あおしろみどりくろ

楽園ニュージーランドで見た空の青、雪の白、森の緑、闇の黒の話である。

命名 銀八

2017-10-26 | 日記
新しい車に名前がついた。その名も『銀八』ぎんぱちと読む。
ここへたどりつくまでも色々考えたさ。
スバルだから『スバ子』・・・鳥の巣箱みたいだから没。
スバルと言えば、『風の中のスバル号』長いから没。
今度の車も長生きして欲しいなあ、長生きといえば『寿限無号』・・・なんか違うなあ・・・没。
スバルはプレアデスだから『プレ蔵』・・・センス悪いから没。
英語の名前でぱっと思いついた『シンディ』・・・知ってるヤツがいるから没。
銀色で速いから『銀の弾丸』・・・銀玉鉄砲みたいだから没。
アウトバックの略でOB、それも2代目だから『OB2』ちょっとイメージがちがうなあ・・没。
すったもんだの末に命名、銀八となったわけだ。



ここ数日は銀八に僕の好みの音楽を覚えさせている。
ヤツはCDをかけるとそれを記憶する能力があり、いつでもそれを聴ける。
もうカセットテープの時代じゃないぞなもし。
きっと今はタブレットから音楽を取り込めるのだろうが、そこまで最先端じゃなくていい。
今までの人の好みだろうか、日本の懐かしい歌謡曲とかがどっさり入っているが僕の好みではない。
憂歌団なんてものはないし真心ブラザーズもない、当然竹原ピストルもない。
そこで庭仕事の合間にCDをかけて録音した。
洋楽もボブマーリー、クラプトン、ストーンズ、ボブデュラン、ドアーズ、その他もろもろ。
そうやって数十枚のCDを銀八に覚えさせた。
これで長いドライブもへっちゃらだ。

そしてまた銀八はある時は教習車に早代わり。
娘がそろそろ免許を取る年なので、たまに近くの公園で練習をさせている。
女房のマーチで行く時もあるし、何回かはハイエースも運転した。
ここ2,3日は銀八で練習。
僕がまもなくクィーンズタウンへ行ってしまうので、親子の時間を取れるのもよい。
やっぱり乗ってみるとマーチやハイエースとの違いは分かる。
「いいねえ、この車」なんてことを言う。
あと数年したら雪道での運転の仕方とか、チェーンのつけ方とかも教えるんだろうな。



そうしているうちにクィーンズタウンへ行く日がきた。
雨上がりの朝、早起きしてココと散歩へ。
仕事が無い時は毎日散歩をしているが、これからしばらくはこいつとも散歩に行けない。
そして荷物を車に詰め込む。
今までは大きな車だったから、ドカドカ放り込んでも良かったが、今回はうまく積まないと載せきらない。
そして一夏分の荷物は少なくない。
トレッキングブーツ、ユニフォームなどの服、マウンテンバイク、夏山用品一式、食料品、ビール醸造セット一式、今までに仕込んだビールたくさん、ギター、ウクレレ、鉢植えのトマトなど、その他もろもろ。
椅子を倒しフラットにして、なるべく隙間があかないように、テトリスのように詰めていく。
そしてなんとか詰め込んでクィーンズタウンへいざ出発



これから半年間は夏の仕事で忙しい。
長いドライブの1曲目はボブデュランのライクアローリングストーンを聞きながら走ろう。




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さらばハイエース

2017-10-23 | 日記
長年使っていた車を手放した。
13年間もの間、今の車を使っていたわけだが、ついにお別れのときが来た。
使えるものは使い続ける主義だが、いかにせん古い車というのはあちこちガタがくる。
そしてまた自分の生活も変わり、大きな車は必要なくなったのである。
思えば13年間、苦楽を共にした相方である。
エンジンを載せ換え、あちこち修理しながら使い続けた。
この車で山に行った回数は数知れず、パウダーを追い求めて走り回った。
大雪の日にブロークンリバーの入り口で立ち往生していた日本人を拾い、その場でガイドをしたり。
スピード違反で捕まったり、撮影の仕事で使ったり、山道で除雪車に擦られたこともあった。
自分と車だけでなく、その場にいた人も含め思い出は次から次へとよみがえる。
できることならもっと使い続けたかったのだが、もう潮時だろう。



