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京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

特殊用途航空機と多用途ヘリ・対戦車ヘリの後継に関する話題

2007-12-11 12:48:07 | 防衛・安全保障

■航空に関する話題

 本日は大久保から掲載。多忙につき、本日もコネタ。F-X選定の難航やAH-64D調達中止、中々配備が進まないUH-60JAやOH-1,XP-1はどこまでP-3C系列の航空機を代替できるかなど、航空の話題に事欠かない。そういうわけで思いつくままに記載したい。

Img_0781_1  P-3C哨戒機は、EP-3C電子偵察機やOP-3C画像データ収集機、UP-3C評価試験機、電子戦訓練支援機UP-3Dなど合計12機の派生型があり、加えて大型機として練習機YS-11T-Aが6機、輸送型のYS-11M-Aが4機運用されている。これらをXP-2の派生型として輸送型や電子偵察型などを開発し代替すれば、更に20機ほどの需要を生むのだが、どうなるのだろうか。

Img_0835  続いて、OH-1の話題。観測ヘリOH-6Dに数的余裕がある為、比較的ゆっくりとした調達度合いで順次対戦車ヘリコプター隊などに配備が進められているが、師団や旅団飛行隊、方面航空隊の多用途ヘリ部隊にまで行き渡るのかが疑問となる。海上自衛隊の次期練習ヘリと合わせ、若干の汎用性を有する小型観測ヘリの選定も行う必要性が出てきているようにも思うのだが。

Img_0840  このOH-1が支援するAH-64Dが調達中止となったことは記憶に新しい。恐らく、ミリ波レーダーの性能が演習場に比して性能過大であり、同時に所要の索敵能力を担保出来ない為、高価格が問題になったのではないだろうか。この代替としてユーロコプタータイガーやAH-1Z,若しくはOH-1の武装型が構想されるとは思うのだが、どれも高くなりそうな印象は否めない。

Img_0798  UH-1J後継として華々しく登場し、調達数減少からCH-47Jよりも高価となっているUH-60JAも、例えば航空自衛隊と海上自衛隊の救難ヘリとしてUH-60Jが比較的多くが生産されている時期に大量導入をしておけば比較的低コストで導入することが出来たかもしれないが、この場合は例えば三自衛隊防衛力脅威評価庁のようなものを創設し、共通化と防衛力計画の画定を行う機関が必要になるのでは、とも思う。

Img_0803  提案としては、聞くところではOH-1武装化とOH-1多用途ヘリ化の話は色々なところから伝わってくる。機体規模を大型化すれば確かに可能かもしれないが、どの程度共通化できるか、例えば同じように機体部品の共通化を試みた米海兵隊のAH-1ZとUH-1Yの事例などを検証する必要もあるといえよう。

Img_0831  例えば防衛省共通多用途ヘリコプター計画、というようなもので極力部品を共通化し、低コストを指向するような計画もあって良いように思うのだが、同時にこの計画に民需や官庁用ヘリコプターと重ねて生産すれば、とも思うのだが。なんとなれ、一時期のAH-1Sよりも高価なUH-60JA,批判の対象に挙げられる予感。

HARUNA

(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)

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