あおしろみどりくろ

楽園ニュージーランドで見た空の青、雪の白、森の緑、闇の黒の話である。

笑って仕事ができる喜び

2021-05-26 | 日記


さてさて久しぶりのブログ更新。
最近どうしていたかと言うと、ラベンダー畑の毎日である。
何時に行って何時に帰るかは自由なので、朝の10時ぐらいから午後3時ぐらいまで。
朝の冷え込みが厳しい時は11時スタートにしたり、雲が出て冷えてきたら早上がり。
雨の日は問答無用で休みだし、晴れてポカポカ陽気ならば日が傾くまで、と常にお天道様と気分次第で決める。
これがいつ何時までに仕上げなければいけない、となればプレッシャーもかかって大変だ。
だがそういうわけでもなし、基本的に晴れた日に犬のココを連れて、のんびりとやる仕事なのだ。
ココも広い所を走り回り嬉しそうだ。
作業自体はタンポポなどの雑草取り。
楽しい仕事ではないが、イヤホンで落語とか講談を聞きながらやると、あっという間に時間が過ぎる。
広い所で一人でやっているので、一人でクスクス笑っていても不審がられない。
なによりも笑いながらやると気分が晴れる。
笑うという行為は病気を治すと言われている。
病院で入院患者に落語を聞かせたら症状が良くなったという実験もある。
落語家や漫才師、お笑い芸人、コメディアンをもっともっと増やせば病気は減る(のかな)。
親類にお笑い芸人を目指している甥がいるが、これなぞは人類を救う崇高なる仕事をする為に頑張っているとも言える。
えらいものだ。
まあ逆を言えば「医者はいらねえよ」と言ってるようなものだから、医者側の立場から言えばそんなことは認めたくないものだろう。
そしてまた、笑うということは不謹慎で不真面目でけしからん、という教育委員会のような人もいる。
そういう人とはあまり付き合いたくないなあ。
最近出会った人は不幸を絵に描いたような人だが、その人はどんよりとした顔をしていた。
身の回りの出来事がそうさせるのか、顔つきが不幸を呼ぶのか知らないが、因果関係はあると思う。
笑いはガハガハ笑わなくてもクスクス笑いでも良い。
世の中悪いニュースだらけだが、ニコニコしていることが明るい光になる。
仏教の教えで和顔施というものがある。
人に施す物を持っていない人は、笑顔を与えなさい。
要するに、常に笑顔でいるということが、自分の為にも相手の為にもなるということだ。



作業の時に落語を聞きながらやるが、家での家事仕事でも同じだ。
お気に入りの講談師のラジオを聞きながらやることが多い。
子供の頃から家にテレビが無かったので自然にラジオを聴くことが多かった。
音声だけの入力というのは聞いて、それを頭の中で組み立てて想像するという作業がある。
そういった作業を無意識にやっているのだ。
これに対して映像というのはそうではなく、受け身であり想像力は鍛えられない。
そして映像は中毒になりうる。
ある家庭では旦那が家にいる間、同じ場所でずーっとテレビを見続けているものだから、そこの場所だけソファに人間型のくぼみができたそうだ。
そういう人は中身が無く、ただ外からの情報だけで生きてるから会話がつまらない。
話をしても、知人友人のうわさ話ばかりでうんざりする。
日本の老人宅でも多くの人は常にテレビをつけていることだろう。
「テレビで言ってた」ことを信じる人も多いのだと思う。
若い世代はテレビを見なくなったという統計があるが、テレビを見なくなった分ユーチューブを見ている。
だから昔は成りたい職業がスポーツ選手だの芸能人だのテレビで活躍していた人だったが、今ではなりたい職業がユーチューバーだと言う。
そういう僕もちょっとヒマがあるとプロ野球の珍プレーとか人がずっこける面白ビデオなど、毒にも薬にもならない映像を見てしまう。
映像を見始めると他の作業ができなくなる。
器用な人はテレビを見ながら家事もできるが、僕にはできない。
それより映像を見るなら何かをしながらでなく、大きな画面でじっくりと見たい。
我が家では晩飯を食べ終わって寝るまでの1〜2時間ぐらいテレビで日本のドラマを見ることが多い。
今やネットでそういうものも見られるのだ。
今更だが半沢直樹のドラマを初めて見た。
これなぞは勧善懲悪、悪役はとことん憎らしく演じられて、そいつがギャフンとされるのが楽しいのだ。
現代版の水戸黄門みたいなものだ。
そういう気に入った連続ドラマは1日1話だけ見る。
人によっては連続ドラマを一気に全部見るような人もいるが、そうなるとただストーリーを追うだけになってしまう。
何にでも言えるが、全てのものは使い方によっては毒にも薬にもなるということだろう。



今日も落語を聴きながらラベンダー畑で農作業。
ニュージーランドで野良仕事をしながら頭の中は江戸時代という妙な取り合わせが楽しい。
花はすでに摘み終わっているがラベンダーの香りはする。
ラベンダーには交感神経と副交感神経のバランスを整えリラックスする効果があるそうな。
それだからか、畑に来て仕事をしていると妙に気分が良い。
犬のココちゃんも妙に嬉しそうなのはそのせいか。
そういえばこちらの大工などはよく仕事場に犬を連れてくる。
犬は御主人様が仕事をする間、繋がれるわけでなくその辺りを自由にウロウロしている。
それを見て、仕事に犬を連れて行けるなんて素敵だなあ、なんて思っていたのだが気がつけば自分がそれをやっていた。
こうなればいいなあ、と思うことは実現するのである。
まさかツアーの仕事に犬は連れて行けないからね。

コメント
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