■防衛フォーラム
今回は海軍関連の話題を適当に持ってきた過去撮影の写真と共に。
ギリシャ海軍はMEKO200フリゲイトの艦砲と防空能力を近代化するもよう。イギリスでおこなわれた5月23日のCNE2024海軍首脳会議においてギリシャ海軍のパナギオティスカラバス准将がギリシャ軍の近代化計画について、ドイツから導入したMEKO200フリゲイトのタレス社による近代化改修を進めており、先ず艦砲を改修するもよう。
防空能力の強化として、シースパロー艦対空ミサイルに代えて射程の大きなESSMblock2発展型シースパローの運用能力を付与し、また艦をミサイル攻撃から守るCIWS近接防空火器についても改良型に置き換えるとのこと。改修計画は早ければ2024年内にも開始され、7年間をかけてギリシャ海軍のMEKO-200型を能力向上するとのこと。
■
フィリピン海軍向けドック型揚陸艦4番艦が起工式を迎えました。5月29日にインドネシアのPT-PAL国営造船所において124m級揚陸艦の起工式が行われ、フィリピン海軍の水陸両用作戦能力を強化する試みは第二段階に入りました。タルラック級ドック型揚陸艦としてフィリピン海軍が導入する揚陸艦は既に2隻が竣工し運用中です。
今回建造されるドック型揚陸艦はタルラック級の拡大改良型、バッチ2となる揚陸艦の2番艦です。バッチ2の1番艦は2024年1月22日に既に起工式を迎えており、これらが完成することでフィリピン海軍はアメリカ供与の第二次大戦艦が老朽化する中、長年の課題であった多島海域での防衛部隊輸送能力を再整備することが可能となります。
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フランス海軍は強襲揚陸艦へのアメリカ軍ヘリコプター発着試験を実施しました。試験が実施されたのはツーロン基地近海、強襲揚陸艦ディクルミュードでミストラル級強襲揚陸艦にアメリカ海軍台79海上攻撃ヘリコプター飛行隊のMH-60S多用途ヘリコプターが着艦、続いてアキテーヌ級フリゲイトアルザスにおいても同様の発着試験が。
SIF戦略的相互運用性フレームワークとしてアメリカ海軍とフランス海軍は装備共同運用基盤を構築しており、今回のMH-60S着艦試験についてもその一環であるとされています。今後の課題は、一時的な着艦には留まらず、ヘリコプター分遣隊をアメリカ海軍がフランス海軍艦艇に展開させることとされ、防衛協力を強化する方針です。
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中華民国台湾は次世代フリゲイト計画を推進中です。これは5月25日に台湾メディアであるLTNが報道したもので、AN/SPY-7アクティブフェーズドアレイレーダーを搭載したイージス艦になるとしています。その排水量は6000tといい、満載排水量か基準排水量かは示されていませんが、アメリカからのイージスシステム供与を進めるもよう。
AN/SPY-7アクティブフェーズドアレイレーダーの探知距離は大きく、台湾海峡に留まらず、例えば台湾太平洋側に展開し、遠方から弾道ミサイル攻撃等を探知しつつ、データリンクにより台湾本土の目標探知能力と搭載するスタンダードミサイルを連接することも可能です。LTNはこの報道について、政府高官の話として報道しています。
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海上自衛隊のイージスシステム搭載護衛艦はロールスロイスMT30を搭載します。イージスシステム搭載護衛艦はイージスアショア陸上配備型ミサイル防衛システムがブースター落下問題により計画が中止されたのちの代替手段として計画されたもので、単なるイージスシステム搭載船計画から水上戦闘艦計画へと収斂した歴史があります。
ロールスロイスMT30はイージスシステム搭載護衛艦の動力方式がハイブリッド電気機械推進装置となることを受け選定されたもの。従来のエンジンよりも自動化と整備間隔冗長性が高まった。コンパクトパッケージエンジンエンクロージャとして計画ではロールスロイスから納入された機関部を川崎重工が推進システムとして組み立てるとのこと。■
