日日不穏日記gooブログ版

匿名性と暴力

 昨日の【朝日】(私の視点)で「大衆の敵意「物言う弱者」袋叩き」と辛淑玉さんが書く。「かわいそうな弱者」がじっと耐えてくれている間は世間は同情してくれるが、ひとたび、声をあげると(政府や・大企業という社会的強者にではなく弱者が)激しい非難に晒される」「この社会は物言う弱者を決して受け入れない」「弱者の置かれた環境や歴史への無知に基づく大衆の敵意が爆発的な勢いで表出されるようになったのは社会の急速なIT化にある」としてハンセン病患者の宿泊拒否事件、イラクでの人質事件、そして北朝鮮による拉致被害者家族への非難(中傷だな、ほとんど)を例に挙げる。それぞれの事件を同列に扱うな、という意見は当然あると思うが、(加害者や政府などへの)一時的な感情の露出が報道された瞬間、大衆の一時的な憤懣や怒りが反撃される心配もない弱者に洪水のようにぶつけられるという点では性格は一緒だ。拉致被害者の家族に中傷が集中したとの報道にはなぜ?という気はしていたが、考えてみれば、これまでは政府への批判的な発言はあったものの、主な矛先が北朝鮮に向いていたからだと思う。それが今回「子どもの帰国」という果実を“人道支援”の見返りに得るという政府の「成果」に対して幕引きを恐れる家族が首相に対して多少感情的になった瞬間、世論が初めて牙を剥いたというわけなのだろう。インターネットの持つ特徴は匿名性。このサイトはその点、本名もメールアドレスも勤務先も全部公開。匿名性もヘッタクレもない全くの無防備。生協組合員対象というメンバーシップのインナー組織内に限定した情報発信だから、それが出来るわけで、これが不特定多数を相手にした公開性の高いサイトだったら、怖くてとてもそんなこと出来はしない。5日の「環境ホルモン」をテーマにした日記で参考にした「零細企業経営者の闘魂日記」(日記作家名:Dr.M)さんにメールを出したところ、「さっそく(このサイトを)お気に入りに登録しました」と丁寧なお返事を頂き、恐縮。先方は累計70万ものアクセスがある人気サイト。それに比べて・・・。そんなことを考えてメール出すだけで逡巡する人一倍・・・いや7倍くらい臆病な性分。とても“物言う弱者”にはなれないな、俺は。

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