古い車なのでステレオはラジオとカセット。
今どき、カセットなんて使っている人はいないだろう。
車の中には伸びきったカセットテープがいくつかあるが、使えるかどうかもわからない。
ラジオは機嫌よく音楽を流す時もあるが、突然に雑音発生器になったり、切っているはずなのにいきなりスイッチが入ったりする。
極めつけはヒーター。
ヒーターの利きが悪く、寒いのだ。
冬山に行くのにヒーターがないのは致命傷だ。
そういえば25年前に乗っていた車はラダというロシア製の車で最初からヒーターが無かった。
凍りついたフロントガラスを溶かす術もなく、友達と一緒に車の横から顔を出し、恐る恐る運転して夜道を帰った思い出もある。
若気の至りだなあ。
ハイエースのヒーターはいろいろ部品を交換したり、あれやこれややったが、結局治らなかった。
山に行く時にはソレルのブーツを履いてスキーパンツをはいて行くから僕は平気なのだが同乗者はたまらない。
山道を走りまくったおかげで車体も軋むようになった。
それでもいいから欲しいという人がいて、別れの想いにふける暇も無く、ハイエースは他人様の物となった。
さらばハイエース。
お前さんと出会えて良かったよ。



そしてこれまたタイミングだろう。
知り合いから程度の良い車を安くゆずってもらった。
車種はスバルのアウトバック。
2006年で走行距離は10万キロ。
これならば山にも行けるし、街での使い勝手も良い、立体駐車場だって入れる。
ナビは付いているがどうせ使わないからどうでもよいが、ステレオだってそれなりのものだ。
車検も今までは半年ごとだったが、今度からは1年ごとである。
アウトバックは以前使っていたが、なかなか使い勝手が良かった。
こういうのもめぐり合わせだろうな。
昨日の晩、家族会議を開きこの車に名前を付けようとしたが、なかなか良い名前が思い浮かばない。
今週にはクィーンズタウンへ移動するので、道中ゆっくりと名前でも考えることにしよう。

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10月15日 BrokenRiver

2017-10-17 | 最新雪情報
シーズン最終日のブロークンリバー。
同行したのはヨシとレネ。
ヨシはクライストチャーチ市内の寿司屋で働いているスキー大好き日本人。
たまにクラブフィールドへ一緒に行く仲だ。
レネは日本に詳しく、日本の冬はお客さんをガイドする。
気が置けない仲間と山に行くのは楽だし楽しい
最終日は午前中に滑り、午後から片付け。
こうやって2017シーズンは幕を閉じた。


アクセストー乗り場。


リッジトーのロープを外す前に山頂へ。


そこから奥へ。けっこう怖い。


そこには自分達だけの世界が。


なかなか気持ち良いのだ。


アランズベイスンも滑り収め。


パーマーロッジに戻り、まずは一杯、ブロークンリバーラガー。犬はマリリンが連れてきた。


誰かが餃子を焼いたので、それをおつまみにビールを飲む。


マリリン婆ちゃん働く。


まずはリッジトーのロープを外す。


それが済んだら次はトラバーストー。


その次はベイビートー。


作業の合間に寿司を差し入れ、さらにビール。


そして1日の終わりは雪が残っている所まで滑る。


ここからは川を渡るのだが、この直後に滑落して川に落ちた。まあそんなこともご愛嬌。
色々あったけど良いシーズンだったなあ。

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10月12日 BrokenRiver

2017-10-13 | 最新雪情報
シーズン終了間際のブロークンリバー。
平日ということもあり、山には15人ぐらいの人がいた。
のんびり、ゆったりと時間が流れるこの雰囲気が好きだ。