ドイツ海軍F-126防空フリゲイト一番艦起工式が実施されました。ヴォルガストのペーネヴェルフトで6月3日に行われた起工式、ニーダーザクセン級フリゲイトとよばれる新型艦は満載排水量10000t、前型に当たるF-125型ことバーデンヴュルテンベルク級の満載排水量7316tを上回り、ドイツ海軍が戦後導入するフリゲイトとしては最大だ。
F-125型は安定化作戦など長期間の任務公開を想定し武装よりも居住性を重視していましたが、F-126型は重武装となっています。ただ、防空フリゲイトとはいいますが、計画されているのはMk41VLSを16セル搭載し、いまのところESSM発展型シースパローを64発搭載するという僚艦防空能力に留める。2028年竣工で4隻が建造予定です。■
アメリカ海軍はスタンダードSM-6ミサイルの空中発射を検討しています。これはVX-9飛行隊所属のF/A-18E/Fスーパーホーネットに搭載し、2021年に一度飛行中の様子が目撃されたものですが、あたらめて2024年に飛行試験を行う様子が高空飛行の様子を長望遠レンズにより撮影されたもののSNSへの投降により話題となっています。
VX-9飛行隊は通称ヴァンパイア、アメリカ海軍の評価試験飛行隊です。スタンダードSM-6,正式名称RIM-174-ERAMはイージス艦に搭載する艦対空ミサイルですが射程240㎞、空中発射の場合は463㎞に達するとみられており、NIFC-CA海軍統合対空火器管制とデータリンクすることにより、イージス艦能力を次の段階まで発揮させ得ます。■
トルコのバイラクタル社はスキージャンプ台による無人機試験を実施しました。試験は6月1日に行われ、同社が開発したバイラクタルTB-3無人機が試験に成功しています。重要なのはこの試験がトルコ海軍の強襲揚陸艦アナドルのスキージャンプ台を模した12度の角度で設計されていることで、強襲揚陸艦からの無人機運用の評価試験という。
バイラクタルTB-3無人機はウクライナの戦場で活躍したバイラクタルTB-2無人機の改良型で、滞空時間は32時間と従来のバイラクタルシリーズよりも長く、また指令ビーム方式管制のバイラクタルTB-2とことなり衛星通信を使用でき、その航続距離は5700㎞に達するという。兵装搭載能力は280kgあり、誘導爆弾や小型ミサイルを搭載可能だ。■
スペイン海軍のボニファス級多目的フリゲイトについて、F-110計画として進むスペインの将来水上戦闘艦建造概況がイギリスで行われたCNE海軍首脳会議において発表されました、これは計画統括調整者のファンカルロシディアスクアドラ氏が発言したもので、現在位置番艦がフェロル造船所の船台上において形になってきた段階である、と。
ボニファス級多目的フリゲイトはOHペリー級ミサイルフリゲイトをライセンス生産したサンタマリア級ミサイルフリゲイトの後継艦で、2019年に5隻を43億2500万ユーロで建造が決定しました。クアドラ氏によれば建造は四か月前倒しで進んでいるとのこと、計画通りならば一番艦はこの後進水式を経て、2028年に竣工する予定です。■
オーストラリア海軍はコリンズ級潜水艦の延命改修を発表しました、オーストラリア政府の公式発表として6月5日に開示された情報によれば、コリンズ級潜水艦のLOTE耐用年数延長を行うとのこと。コリンズ級潜水艦は1990年代に建造され、オーストラリア国内での建造に拘ったことから騒音欠陥と建造の大幅遅延が発生しました。
コリンズ級については当初、日本の潜水艦などを後継とする構想でフランスよりバラクーダ級の導入が発表されるものの、突如独自建造の原子力潜水艦計画に切り替えフランスとの深刻な係争問題に発展しました。原潜建造はアメリカとイギリス支援を受けますが2050年代まで実現が難しく、今回の改修で20年コリンズ級は耐用年数を延長できます。■
マレーシア海軍の新フリゲイトマハラジャレラが進水式を挙行しました。5月23日、マレーシアのルムレット海軍造船所で行われた進水式ではマレーシアのヤンベルホルマットダトスリモハマドハレドノルディン国防大臣も出席、このフリゲイトは沿岸海域戦闘艦第一号とも呼ばれ、マレイシア海軍沿岸艦隊の旗艦となる計画とのこと。
