北大路機関

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【京都発幕間旅情】彦根城,きみたちはどうひこにゃんと会うか-愛される城郭を支えるものとは

2023-12-28 07:00:58 | 旅行記
■ひこにゃんの彦根城
 年末の彦根城を散策するという今回の旅行記について。彦根城は登城口にあのひこにゃんさんの登城時間なども明示されていまして参考となります。

 彦根城天守閣、国宝天守閣はここ彦根城と白鷺城こと姫路城に信州の松本城と木曽河畔の犬山城、少し前には四国宝天守と呼ばれていましたが、此処に平成の大修理にて建築時期が明確に明らかになった松江城とともに国宝五天守閣、と呼ばれるようになりました。

 三層三階天守閣、ということで実のところこの彦根城は小ぶりな城郭、という印象はあったのでして、そして確かに山頂の天守閣を間近に接しますと、それは決して重厚ではあっても巨大な天守閣ではないのです。けれども城郭を一つの施設と視た場合はどうだろう。

 西丸三階櫓、彦根城は数多くの櫓が現存していまして、この西丸三階櫓もその一つであり、そう気づかされるのですが、三重櫓、これは江戸城の富士見三層櫓と同じだ、という以前に、飾り屋根の有無で印象は違うのですが、三層というのは天守閣と同じ三層なのですね。

 小谷城の施設を移築したものが西丸三階櫓と考えられているのですが、そう彦根城の天守閣は大津城、周りの施設は佐和山城、そして惜しい事に現存しないのですがかつて存在した山崎三層櫓というものは長浜城の移築というもので、一つ一つは小さくとも全体では。

 天秤櫓も、天守閣に向かうあの櫓さえ、なにかこう、明石城を思い起こす規模のものといえますし、佐和口多聞櫓という山麓に広がる櫓も、現存しない大名屋敷本丸御殿をつつむ規模で広がりますので、冷静に現存する部分を見ただけでも、なんと巨大な城郭なのか。

 天守閣だけではなく、全体を見てみますと、それも現存している櫓も数多いものですから、なるほど、天守閣というものは元来その占めるところは城郭の一部にしか過ぎないというところですけれども、実際彦根城では天守閣は城の一部なのだ、と思い知るのですよ、ね。

 愛される城郭、そう、現代において横隔が生き延びるには数多の普請を自らの収入で担うほかありません、すると、資金的な面を含め、いやこれこそが中心なのか、下司な良い方では集客力、こうした面で城郭が多くの方に愛される事で支えられなければ、残れない。

 ひこにゃん。愛される城郭である筆頭には、この元祖ゆるきゃら、というべき巨星、ひこにゃんさんの果たすところが多いのではないか。ひこにゃん、今でこそ、くまもん始め多くのゆるきゃらが全国を盛り上げていますが、しかし始まりは彦根のひこにゃんさんです。

 本丸御殿を模した資料館前にこの日数回登城しました、ひこにゃん。しかし、天守閣の前にひこにゃんさん文字通り登城することもありましたし、ほかの場所に登場することもありますひこにゃんさん。本丸御殿前ですと入場料を払わずともひこにゃんを観られるのだ。

 ひこにゃんだけの集客力という訳ではないのでしょうけれども、彦根城にいけばひこにゃんに会える、というものはあまり軽視できないでしょう、実際子供たちにも大人気でした。それもひこにゃんさんが誕生したのは元祖ゆるきゃら、その人気の長さも実に長いのだ。

 北大路機関が創設された直後あたりでしょうか、ひこにゃんさんの誕生、これだけ息の長いといいますか愛され続けているひこにゃんさんの集客力というものも、彦根城が城郭界の巨人の様に君臨し続けている背景の、ひとつを担っている事は間違いないでしょう。

 ひこにゃんさん、それはキャラクターとしての人気もさることながら、さんまのまんま、随分前のテレビ番組を思い出す際の、まんまさんのような愛くるしい仕草とともに来場者、いや来城者を迎えるからこそ、この彦根城は愛され続けているのだなあ、と思うのです。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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