あおしろみどりくろ

楽園ニュージーランドで見た空の青、雪の白、森の緑、闇の黒の話である。

8月24日 Mt.Hutt

2017-08-26 | 最新雪情報
だいたい1シーズンに1回ぐらいはマウントハットへ行く。
この山で過ごしたのも、もう20年以上昔の話だ。
あの時のホームゲレンデも、今の僕はよそ者だ。
人の多さに圧倒され、まるで田舎から都会に出てきたお上りさんのような気分になった。
平日でリフト待ちがほとんどなくてこれなのだから、週末はどうなるのだろう。
リフトで隣合った人に話しかけても話は盛り上がらない。
そうか、ここでは知らない人と話をしないのだ。
そのあたりが同じコマーシャルフィールドでもどこかしら田舎臭いポーターズと大きく違う所だ。
バージンマイル、トップタワーズ、サウスフェイス、あの頃友達と滑った斜面を一人で滑った。
色々な事を思い出し、懐かしさがこみあげてきて妙に感傷的な気分になるのは、それだけ自分が年を重ねたからだろうか。


高速6人乗りリフトは輸送力が高い。山頂付近の賑わい。


僕が居た頃はこの道はなかった。高速リフトもなくTバーで山頂まで登った。
新雪を滑るために斜面を速く遠くへトラバースをする必要があった。今から思えば随分とこの山に鍛えられたものだ。


バージンマイルはだだっ広いカンタベリー平野を見ながら滑る。


思い出のサウスフェイスは黒菱が二つの超上級コース。


このリフトは当時のまま。この雰囲気が懐かしい。


ゲレンデにはポール専用バーンもあった。使用料は1コース3時間で900ドル。毎度あり~ チーン。


去年までポーターズに居たアイリーンは今年はリマーカブルズでパトロール。3日間だけハットに来て仕事をしていた。


そんなアイリーンが連れて行ってくれた場所。持つべきものはスキーパトロールの友達だなあ。


まずはアイリーンが先に滑る。


次は僕の番。


道路まで滑ったらバスでスキー場へ戻る。


一緒に滑った親父が古いキングスウッドを使っていた。


キングスウッド親父、息子を撮る。


このコースはパトロールと同行するツアーコースで30分に一回出発する。バスもそれに合わせて迎えに来てくれる。


2回目は道路側へ滑ってみた。



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8月22日 Porters

2017-08-24 | 最新雪情報
雨の日も雪の日もあれば晴れもある。
この日の山は良く晴れ渡り、穏やかな1日だった。
お客さんはフィリピンからの移住者で、クライストチャーチ在住、フィリピンレストランのシェフ。
普段は雪なんぞ見たことがないが、せっかく雪山の近くにいるんだからとスキー初体験。
すごく疲れたようだが、天気にも恵まれ大満足。
スキー業界に長くいるとどうしても出会う人は上級者が多くなる。
だが彼らのような人にはスキー場というだけでも、非日常の世界なのだ。
ひょっとすると人生で1回のスキーになるかもしれない。
だが街を出て雪山の上に立つ感覚を分かち合える、という喜びはガイド業の根底にあるものだ。


この国の選挙も近い。山へ行く途中にはこんな看板も立っている。


ちびっ子レッスンの一コマ。インストラクターは時にスキー以上のことを教えることもある


風もなくひたすら穏やかなのである。


山頂からはるか彼方にアオラキ・マウントクック。


風もないので湖に山が綺麗に写っていた。


そして裏側にはこういう人達もいた。


Tバー乗り場にはここの守り神のようにこのスキーが立っている。


神様の遊び場、マウントオリンパスも今年は良さそうだ。


人々はさらにパウダーを求め、奥へ奥へ。


昔はこのドームがカフェであり、ここまで滑るのは常だった。
最後にここまで滑ったのは10年近く前だ。
娘もなんとなくそれを覚えていた。
今年は雪が多いので久しぶりにドームまで滑った。
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8月20日 BrokenRiver

2017-08-21 | 最新雪情報
天気の予想では週末に雪が降るというものだったが、降雪は5cmほど。
視界は悪く、約50mほど。
お客さんはオーストラリアのパースから来たジェイムス。
日本でのスキーが好きだが、ニセコのオージー村には行かないで野沢とか妙高、白馬の辺りで滑っているのだと。
シャルマン火打にも行ったことがあり、そこでパトロールをやっていたと言ったら話が盛り上がった。
彼らの仲間うちではシャルマン火打は『北朝鮮』と呼ばれているのだと言う。
その心は、誰も知らない情報もほとんど入ってこない秘密の場所。
彼らから見ればシャルマンは、ここで言うクラブフィールドのような存在かもしれない。


日曜日だが天気もぱっとしないので駐車場はこんな具合。


長期滞在の人達の荷物。宿泊のロッジではビールを売っていないので、自然とこうなる。


メンバーの孫娘と一緒に天国への階段を登った。


駐車場辺りから上は多少の降雪があった。


視界は悪く、ベイビートーの先ぐらいしか見えない。


そんな時の楽しみはバーベキュー。


今日のお昼は手羽先と焼きおにぎり。多めに作ってスタッフに分ける。


ロビン婆さんが孫娘にスキーを教えていた。


そしてクリス爺さんはロッジで孫と遊ぶ。
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8月16日 Porters

