◆第6護衛隊派遣、すずなみ、きりさめ、と交代
防衛省によれば4月上旬に、ソマリア沖海賊対処任務第15次派遣部隊として新たに護衛艦二隻を派遣するとのこと。
今回新たに派遣されるのは、第6護衛隊隷下で佐世保基地の護衛艦あけぼの、大湊基地の護衛艦はまぎり、の二隻で、第6護衛隊司令岩澤努1佐以下司令部30名、護衛艦あけぼの艦長本山勝善2佐以下乗員170名、護衛艦はまぎり艦長佐藤哲朗2佐以下乗員180名の380名と海上保安官8名が派遣されます。
はまぎり、は4月7日に大湊基地を出港、あけぼの、は4月9日に佐世保基地を出港します。今回の海賊対処任務派遣は第15次となり、アデン湾において現在任務に当たっている第3護衛隊の護衛艦すずなみ、護衛艦きりさめ、と交代することとなっています。
現在ソマリア近海では、護衛艦部隊と共に派遣海賊対処航空隊のP-3C哨戒機も任務に当たっており、P-3C二機、各国の洋上哨戒機派遣規模は自衛隊を含めても数機ですので、その役割は大きく、各国海軍へ上空からの航空哨戒による不審船舶情報を伝送、洋上における海賊行為の根絶へ大きな抑止力となっています。
海賊対処任務へ海上保安庁巡視船ではなく海上自衛隊護衛艦が派遣される背景には、海上保安庁巡視船には各国海軍との情報連携を行うデータリンク能力がなく、いわばデータ通信を洋上でリアルタイムで行うことが出来ないためであり、加えて海上保安庁巡視船はアフリカ沖という本土からの支援を絶って行動する想定が設計に盛り込まれていないためです。
他方、我がくにでは、海賊対処任務への各国海軍との連携へ海上自衛隊を派遣し、船団護衛任務を展開すると共に航空哨戒を実施、そしてこれに合わせ国土交通省海上保安庁と外務省が協力し、アフリカ大陸のソマリア周辺国における海洋法執行機関の養成を行っています。
これは海上保安庁にあたる組織をアデン湾周辺国に創設することで海賊根絶の枠組みを制度として定着させようとするもので、沿岸国海洋法執行機関が軍艦の国際法上はいりにくい沿岸部での哨戒を行うと共に、これらの取り組みと各国海軍の努力とにより、海賊行為は一頃ほど目立たたなくなりました。
ただ、海賊行為による身代金収入や奪取船舶の物資横流しがソマリアの経済に大きな影響を今なお与え、一方これら資金が新しい国際関係の不安定要素となる集団への提供などの指摘もあり、重要なシーレーンであるという一点以上の安全保障上の意義を有しているという事は言うまでもありません。この点で、当面は海賊対処任務の継続が必要となるのでしょう。
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
アピールできているのでしょう。
早く、C2輸送機で、日本からジブチ、南スーダンへの輸送業務を行い。
かの地での、日本の影響力を強化していただきたいです。
P3Cをこれだけそろえているのも、アメリカと日本だけ。
フィリピン海軍にも、中古のP3Cをリースするなり
して欲しいですね。
MAMORの5月号では、八戸の部隊が、翼内部のリベットまで外して、修理しているのに驚きました。
こういう修理までも出来る能力を、支那と対峙しているフィリピン、ベトナム、インドネシアに中古のP3Cを輸出できますね。
準天頂衛星みちびきで、日本周辺から、このあたりまで、日本独自で航法サービスをやってもらいたい。
沿岸国、船舶の関係国、共同作戦国部隊とのつながりを深めることが、世界のどこかで未来に問題が発生したときに、我が国を助けてくれるでしょう。
また、こうした実戦任務が良い教訓をもたらし、海自が一段と精強になることを期待いたします。さらに、海保との継続した連携作戦が、両組織の交流を深めることも期待しています。海自と海保は、装備も非常に相補的で、連携を深める意義はきわめて大きい。
訓練ローテーションに悪影響はあるでしょうし、コストも膨大なので大変ですが、現在、日本唯一の海外展開ですし、頑張って欲しいと思います。