20年も前の話

2023-06-14 23:23:45 | 日記

(10年前の写真。若い。。。
 20年前の写真は、フィルムしか無かったわ。)





こんばんにゃ。

毎年この時期、ワタシの勤める会社では
入社10・20・30年の節目を迎える社員に
「永年勤続表彰」というのが行われます。

今年は、とうとうワタクシ、
20年目の表彰を受けてしまいました。

祝ってもらえるのはありがたいのですが
正直言って、いたたまれないのよね・・・。

同時期に入社した人たちの
名前が載った一覧表が
バンッと公開されるので

同じ年数の社歴でいながら
華々しく出世した人と
くすぶっている人の差が
全社に晒されるようなものなのです。

くすぶり組のワタシとしては
周りの席の人たちから
「おめでとうございます」と
声をかけられるたびに
肩身の狭い思いをしたぜ・・・。
(ノД`)・゜・。




思えば、20年前。

夫の転勤に伴い
東京から福岡へ戻ってきて
からの転職活動。

赤坂のハローワークで求人票を見て
今の会社に応募したことが始まりでした。

当時、求人票に書かれていたのは
「基本給20~30万円程度(能力経験応)」
とった内容でした。

面接に合格し、入社が決まり
半年間の非正規雇用の試用期間を経て
正社員へと転換しました。

しかし、いざ正社員になるという時に
示された雇用契約書を見ると
求人票の内容をはるかに下回る内容なの!
(基本給、16万円台・・・)

理由は、ワタシがだから!

そう。

今でこそ「女性活躍」と
声を大にして言われていますが
ちょいと前までは
公然と差別が行われていたのです。

待遇が下がった理由としての
会社からの説明は
求人時点では「総合職の男性」を求めていたけど
女性を採用することになったので
「一般職」になっていただきます、

ということでした。

しかも、入社時点でワタシには
6年程度の社会人経験がありましたが
それもほとんど考慮されず
新卒初任給とほぼ同等でした。

何だかなぁ・・・(涙)

スタート時点から
こんなにハシゴを外されるとは
先が思いやられるぜ、と
本当にこの会社に入るかどうか
2~3日迷いましたが

九州に本社がある企業なんて
これくらいの男尊女卑は
普通なのかもしれないと思い
涙を飲んで、入社を決めました。




担当していた業務は
採用部でのリクルーターです。

シューカツの繁忙期ともなると
月の半分が出張なくらい、全国を飛び回り
深夜残業になることもしばしば、
というハードさでした。

学生さんたちを口説きつつも
「貴方たちの初任給は20万円なのね。
 いいねぇ・・・」
と、決して口には出せない愚痴を
心の中でぼやいていました。

基本給が低い分、昇給額も低いため
ワタシの基本給が20万円に達するまで
10年近くはかかったでしょうか。
(ようやく20万円に達したとき
 思わずガッツポーズをしたのを覚えています)

そしてそれから更に数年経ち、
40代前半のとき。

ようやく「職種転換制度」という
人事制度が新しくできたので
迷わず応募し、選考を受け、合格し
一般職から総合職へ転換した
第一期生となることができました。




そんなこんなで
社内各部署への異動や
経済団体への出向を経て
今に至る・・・という
20年間の流れでした。

ちなみに、いまだに、
お給料は相変わらず高くないし
生涯年収にいたっては
同世代の男性平均にはるか及びません。

もちろん、収入と幸福は全く別物だし
たくさんの経験をさせてくれた会社には
とても感謝していて

20年前に、腹を決めて入社したのは
良い決断だったなと
心から思っているんですね。

何だかなぁ、何だかなぁ。。。
(´-`).。oO




今は、手のひら返しで
「女性活躍」が叫ばれるようになり
時代も大きく変わりました。

女性差別がどんどん是正されるのは
望ましい限りなのですが

非正規雇用の貧困問題とか
外国人労働者の搾取とかの話を聞くと
今度は自分が加害者になったような
申し訳なさを感じます。

個人の問題ではなく
社会構造のひずみが問題なのにね。




まぁ、

この20年の社歴を振り返り
ちょいとオセンチになり
つまらん昔話をツラツラ書いちゃったけど。

自分より恵まれている人を見て
妬んだり僻んだりしても、せんないし。

この国に生きる大人の一人として
自分なりの、ノブリス・オブリージュを果たすことに
注力していきたいと思いまふ。








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コメント
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