そしてそこで始まるのが「扉をたたいて」ですよ。加藤さんの美しい声で切ないバラード。もう切り替えが大変なんですけど。
その後も続いてバラード、ロック教室から「愛まで20マイル」。正直私はこの曲というか歌詞が苦手で、ロック教室の中で一番好きじゃない曲なのですが、ライブでの加藤さんのボーカルはもう…圧巻の一言でした。世の中に、CDよりも上手い、迫力のある歌が歌えるボーカリスト、CDよりも素晴らしい演奏が出来るバンドが一体どれだけいるか。そんなバンドが存在してることすら知らないリスナーだっているんじゃないかと考えてしまうこのコレクターズの圧倒的なクオリティと存在感。ただただ凄まじいその歌に圧倒されて立ち尽くすのみでした。歌い終わった後の、拍手と歓声もすごかった。あの場にいた誰もが目を離せなかったと思います。
直後に始まったのがなんと、コータローさんボーカルの「エレファントライド」! おおー初めて聴きますよ! セクシーでエキゾチックな歌詞が、刑事のモテキャラと合っててかっこいい曲です。加藤さんも隣でコーラスつけてて楽しそう。それが終わったところで「コータロー!」と加藤さんが刑事を紹介し、いったんはけて、インストコーナーは最近おなじみの「GIVE IT TO ME NOW」でした。コータローさんの楽しそうなカッティングと、PATさんのキーボードの掛け合いがとてもいい! 握手したりお互いに拍手したり紹介するように手を差し伸べたりと、本人達も楽しそうです。
それが終わったところで加藤さんがフレッドペリーのストライプジャケットで登場です。始まったのは「Thank U」。コータローさんがまた楽しそうに口ずさんでて、加藤さんの声もすごくきれいに伸びてたなあ。終わったあと「サンキュー! まさにThank Uだよ」と嬉しそうに言っておられました。
「正直、ロック教室聴いて初めてライブに来た奴っているの?」と加藤さん。手をあげさせようとしますが、客席は静かなままです。「なんだよ~誰もいないの? 民生効果、マーシー効果無いじゃない。サンボなんてカレーまでおごったのにさ。スネオ君とも仲良くなったのにさ」とご不満そうです。それでも諦めずに「一人くらいいるんだろ? 何聴いてたかとか聞かないからさ、手あげてよ」と食い下がると、後ろの方で手を挙げた方が。「おおー! いるじゃん! 効果あったじゃん!」と大喜びの加藤さん。一人でいいの? それを拍手で祝福するファンも含めてみんなかわいいな(笑)。しかしさっき「聞かないから」と言った矢先なのに「普段何聴いてるの? 伝言ゲームでいいから教えてよ」とひるがえす加藤さん(笑)。聞こえてきた答えは「ピロウズ」でした。「ピロウズかー!」と意外そうにしてましたが、むしろ一番妥当では。「ピロウズはね、もう親戚のように仲良くしてて。入りたいくらい好き」と、また加藤さんのその場限りの適当な発言がありましたが、でもこれさわおが聞いたら喜ぶんじゃないかなあ。というかもしかしたら、東京のライブだし本人来てたかもね。知らなかったら教えてやりたいくらい。そしてその後が「未来のカタチ」ですよ。コレクターズの奇跡のような今を具現化した名曲の連続に胸が熱くなりました。未来のカタチでもコータローさんが前に出てきてコーラスしたり、非常にいい雰囲気でした。この日の合唱大きかったねー!
