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【京都発幕間旅情】犬山城(愛知県犬山市)五分咲開花の木曽川桜花街道を眼下に白帝城

2023-03-26 18:27:35 | 旅行記
■さくら前線-犬山へ
 さくら前線の北上がものすごく速いのですけれども追いかける様に城下町犬山へ行って参りました。

 犬山城、さくらの季節には特に花々に浮かぶ様子が面映ゆく、これは天守閣を探訪してもなかなかに心躍る発見が常にあるのですけれども、天守閣は入るには2020年などはよほどの勇気、これは滑落というよりも感染対策という意味でなのですが、必要なのでした。

 成瀬さんの犬山城、この城郭は江戸時代から平成の時代まで代々成瀬家が維持したものでした。国宝なのですし、維持にはもう少し国の協力や税制優遇があってもよさそうと思うのですが、相続税には何度も悩まされたといいまして、努力とともに維持された城郭だ。

 成瀬さんというのは文化の守り手なのだと感心するところです。文化財、例えば同じ国宝であっても寺院であれば宗教法人という事もあり免税があり、しかし城郭となりますと、自治体にゆだねるか、それとも、選択肢は少ない。矜持と義務感があって初めて成り立つ。

 散策は、しかし実際に巡ってみますと、なるほど天守閣に登ってしまえば視界を全部天守閣で占有できるのだけれども、言い換えれば天守閣全体は中に入ると逆に見えない、京都タワーに上った際の京都タワーが見えないのと同じ構図となります。景色として眺めたい。

 名鉄犬山線が木曽川を超える犬山橋、昔は鉄道道路併用橋という、電車が路面電車のように走るが普通に乗用車も通行しているという、これは迫力のある構図がこのあたりで展開されていました。京阪京津線でも見ることができる情景ですが、名鉄は迫力があった。

 パノラマカー7000系はもちろん1000系パノラマsuperも乗用車やトラックと並んで橋梁を走る様子、徐行に徐行を重ねて万一の際の安全配慮を行って通行していたものですけれども、もう少し長いこと維持されていれば、良い撮影機材で記録できたようにおもう。

 複合式望楼型三層四階地下二階天守閣、迫力あるなあ、という複雑な形状の天守閣は木曽川の河畔に造営されていまして、これは天然の要害を巧く取り入れた、と昔は思ったものですが、残念ながら地形上砂州が生まれやすい形状らしく、ここから攻城で陥落の歴史も。

 白帝城という愛称で古くから親しまれた城郭ですが、散策していますとこれは白帝城は長江流域段丘上に造営された白帝城についてをうたった李白の詩が由来しているといいますので、そうだ木曽川河畔を見える立地から散策した方が、その名の通りの情景と思う。

 満開、まではもう少しか、それでも今年の桜花開花は早いなあ、と焦燥感のような春の始まりを感じるところですけれども、この情景は築城が天文6年こと西暦1537年までさかのぼるといい、そして天守閣は日本現存天守閣にあって最古のものであると判明している。

 天守閣は今の姿になりましたのは西暦1620年のことといい、しかしそれは天守閣を造営したという意味ではなく、寺のお堂のような二層の櫓に望楼を加えたということでの完成ですので、複合式望楼型三層四階地下二階天守閣の複合の部分が1620年に出来た、と。

 望楼の部分が、しかしこれがなければ天守閣らしくないものだよなあとも感じさせられるところです。結局基部の部分は日本最古の天守閣と判明し、それまでは北陸の丸岡城が日本最古だと考えられていたのでした。しかし、この御城はそれほど古くはなかった。

 丸岡城は、北陸の厳しい気候に耐えるべく焼き瓦ではなく石瓦が用いられていて、これが古そうに見えただけという。対して犬山城の天守閣はもう少し前であったとのこと。これが判明したのは平成後期、歴史研究に発見する点はまだまだ多いとうならされたものです。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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