前略、ハイドン先生

没後200年を迎えたハイドン先生にお便りしています。
皆様からのお便り、コメントもお待ちしています。
(一服ざる)

マーラー 交響曲第1番ニ長調 『巨人』 (N響定期/ノリントン)

2011-04-23 20:12:48 | NHK交響楽団
N響定期公演を聴いてきました。

 マーラー:花の章
 マーラー:さすらう若者の歌
 マーラー:交響曲第1番ニ長調『巨人』

 指揮:ロジャー・ノリントン
 バリトン:河野克典
 演奏:NHK交響楽団

ピリオド奏法の第一人者、ノリントンによるオール・マーラー・プログラムです。

N響&ノリントンは、2006年の初共演時に
ヴォーン・ウィリアムズの交響曲第5番ニ長調を聴いています。
極力ヴィブラートを排した響きがとても新鮮でよかった記憶があります。


今回も、花の章、さすらう若者の歌、共にとても美しい演奏でしたので
メインの交響曲第1番も大いに期待しましたが、期待以上の素晴らしい演奏でした。


まず楽器の配置がいつもとは全く違います。
いわゆる「対抗配置」で、舞台下手に第1ヴァイオリン、上手に第2ヴァイオリン。
第1ヴァイオリンの後方にホルンと打楽器群。
第2ヴァイオリンの後方にトランペット、トロンボーン&テューバとティンパニ2台。
コントラバスは木管楽器群の後方(ステージ中央の最後列)です。

慣れないとどこから音が鳴っているのかちょっと探してしまいます。


ノリントンが目指しているのは「ピュア・トーン」で、
当たり前のように全ての音にヴィブラートをかけるのではなく、
一旦音を白紙に戻すことのようです。

そのせいでしょうか。音が"裸"になったような、とても澄んだ響きです。
その分、アンサンブルのずれは目立ちますので演奏は難しいのでしょうけど。

何度もN響は聴いていますが、改めて「生演奏だ~」などと感じてしまいました。
いい意味での、ワクワクするような緊張感が漂います。


それから、これも「対抗配置」のせいかもしれませんが、
マーラーの交響曲第1番は全ての楽器群がバランスよく活躍する曲だなあと実感しました。
金管楽器が左右に分かれている分、全奏でも木管楽器がよく聴こえます。
(これからもこの配置でやってくれないですかね)

7人のホルン隊は素晴らしい出来でした。
今回、第4楽章のコーダでホルンが立ち上がって演奏するのを初めてみましたが、
さすがに誇らしげでした。



会場入口に、東日本大震災への義援金箱が設置されています。
帰りに○○○位入れようかな・・・などと思っていましたが、
素晴らしい演奏だったので、気持ちよく倍額入れさせてもらいました。

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