世界に忘れられたようなどこでもないような町で何年か過ごした。
日本人学校もなくて、外交ルートで話がついてアメリカンスクールに入るまで、何ヶ月も家にいたくらいのなんにもなさ。
なんにもすることがないので週に3回、親とゴルフをした。
その国で唯一の動物園のとなりの、確かその国で唯一のゴルフ場。
駐車場に車を入れると遠くのキャディーハウスから、父と母と私についてくれるおじさんたちが三人歩いてくる。
あんなに離れてるのに、なんで私たちってわかるのかいつも不思議だった。
ある時私が行かなかった日があって、母が一本の枝を持ち帰ってきた。
紫かなんかの花がついた枝。
咲いてたのを見かけた私担当のアントニオが、私に持って帰れって折ってくれたらしかった。
うまくなれるからちゃんと練習しろ、と言ってたともいってたかも。
細かいことはもう忘れたけど、私がもらった最初の花はそれ。
もうずっと昔のことだけど、きっとあの町は今でもそのままそこにあるんじゃないかと思う。
日本人学校もなくて、外交ルートで話がついてアメリカンスクールに入るまで、何ヶ月も家にいたくらいのなんにもなさ。
なんにもすることがないので週に3回、親とゴルフをした。
その国で唯一の動物園のとなりの、確かその国で唯一のゴルフ場。
駐車場に車を入れると遠くのキャディーハウスから、父と母と私についてくれるおじさんたちが三人歩いてくる。
あんなに離れてるのに、なんで私たちってわかるのかいつも不思議だった。
ある時私が行かなかった日があって、母が一本の枝を持ち帰ってきた。
紫かなんかの花がついた枝。
咲いてたのを見かけた私担当のアントニオが、私に持って帰れって折ってくれたらしかった。
うまくなれるからちゃんと練習しろ、と言ってたともいってたかも。
細かいことはもう忘れたけど、私がもらった最初の花はそれ。
もうずっと昔のことだけど、きっとあの町は今でもそのままそこにあるんじゃないかと思う。