マハラジャレラの概要は満載排水量で3100tあり、全長は111m、最高速力28ノットで機関部はCODAD方式、乗員は138名とのこと。武装は57mm艦砲と30mm機関砲2門にNSM対艦ミサイル8発と短魚雷発射管などを備え、艦対空ミサイルなどはない。建造計画は2019年に発表、当初計画では6隻を建造予定でしたが5隻になるとのこと。■
オーストラリア海軍はプロジェクトシー3000フリゲイト建造加速を希望しているとのこと。アンザック級フリゲイト8隻を置き換える11隻のフリゲイトについてオーストラリア政府は5月24日にドイツとスペインに日本及び韓国の造船企業へ情報提供要請書を送っているとのことですが、建造を加速するべく4週間での回答を求めているという。
アンザック級フリゲイト後継艦11隻は、3隻を国外で建造するとともにのこる8隻を西オーストラリアにおいて建造する方針で、ドイツのMEKO-A200型やスペインのAlfa-3000型、日本では護衛艦もがみ型拡大改良型と韓国では新型フリゲイトが候補になる見通し。決定した場合にはオーストラリアでの建造計画を3週間で提出を求めています。■
アメリカのニューポートニューズ造船所は原子力艦建造の工員確保に難航しているとのこと。2024年採用予定は3000名、COVID-19新型コロナウィルス感染症により多くの熟練工が事業縮小を受け退職し数年単位の空白が生まれた結果、高校新卒者を新規雇用した場合に熟練工が操業の主力を担った場合と比較しての生産性に影響が及んだという。
ニューポートニューズ造船所は今後10年間で1万9000名を確保したいものの熟練工を探すには苦労しており、現在は造船熟練工ではなく建築業界の溶接工や電気技師の熟練工を探し出すことで現状の苦境に備えているという。また造船所のあるヴァージニア州のほかにノースカロライナ州からも通勤バスの設定など従業員確保に邁進しているもよう。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
今回は海軍関連の話題を適当に持ってきた過去撮影の写真と共に。
ギリシャ海軍はMEKO200フリゲイトの艦砲と防空能力を近代化するもよう。イギリスでおこなわれた5月23日のCNE2024海軍首脳会議においてギリシャ海軍のパナギオティスカラバス准将がギリシャ軍の近代化計画について、ドイツから導入したMEKO200フリゲイトのタレス社による近代化改修を進めており、先ず艦砲を改修するもよう。
防空能力の強化として、シースパロー艦対空ミサイルに代えて射程の大きなESSMblock2発展型シースパローの運用能力を付与し、また艦をミサイル攻撃から守るCIWS近接防空火器についても改良型に置き換えるとのこと。改修計画は早ければ2024年内にも開始され、7年間をかけてギリシャ海軍のMEKO-200型を能力向上するとのこと。
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フィリピン海軍向けドック型揚陸艦4番艦が起工式を迎えました。5月29日にインドネシアのPT-PAL国営造船所において124m級揚陸艦の起工式が行われ、フィリピン海軍の水陸両用作戦能力を強化する試みは第二段階に入りました。タルラック級ドック型揚陸艦としてフィリピン海軍が導入する揚陸艦は既に2隻が竣工し運用中です。
今回建造されるドック型揚陸艦はタルラック級の拡大改良型、バッチ2となる揚陸艦の2番艦です。バッチ2の1番艦は2024年1月22日に既に起工式を迎えており、これらが完成することでフィリピン海軍はアメリカ供与の第二次大戦艦が老朽化する中、長年の課題であった多島海域での防衛部隊輸送能力を再整備することが可能となります。
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フランス海軍は強襲揚陸艦へのアメリカ軍ヘリコプター発着試験を実施しました。試験が実施されたのはツーロン基地近海、強襲揚陸艦ディクルミュードでミストラル級強襲揚陸艦にアメリカ海軍台79海上攻撃ヘリコプター飛行隊のMH-60S多用途ヘリコプターが着艦、続いてアキテーヌ級フリゲイトアルザスにおいても同様の発着試験が。
