あおしろみどりくろ

楽園ニュージーランドで見た空の青、雪の白、森の緑、闇の黒の話である。

犬のいる生活

2014-07-14 | 
犬を飼い始めて3年近くになるか。
我が家のココももうすぐ3歳である。
子犬の時は庭の畑を荒らしたりニワトリを襲ったりとずいぶんいたずらもしたが最近は落ち着いてきた。
番犬という言葉があるが、ココは誰かが来ればとりあえず吠える。
なのでちょっとした外出ぐらいだと家に鍵をかけない。
夜も鍵をかけない。
僕は家に鍵をかけるのが好きではない。
できれば鍵のない家に住みたいのだが、今の世の中そうも言っていられない。
以前間借りしていたクィーンズタウンの家は鍵をかけない家でとても居心地が良かった。
これだって男だけで住んでいたからの話で、女の人がいたら違うかもしれない。
そして都会だったらこれまた違う話になるだろう。
何重にも鍵をかける人はいるだろうが、その想いが逆に泥棒を引き寄せてしまう事もある。
まあ自分は鍵が好きではないということで、そこで番犬。
出かける時にはココに「留守番頼むよ」と声をかける。
あーあ、連れて行ってくれないのか、と詰まらなそうな顔をするが帰ってきた時は嬉しそうに飛び跳ねる。
人類がまだ洞穴に住んでいた頃、最初に仲良くなった動物が犬だ。
犬が一緒にいることにより人間がそれまで持っていた外敵からのストレスが減った。
その分のエネルギーを別の所へ回す事が出来る。
そうやって文明という物ができていったのだろう。

この犬のココ、性格はいたって温厚、かなり辛抱強い。
だが小さい犬、それもキャンキャン吠える犬が好きでない。
この辺は飼い主の僕に似てしまったのだろうか。
好きなスポーツは水泳、種目は犬かき。
泳ぎは達者で暑い時は気持ち良さそうに泳ぐ。
ただし寒中水泳はさすがに好きではないらしい。
日課の散歩は僕が自転車に乗って近くの公園を一周。
だだっ広い空間を走り回るのはやはり楽しそうだ。



犬の寿命は人間より短い。
子犬から飼い始めても人間より先に死ぬ。
死が辛いから動物を飼わないという人もいる。
それはそれで結構。
僕はいずれやって来る死から目を背けず、今という瞬間を大切にしたい。
散歩に行きたがらない娘に、「お前、ココが死んだ時に『もっと散歩に連れて行ってあげれば良かった』と後悔するぞ」と言っているが、どこ吹く風である。

今日も僕はココと一緒に自転車で走る。
遠くの山には雪がうっすら。
今年は雪不足で、まだ僕が行くスキー場は開いていない。
今週末から10日ほどスキーと関係ない仕事があるので、本格的に滑り出すのは8月に入ってからだろう。
こういう時は9月10月にどかーんと大雪が降ったりする。
パウダーはいくらでもあるのに滑りに来る人がいない、という事もあり得る。
その時に僕はあの山から、どんな気持ちでこちらの街を見るのだろう。
犬と一緒に山を眺めながら、そんな事を考えた。




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2 コメント

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 (かつみ)
2014-07-16 00:09:27
ひじりさん
いつもブログ読んでます。
アボリジニの言葉に「犬のおかげで人間になれた」というのがあります。意味はひじりさんも書いているように外敵に襲われなくったから、進化できたということです。

あと、英国でも「子供が産まれたら犬を飼いなさい」というのがあります。犬は子供ともに成長し、時に友人、お守り、外敵から守ってくれる。そして、子供が成長して、死を受け入れられる年齢になると、自らの死をもって子供に身近な死を経験させるとのことです。
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犬も人も ()
2014-07-16 03:50:43
かつみさん

読んでくれてありがとう、そしてコメントありがとう。
自分の死をもって子供に身近な死を経験させるというところに同意です。
娘は12歳、まだ死を受け入れるには幼いかな。
必ずやってくる死という物が来る時まで、このひと時を大切にしたいものです。
犬も人もね。
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