愛と私

愛と私の関係は今でこそ気楽なものだけれど常によかった訳ではなく、いろいろあって複雑な道のりをたどってきた。

素敵なイタリアンで初めて会った人たちに「愛がいいものだなんて思ったことない」と言ったことがある。
自分でも言いながら、何言ってんだかなあと思った。
ほんとに、いかがなものか。
なんでそんなことになったかというと、一人の人が動物占いをしようしようと全員の生年月日を聞き出した上で「あなたは愛が欲しくてたまらないチワワ」だかなんだかと言うからつい口から出た反論の言葉がそれだった。

いつも私は愛されてきたけれど、同時にその想いに応えないとというプレッシャーも感じていた。あんまりひどい時には、愛って「ほしいほしいほしい」ってことかなと思った。
時々息苦しくなって自由が欲しくなった。

でもほんとうは愛って全然違うものなんだと割と最近気がついた。
違うというよりそういうもの全てが全部愛だけど、それらを含んでまだ広く地平まで広がっていて、つまりなんでもいいのだった。

もっとどんどん自由になればいいんだった。

私たちってなんていろんな思い込みを大事に抱えて押し付けあって自分もお互いも苦しめているんだろう。

そうだねってうなづいて、受け止められないところは軽やかにかわして、またそうだねって言えばいいんだった。

多分ね。