SIF戦略的相互運用性フレームワークとしてアメリカ海軍とフランス海軍は装備共同運用基盤を構築しており、今回のMH-60S着艦試験についてもその一環であるとされています。今後の課題は、一時的な着艦には留まらず、ヘリコプター分遣隊をアメリカ海軍がフランス海軍艦艇に展開させることとされ、防衛協力を強化する方針です。
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中華民国台湾は次世代フリゲイト計画を推進中です。これは5月25日に台湾メディアであるLTNが報道したもので、AN/SPY-7アクティブフェーズドアレイレーダーを搭載したイージス艦になるとしています。その排水量は6000tといい、満載排水量か基準排水量かは示されていませんが、アメリカからのイージスシステム供与を進めるもよう。
AN/SPY-7アクティブフェーズドアレイレーダーの探知距離は大きく、台湾海峡に留まらず、例えば台湾太平洋側に展開し、遠方から弾道ミサイル攻撃等を探知しつつ、データリンクにより台湾本土の目標探知能力と搭載するスタンダードミサイルを連接することも可能です。LTNはこの報道について、政府高官の話として報道しています。
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海上自衛隊のイージスシステム搭載護衛艦はロールスロイスMT30を搭載します。イージスシステム搭載護衛艦はイージスアショア陸上配備型ミサイル防衛システムがブースター落下問題により計画が中止されたのちの代替手段として計画されたもので、単なるイージスシステム搭載船計画から水上戦闘艦計画へと収斂した歴史があります。
ロールスロイスMT30はイージスシステム搭載護衛艦の動力方式がハイブリッド電気機械推進装置となることを受け選定されたもの。従来のエンジンよりも自動化と整備間隔冗長性が高まった。コンパクトパッケージエンジンエンクロージャとして計画ではロールスロイスから納入された機関部を川崎重工が推進システムとして組み立てるとのこと。■
ドイツ海軍F-126防空フリゲイト一番艦起工式が実施されました。ヴォルガストのペーネヴェルフトで6月3日に行われた起工式、ニーダーザクセン級フリゲイトとよばれる新型艦は満載排水量10000t、前型に当たるF-125型ことバーデンヴュルテンベルク級の満載排水量7316tを上回り、ドイツ海軍が戦後導入するフリゲイトとしては最大だ。
F-125型は安定化作戦など長期間の任務公開を想定し武装よりも居住性を重視していましたが、F-126型は重武装となっています。ただ、防空フリゲイトとはいいますが、計画されているのはMk41VLSを16セル搭載し、いまのところESSM発展型シースパローを64発搭載するという僚艦防空能力に留める。2028年竣工で4隻が建造予定です。■
アメリカ海軍はスタンダードSM-6ミサイルの空中発射を検討しています。これはVX-9飛行隊所属のF/A-18E/Fスーパーホーネットに搭載し、2021年に一度飛行中の様子が目撃されたものですが、あたらめて2024年に飛行試験を行う様子が高空飛行の様子を長望遠レンズにより撮影されたもののSNSへの投降により話題となっています。
VX-9飛行隊は通称ヴァンパイア、アメリカ海軍の評価試験飛行隊です。スタンダードSM-6,正式名称RIM-174-ERAMはイージス艦に搭載する艦対空ミサイルですが射程240㎞、空中発射の場合は463㎞に達するとみられており、NIFC-CA海軍統合対空火器管制とデータリンクすることにより、イージス艦能力を次の段階まで発揮させ得ます。■
トルコのバイラクタル社はスキージャンプ台による無人機試験を実施しました。試験は6月1日に行われ、同社が開発したバイラクタルTB-3無人機が試験に成功しています。重要なのはこの試験がトルコ海軍の強襲揚陸艦アナドルのスキージャンプ台を模した12度の角度で設計されていることで、強襲揚陸艦からの無人機運用の評価試験という。
