■10式戦車、空包射撃を初公開
四月一日、新年度初日が日曜日となり自衛隊では駒門駐屯地と久里浜駐屯地にて創設記念行事が行われました。
10式戦車、最高の打撃力と防御力を備えつつ第三世代と呼ばれる最新鋭戦車のどれよりも軽量を目指す技術の結晶、第一機甲教育隊に配備された世界最新鋭の10式戦車、その量産型です。2両が現時点、本日お時点で配備されているとのことですが、このうち1両が観閲行進へ参加しました。そして訓練展示模擬戦では空包射撃を実施、一際甲高い咆哮を観衆に叩きつけました。
90式戦車、我が国が第三世代戦車という世界の趨勢、攻撃力と機動力重視、機動力を以て防御を補うとされた第二世代戦車に打撃力の技術進歩を踏まえ十分な防御力を加えた第三世代戦車は世界で重量増大化が進み、自動装填装置の採用により集中防御を踏まえた防御力と重量抑制の両立に打撃力の強化を兼ね備えた日本戦車の世界への模範解答というべきもの。
74式戦車。第1戦車大隊の車両で、戦後第二世代戦車に数えられ、鈍重と考えられた戦車体系において防御力を機動力に置き換えるという設計思想に依拠した第二世代戦車にあって、油圧懸架装置の採用による地形防御の重視を我が国が定める専守防衛政策と合致させ、照準へのコンピュータの利用などを高めた、日本型というべき戦車といえるでしょう。
さて、本年の駒門駐屯地祭、昨年は東日本大震災により中止、2009年は北朝鮮ミサイル事案により首都防空任務が取られることとなったので中止となりましたが、本年は実施、戦車部隊の威容や高射特科部隊の装備、施設機材や国際貢献への備えとしての装備品などが観閲行進で示されたところ。
本年の駒門駐屯地祭ですが、訓練展示模擬戦について、2010年の駒門駐屯地祭は国際教を中心に巡回中の軽装甲機動車が襲撃を受け、脅威を排除しつつ車両の回収にあたり、同時に武装勢力を無力化するという想定でしたが、本年は模擬戦を実施、このなかで10式戦車が74式戦車とともに空包射撃を実施したというのが特色でした。
駒門駐屯地へは、JR御殿場線の富士岡駅からシャトルバスを利用して移動しました。地図では近く、徒歩でも15分ほどなのですが、シャトルバスがありましたので利用です。裾野駅からも発着していた、ようですね。撮影はやはり来賓席が多くを占めているので、撮影位置の選定には難渋。観閲行進は理想的な位置から撮れましたが、訓練展示は前回と同じ場所から撮影、失敗でした、観閲行進と同じ場所から撮影が正解でしたね。しかし、寒かったですが天候には恵まれ、良い一日を過ごす事ができました。最後になりましたが現地でご一緒いただきました皆様、とんぺい殿、ありがとうございました。
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