アクセストーもいよいよ雪がなくなった。あと数日持たせる為にスタッフが雪を集めてラインを作る。


マリリン婆ちゃんも健在。一緒にリッジトーから裏のアランズベイスンへ。


岩でスキーを傷つけないようにそうっと通る。


岩場を抜ければ奥にはまだまだ雪がある。


本日の一本。これはこれで気持ち良い。


スキー場への帰りはグラススキー。


誰かがさらに奥を滑った。


戻ってきて、まずは一杯。


知り合いのクレイグが鹿肉をバーベキューで焼いた。美味。


今年は良い年だったなあ。

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道具への愛

2017-10-08 | 日記
僕は物持ちが良い。
気に入った物があると、いつまでも使い続ける。
スキーの板も同じで、一つと言うかスキーは二つで一つなのだが、同じ板を10年以上使った。
僕のスキーはキングスウッドという板でメイドイン・クライストチャーチである。
友達のアレックスというヤツが作っている。
その作り手があきれるぐらいに同じスキー板を使い続けた。
スキー板の寿命というものがあるかどうか知らない。
たぶんあるのだろう。
板のしなりとか、跳ね返りの強さとか、そういうのがいろいろあるのだと思う。
恥ずかしい話だが、そういうもろもろのことが僕には分からない。
一応スキー関係で飯を食っているのだからプロの端くれなのだが、ことスキーの性能に関しては分からない。
何故ならこの十年、自分の板以外のスキーを使ったことがないからだ。
十年前にこの板を使って「これだ!」と思って以来、それを使い続けた。
試乗会もあちこちでやっているが、他の板に乗ったことがない。
スキーの板について、うんちくを述べる人がいるが、そういう人の話を聞いてもちんぷんかんぷんである。
長いか短いか、太いか細いか、柔らかいか硬いか、ぐらいの違いは分かるが、それまで。
ワインの味のうんちくと同じレベルの話で、ワインを飲んで旨いか不味いかだけで済ます、その程度だ。
本当はそれではいけないのだろうが、まあスキー屋さんの店員ではないし、一秒を争うレーサーでもない。
自分が良いと思ったらそれでいいのだろうと思って、開き直ってしまっている。



あるスキー場で働いていた時の話である。
仲間の一人のスキーブーツがとても大きいのに誰かが気が付いた。
「そのスキーブーツ大きいなあ、足のサイズいくつ?」
「26ぐらい」
「ん?そのブーツは?」
「27.5かな?」
「えええ!なんでそんな大きいの履いてるの!?」
スキーをしない人のために訳をつけると、スキーブーツというものは脛まで足全体をガチガチに固めるものである。
人によっては足型を取って、自分専用のインナーブーツなどを作る。
バックルでガチガチに固めるので、滑る時だけバックルを締めそれ以外のリフトに乗っている時などバックルを緩める人もいる。
スキーというのは変なスポーツだな。
なので自分のサイズ以上の物を使うなど、『考えられない』ことなのだ。
「スキーパトロールって1日中ブーツを脱げないって聞いたから、それなら大きい方が楽かなって思ってさ」
「じゃあ、そのブカブカのブーツで今までずーっと滑ってたの?」
「そうだよ。なにか変?」
「よくそんなので滑れるね」
「俺、元々スノーボードだし、こんなものかなって思ってたよ」
この話が出たのもシーズン中盤を過ぎたあたりか。
それまで彼は普通に僕達と一緒に仕事をして、パウダーとかコブもガンガン滑っていた。
それをそんな大きなブーツを履いて・・・。
本人がいいと思っちゃえば、それでいいのだろう・・・たぶん。
クラブフィールドでもたまに古い懐かしいスキー板を使っている人がいる。
本人が良いと言えばいいのだが、ある程度新しい板の方が楽に滑れると思う。

とにもかくにも僕はこのスキーを使い続けた。
これは作る時にアレックスに頼んでラスタ・カラーを入れてもらった。
僕の車に積んでいるスキーボックスがラスタ・カラーなのである。
ちなみにラスタ・カラーとは緑と黄色と赤の組み合わせで、レゲエの色と認識している人もいる。
このスキーボックスも20年近く前に新品で購入し、それに相方のJCが色を塗った。
こんな派手なスキーボックスを載せている車はない。
これで走っているとすぐに僕だと分かってしまうので、この車で走る時には無理な割り込みをしないよう心がけている。
このスキーボックスも未だ現役である。
そんなラスタ・カラーが入ったスキーは僕だけのオリジナル・デザインで、これと同じデザインの兄弟スキーが日本のどこかにもう一組み存在する。
世界で二つだけのスキーだ。
そのスキー板の使い方たるや凄まじく、愛用などという生易しいものではなく酷使である。
ちゃんと数えたことはないが300日以上は使ったと思う。
時には草の上を滑ったり、岩場もなるべく傷つけないように歩いたりもする。
そしてパウダーを滑っていればその下の岩にスキーを引っ掛けるなんてことは当たり前にある。
できるだけそうしないように心がけてはいるものの、こればっかりは仕方ない。
哀れ、僕のスキーの底は岩でこすれ、エッジはギザギザになってしまうのだが、それを直してくれる腕のいい職人もいる。