バイラクタルTB-3無人機はウクライナの戦場で活躍したバイラクタルTB-2無人機の改良型で、滞空時間は32時間と従来のバイラクタルシリーズよりも長く、また指令ビーム方式管制のバイラクタルTB-2とことなり衛星通信を使用でき、その航続距離は5700㎞に達するという。兵装搭載能力は280kgあり、誘導爆弾や小型ミサイルを搭載可能だ。■
スペイン海軍のボニファス級多目的フリゲイトについて、F-110計画として進むスペインの将来水上戦闘艦建造概況がイギリスで行われたCNE海軍首脳会議において発表されました、これは計画統括調整者のファンカルロシディアスクアドラ氏が発言したもので、現在位置番艦がフェロル造船所の船台上において形になってきた段階である、と。
ボニファス級多目的フリゲイトはOHペリー級ミサイルフリゲイトをライセンス生産したサンタマリア級ミサイルフリゲイトの後継艦で、2019年に5隻を43億2500万ユーロで建造が決定しました。クアドラ氏によれば建造は四か月前倒しで進んでいるとのこと、計画通りならば一番艦はこの後進水式を経て、2028年に竣工する予定です。■
オーストラリア海軍はコリンズ級潜水艦の延命改修を発表しました、オーストラリア政府の公式発表として6月5日に開示された情報によれば、コリンズ級潜水艦のLOTE耐用年数延長を行うとのこと。コリンズ級潜水艦は1990年代に建造され、オーストラリア国内での建造に拘ったことから騒音欠陥と建造の大幅遅延が発生しました。
コリンズ級については当初、日本の潜水艦などを後継とする構想でフランスよりバラクーダ級の導入が発表されるものの、突如独自建造の原子力潜水艦計画に切り替えフランスとの深刻な係争問題に発展しました。原潜建造はアメリカとイギリス支援を受けますが2050年代まで実現が難しく、今回の改修で20年コリンズ級は耐用年数を延長できます。■
マレーシア海軍の新フリゲイトマハラジャレラが進水式を挙行しました。5月23日、マレーシアのルムレット海軍造船所で行われた進水式ではマレーシアのヤンベルホルマットダトスリモハマドハレドノルディン国防大臣も出席、このフリゲイトは沿岸海域戦闘艦第一号とも呼ばれ、マレイシア海軍沿岸艦隊の旗艦となる計画とのこと。
マハラジャレラの概要は満載排水量で3100tあり、全長は111m、最高速力28ノットで機関部はCODAD方式、乗員は138名とのこと。武装は57mm艦砲と30mm機関砲2門にNSM対艦ミサイル8発と短魚雷発射管などを備え、艦対空ミサイルなどはない。建造計画は2019年に発表、当初計画では6隻を建造予定でしたが5隻になるとのこと。■
オーストラリア海軍はプロジェクトシー3000フリゲイト建造加速を希望しているとのこと。アンザック級フリゲイト8隻を置き換える11隻のフリゲイトについてオーストラリア政府は5月24日にドイツとスペインに日本及び韓国の造船企業へ情報提供要請書を送っているとのことですが、建造を加速するべく4週間での回答を求めているという。
アンザック級フリゲイト後継艦11隻は、3隻を国外で建造するとともにのこる8隻を西オーストラリアにおいて建造する方針で、ドイツのMEKO-A200型やスペインのAlfa-3000型、日本では護衛艦もがみ型拡大改良型と韓国では新型フリゲイトが候補になる見通し。決定した場合にはオーストラリアでの建造計画を3週間で提出を求めています。■
アメリカのニューポートニューズ造船所は原子力艦建造の工員確保に難航しているとのこと。2024年採用予定は3000名、COVID-19新型コロナウィルス感染症により多くの熟練工が事業縮小を受け退職し数年単位の空白が生まれた結果、高校新卒者を新規雇用した場合に熟練工が操業の主力を担った場合と比較しての生産性に影響が及んだという。
ニューポートニューズ造船所は今後10年間で1万9000名を確保したいものの熟練工を探すには苦労しており、現在は造船熟練工ではなく建築業界の溶接工や電気技師の熟練工を探し出すことで現状の苦境に備えているという。また造船所のあるヴァージニア州のほかにノースカロライナ州からも通勤バスの設定など従業員確保に邁進しているもよう。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)