「メイビートゥモロウ」で大盛り上がりして、いったんメンバーは引っ込んだのですが、もちろんアンコールがかかります。そしたらまたしてもなかなか皆さん出てこない。これはまたロック教室のあのコスプレやってんのか? と思ったら、案の定全員学生服でのご登場です! 可愛いなー。「遅くなってごめんなさい。間違えて海パン着替えちゃってた」と言う加藤さん。「この格好だからね。これはもうコータローくんのテーマソングでもあるね」とのMCで、何をやるのかと思いきや「問題児!」と加藤さんのシャウトで客席も大歓声。しかし「周りを見わたしてみても 退屈なことばかり」まで歌ったところで加藤さん歌詞を度忘れしたらしく(笑)、歌が止まってしまい、演奏もストップ。困ったような顔でコータローさんに「この後なんだっけ?」と聞いていました。すると「とても~満足~」と、変な裏声で教えてあげるコータローさんにフロア爆笑。あれたぶん加藤さんのモノマネなんですね(笑)。しかも加藤さんそれでも思い出せなかったらしく「そのあと…」とさらに続きをうながして「なのに~ママは~」とさらにモノマネで教えてあげるコータローさん。最初のフレーズもノリノリで歌いながらギター弾いてたコータローさんですから、充分歌詞は覚えてそうなので頼もしいです。しかしボーカルよりギターのほうがちゃんと歌詞を覚えている状態ってどうなの(笑)。やり直した「問題児」は、とても素晴らしい出来でした。その後「パンクオブハーツ」でさらに盛り上がり、途中の刑事のジャンプは何と49回! あんなでっかいギター持って49回もライブの中盤でジャンプできる42歳ってすごすぎる。とてつもなくカッコイイ刑事でした。
再び去ったメンバーにアンコール。そして出てきた皆さんは手にビール缶持っています。フロアも激暑だったのですごいうらやましいですよ。しかも刑事はその缶でフレットをすべらせギター弾いたりしています。そこへ登場した加藤さんは、グレーの英字新聞と言うかタブロイド紙のようなシャツ。これもときどき見ますね。リッケンバッカージェットグローれいこちゃんで刑事がイントロを奏でて、「CHEWING GUM」が! 今回もたくさんのガムが飛びまくってて壮観でしたね。毎回見応えあるなー。そしてその後はもちろん「僕はコレクター」で大盛り上がり。モッシュにもまれて大変でしたが超楽しい。そこで終わるかと思いきや、加藤さんがMCを。「クアトロマンスリー、今日で最後です。来てくれた人ありがとう! この後は全国を回って、そしてそのあと10/22に日比谷野音で20周年ライブを行います!」と、みんな来てね的に告知をされました。「最後にこの曲をみんなで大合唱して」と始まったのは「愛ある世界」! 感動的な流れだし、非常にドラマチックな歌で、ここに持ってくること自体は間違ってないと思うのですが、どうしても「こんな難しい歌合唱出来ないよ! 歌えるの加藤さんだけだよ!」と心で突っ込んでしまう(笑)。しかしとても楽しそうな加藤さんと、難しいながらも合唱するフロアはとてもいい雰囲気で、素晴らしいラストになりました。
ライブが終了し、客電が付いて追い出しの曲「Thank U」がかかったのですが、客がまったく帰ろうとせずアンコールの手拍子を続けていました。「Thank U」を合唱しながら手拍子を続けているフロアがまるでピロウズのライブのような、普段のコレらしくない盛り上がりでびっくりしながらもすごく嬉しかったです。この日は本当に曲のあとの歓声とか、男性のファンもたくさんいたようで、非常にいい雰囲気のライブだったんですよ。スタッフが「終了しましたので」と声をかけてもなかなか去ろうとせず、「Thank U」が終わるとまた歓声と拍手が起こったり、フロアの熱い感情がなかなか冷めないような、すごくいい空気で、なんだか胸が熱くなりました。コレクターズのライブって、お客さんが大人やシャイな人が多いせいか、わりと盛り上がりがおとなしい面もあったのに、この日は客席がコレを好きな気持ちがとても強く伝わってくる素晴らしい雰囲気だったと思います。この状態のまま、全国ツアー、そして野音につながったらどんなに素晴らしいか! 20周年の野音が、きっといい状態で迎えられるだろうなと期待できる、最高のステージと客席でした。とても楽しかったです!