ハンピーというスイス人である。
彼はアレックスがやっているスキーチューンのお店で働いていて、夏は僕と同じようにガイドをしている。
彼との付き合いも短くはなく、歳も同じ頃なので色々な事が分かり合える良き友なのである。
このハンピーの腕前が良い。
以前、ある場所で僕のスキーが致命傷を負った。
隠れていた岩に引っ掛かり、エッジとサイドウォールが吹っ飛んで中が見えるような状態になった。
人間でいえば、片足切断、腹が半分えぐれたようなものである。
そんなスキーをヤツが見事に直してくれた。
エッジをつなぎ合わせ、色違いのサイドウォールを貼り付け、手塚治虫のブラックジャックのように継ぎはぎになりながらも僕のスキーは復活した。
僕にはハンピーが優秀な外科医に見えた。
それからも毎年毎年、ヤツに頼むのだが、チューンアップのし過ぎでエッジは細くなり滑走面は薄くなっていった。
僕は絶対的に彼を信頼していたので、彼が「もうダメだよ」と言った時がこの板の寿命だと思っていた。
そしてその時はやってきた。
やはり岩でこすれて以前直したエッジがはがれた。
ハンピーは渋い顔をしながら応急処置で直してくれたのだが「もう長くはもたないぞ」と言った。
「今のうちに会いたい人に会わせてあげなさい」とは言わなかったが、そんなようなものだ。
もういいだろう、ここまで使われればこの板も思い残すことなく成仏してくれるだろう。
そんな想いで僕は次の板を注文した。

デザインもオーダーメイドで出した注文はできるだけシンプルに、そしてラスタ・カラーを入れること。
いくつか案が出てちょっとしたやりとりで僕の板が出来上がったのが5月。
ハンピーにビンディングをつけてもらい、新品の板が来た。
板を取りに行くついでに、自慢のビールをハンピーにおすそ分け。
今度のは兄弟もなく、世界で一本だけの僕の板である。
乗ってみた感想は・・・最高!
この一言だけである。
パウダーの中でズバーっと潜り、グリっと回り、フワっと浮いてくる。
長島茂雄のような描写だが仕方がない。
感覚で生きている者には言葉が追いつかない。
さてこの板は一体これから何年僕と一緒に生きてくれるのだろうか。
楽しみである。





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9月30日 BrokenRiver

2017-10-01 | 最新雪情報
9月も終わりという日、ブロークンリバーではバーベキュー大会が開催された。
一昨年から始まったイベントで、バーベキューテーブルで一人持ち時間15分、各自が食材を持ち込み味を競う。
その時にはアスパラベーコン巻きで3位だった。
去年はその日がクローズでキャンセル。
今年はバーベキュー部門に加え、キッチンのオーブンで焼き菓子部門、そして自家製ビール部門と大人の遊びはどんどん大きくなっていく。
ジャッジはブロークンリバーラガーの醸造職人ディッキー、彼は料理評論家でもある。
皆、腕自慢の料理を披露し、想像以上にレベルの高い争いとなった。
結果から言うと、僕の自慢のボヘミアンピルスナーは3位、サーモンの酒粕漬けは2位でどちらも優勝を逃した。
スクールホリデーが始まり、ブロークンリバーはあと2週間、営業をする予定だ。


一緒に山に行ったのは旧友ブラウニー。久々にヤツともじっくり話ができた。


思えば彼と一緒に滑るのも今年2回目だ。


アランズベイスンからの帰り道は雪がなくなり、ちょっとだけ歩く。


子供たちも歩く。ここはそういうスキー場だ。


午前中、何本か滑った後はお待ちかねバーベキューの時間。


サーモンの酒粕付けに、庭のリークを照り焼きソースで炒め、まわりに生野菜を散らした。


ライバル、ジムが作ったワイルドチェリービールを飲ませてもらったが、うなるほど旨かった。


一番の強敵はジョック爺さん。一昨年はムール貝の燻製などというものを作り完敗した。


今年はマッシュルームやチリを炒め、チーズ、洋ナシと一緒に鹿肉で包み縛って焼くという手の凝りよう。


焼くのも真剣。こういう遊びは真剣にやらなきゃ。


極めつけは特製チャツネソース。これは確かにレストランで出せるレベルだ。


みんなでワイワイ試食、試飲をしながらまったりと時は流れる。


案の定、ジョックが優勝。孫を抱いて表彰式。息子が撃った鹿肉というのもポイントが高いよな。


バーベキュー部門で2位の景品はワイン。そしてビール部門の景品はTシャツ。ビアモード、オンである。


Tシャツの背中はこれ。
自分のビールも旨いと思ったが、まだまだ上を目指さねば。来年は優勝するぞ!


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