2017-08-18 | 最新雪情報
嵐の後の晴れが続く。
ここポーターズでもパウダーはあったようで、あちらこちらに夢の跡が残っていた。
この日も午前中は良く晴れたが午後から風も強まり天気は再び下り坂。
予報では週末にもう一度降雪があるようだ。
今ある雪がベースになり、この上にさらに新雪。
今年は予想以上に大当たりの年になった。


よく晴れた午前中。どこもかしこも全てオープン。


そして山頂に行けばこの景色。お客さんも大喜びである。


そうそう、小さい子供と一緒にTバーに乗ると、バーがひざの辺りに当たって痛いのだ。娘が小さい時のことを思い出した。


嵐が去り、その後のパウダー饗宴が終わり、平和な一時。


一つ裏のクリスタルボウルはお手軽バックカントリー。何人か滑ったようだ。


目星をつけた岩の隙間を滑ってみた。結果から言うとこのラインで下まで滑るべきだった。
「もう一つ向こうには誰も滑っていない場所があるのではないか」そういう思いでトラバースをした。
自分の欲深さと心の迷いが、このラインに現れている。
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8月15日 Broken River

2017-08-16 | 最新雪情報
嵐が過ぎ去った。
今年はコンスタントに雪が降る。
降りすぎて雪崩管理が大変でオープンが遅れることもしばしばある。
ポーターズで滑ることが多いのだが、この日はプライベートでブロークンリバー。
友達のレネ一家と一緒に過ごした。


通称、天国への階段を登りつめると天国のような景色が待っていた。


スタートがちょっと遅れたのでほぼ踏まれているが、まだスポットで残っていた。


なので、やってきた。


とりあえず本日の一本目。


みんな考えることは同じで、すぐに人が来る。


滑っているうちに下のコースも開いた。チャンス!


そしてあっという間にこういう状態になる。


ヘイリーの娘達ハンナとトメカも来ていた。二人とも子供の頃から知っている。今はいい姉ちゃんだ。


魅惑のアランズベイスンは開かず。


レネの子供達がロープトーで遊ぶ。末っ子は上の子を見て自然にスキーを覚える。


子供達をベイビートーに置いて、親達はこんな場所へ。


レネが先に行き、下見をしてくれた。その下は極上のパウダーである。


1本滑ったらバーベキュー・タイム。焼きおにぎりをしたら崩れてしまった。でも美味しいよ。


懐かしい板を見つけた、それも新品同様。サロモンのフォースナインも持っているそうだ。


帰りはレネが末っ子のゼンを背負って滑る。親の実力も試されるのだ。


会いたかったレネ一家と楽しい時間が過ごせた。
子供が育つ姿を見るのはいいものだ。
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8月7日 Porters

2017-08-08 | 最新雪情報
山には雪があるが、里ではすでに子羊が生まれている。
子羊の姿を眺めながら、山へのドライブもなかなか良いものである。
ここ最近は目立った天気の崩れもなく、どこのスキー場でも雪は落ち着いている。
ニュージーランドでは紫外線が強いからか、日当たりの良い斜面の雪はすぐに緩む。
夜になるとそれが凍るので朝はガチガチ、昼は緩み夕方にまた凍り始めるといったサイクルを繰り返す。
今年の雪の降り方はいつもと違うので、今までなら岩だらけで滑れない場所にも雪が付き滑れる。
山で偶然出会った旧友ブラウニーが連れて行ってくれた場所がそれで、ローカルにしか分からない場所があった。


生まれたばかりの子羊がミルクをもらえると思ったのか、向こうから近寄ってきた。


この時期に冷たい雨や雪が降ると子羊が死んでしまうので農家が面倒を見る。中には服を着ているものもある。


この日のお客さんはインド人の学生。ヘルメットの代わりにターバンを巻くのもありなのか。雨じゃなくて良かったね。


お客さんがレッスンに入ったので自分は上へ。


さらに上へ。


前日に雨が降ったので日陰はガチガチ。日当たりの良い斜面はコーンスノー。これはこれで好い。


旧友ブラウニーと偶然の再開。電話では何回か話していたがなかなか会えなかったが、会うべく時には何もしなくても会える。


ブラウニーと行ったのはビッグママの手前。
いつもなら岩だらけの場所だが、今は最高のコースになっていた。
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8月1日 Porters

2017-08-02 | 最新雪情報
天気は曇りのち雪、所により一時晴れ。要は何でもありの天気である。
雪も落ち着き平日の平和なスキー場。
お客さんはドイツ、フランス、日本からの留学生。
引率の先生ブルースはブロークンリバーのクラブメンバーでご近所さん。
庭仕事に彼のトレーラーを借りたり、そのお返しにビールを持っていったりという間柄である。
曇りの合間に青空が広がり、そこを狙って山頂へ登る。
感動を分かち合うのに、年齢や国籍は関係ない。


昔はこのドームがカフェだった。最近は雪も減り、ここまで滑れることもほとんどないが、今年は雪が多い。


雲が出たかと思えばあっという間に雪が降り、その直後に日が差す。猫の目のように天気はくるくる変わる。


青空が見えたチャンスを逃さず山頂へ。ゲレンデ下部は雲の下だ。


日本のお客さんは初めてのTバー。日本ではTバーはほとんど見ない。まだどこかにあるのだろうか。


さらに少し登り山頂へ。雲海の合間から見える景色にワクワク感が増す。


いつも街から見えている山の裏側にはこんな世界がある、ということを肌で感じる。これが経験。


ブルースが生徒を集めて記念撮影。


ここ数年は雪不足に悩んだこのスキー場も今年は良さそうだ。
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