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北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

横浜ブルートレイン 寝台特急富士はやぶさ号撮影と首都圏JR鉄道網

2008-09-19 20:30:16 | コラム

■寝台特急富士はやぶさ号横浜駅撮影紀行

 先日9月10日、所用あって首都圏に展開したのだが、その際に撮影した首都圏の電車などの写真を掲載したい。今回のメインは、東京駅に乗り入れる最後のブルートレイン、富士・はやぶさ号である。

Img_5607  夜行快速ムーンライトながら号を横浜駅で降りた小生、所用に向かう首都圏とは東京なのだが、0400時台に到着しても早すぎる。そこで、富士はやぶさ号を撮影しようと思い立ったのだが、0936時に横浜駅へ到着する富士はやぶさ号を待って、そのまま五時間ほど立ちっ放しというのも、あまりにもの時間の浪費となってしまう。ブルートレイン横浜駅到着時間を頭に入れて、行動開始だ。

Img_0169  0454時、始発電車なのだろうか、総武快速線横須賀線直通のE217系電車が、早朝の横浜駅に到着する、数時間後のラッシュ時と同じ駅とは思えない日が昇る前の横浜駅から向かう先は横須賀である。朝陽の中の横須賀基地を撮影し、ヴェルニー公園を散策しよう、というのが目的だ。

Img_0173  0542時、横須賀駅到着。横須賀までは、JR線で大船、逗子、鎌倉を経由して行くよりも京浜急行電鉄を利用した方が早いのだが、乗り換える不便を考えれば、とそのままJR線を利用した。E217系は1994年に、それまでの113系電車を置き換えるために導入された列車で、編成中間部分にグリーン車を組み込んでいる。また、ロングシート車が基本なのだが、一部には、ボックス式クロスシートを設置している電車だ。

Img_0233  大船駅で撮影したE217系電車と、京浜東北線の209系電車。横須賀から、今度は根岸線根岸駅に向かう。京浜東北線では、この209系と209系500番台が運行されていたが、老朽化が進み、E233系1000番台に順次入れ替わっているところだ。209系は、京浜東北線の主力であった103系の代替として1994年から導入が開始、1998年3月に京浜東北線からは103系が完全に姿を消した。

Img_0237  京浜東北線用E233系1000番台。中央線特別快速などで活躍するE233系の改良型で、昨年9月から導入が開始された。209系が全幅2800㍉であったのに対してE233系1000番台は2950㍉、更に軽量ステンレス車であるが、万一の事故を想定して運転席の容積が広くとられているのが特色である。10輌固定編成が基本で、全車ロングシートの通勤車だ。

Img_0243  E233系1000番台は、2007年度に12編成が導入、2009年までに83編成の830両が導入され、209系電車と同じく京浜東北線209系500番台を完全に置き換える構想とのことだ。首都圏通勤車の標準型として増強されるE233系に対して、209系は、今後、一気に廃車が進むと見られている。

Img_0250  根岸駅に到着した205系電車。横浜線直通の列車。205系は山手線の代名詞的な車両として国鉄時代から活躍していたが新型のデジタルATC山手線導入によって改造か新車導入かという選択肢が出され、結果新型のE231系500番台を導入、205系は2005年4月を以て山手線からは完全退役した。しかし、車体寿命が相応にあったことから、東日本旅客鉄道管区内の通勤車両として重宝されている。205系の横浜線導入は1988年から、相模線が1991年に電化されてからは、相模線にも205系500番台が乗り入れている。

Img_0282  横浜駅に到着した185系特急「踊り子」号。1981年から導入された特急で、153系急行車の置き換えが目的として導入、特急「あまぎ」と急行「伊豆」を併せ、「踊り子」号としてデビューした。485系の系列で統一されていた国鉄電車特急の系統に入った新機軸である。京阪神快速電車用として当時導入されていた117系普通電車と良く似ているが、これは設計の一部を共通化させたためである。

Img_5593  横浜駅に到着したE231系近郊型。編成中間部分には、ダブルデッカー方式のグリーン車を連結している。東京駅から沼津駅まで運行されている列車もあり、グリーン車にて車窓を眺めつつ東海道本線普通列車の旅というのは、かなり快適であったが、今回撮影しようという列車は、間もなくやってくる。

Img_5598  寝台特急富士・はやぶさ号の姿が横浜駅ホームからも微かに見えてきた。横浜駅でブルートレインを撮影するのは今回が初めてなのだが、対向列車と被ってしまわないかというのが毎回新しい撮影ポイントで撮影するたびに考えてしまう、心躍る瞬間だ。隣にはE231系、反対側にE217系電車がみえている。

Img_5606  富士・はやぶさ号がEF66電気機関車に牽引され、滑り込むようにブルートレインの横浜駅到着。はやぶさ号が熊本駅から、富士号が大分駅から出発し、途中で連結、富士・はやぶさ号となる。この列車は、新幹線では到達できないほどの距離を、東京と大分は1262km、東京と熊本は1293kmもの距離を結んでおり、約17時間という長い時間をかけて東京へ至る、文字通りの長距離特急である。

Img_5620  東京と九州を結んでいた九州ブルートレインは、「富士」号、「はやぶさ」号の他に、「あさかぜ」号、「さくら」号、「みずほ」号などが運行されていたのだが、新幹線に活躍の場を奪われ、連結運行などを経て、今日は「富士・はやぶさ」号として一本のこるだけとなってしまったのは寂しいが、他方で、連結などにより時間選択のはばが狭まってしまうことで、利便性を自ら削ってきたのも事実ではある。

Img_5625  行先表示板を撮影。丁度良い機会なので、はやぶさ号の料金を紹介したい。東京と熊本の間の運賃と特急料金は17850円、寝台料金はA個室シングルデラックスが13350円で合計金額は31200円、開放型B寝台とB個室ソロの料金は双方とも6300円で合計金額は24150円となっている。なお、寝台料金は、どれだけの区間乗っても同一である。

Img_5628  寝台特急富士の料金も併せて紹介したい。東京から大分までの運賃と特急料金の合計は17430円、寝台料金は、富士号も、はやぶさ号と同じで、A個室シングルデラックスが13350円で合計金額は30780円、開放型B寝台とB個室ソロの料金は双方とも6300円で合計金額は23730円となっている。

Img_0290  ブルートレインの長大な編成。ブルートレインは、ブルーの塗装を施した夜間運行の客車寝台特急の総称であるのだが、今日、この定義に当て嵌まるブルートレインは、「北斗星」、「あけぼの」、「日本海」、「北陸」と、「富士・はやぶさ」だけになってしまった。カラーリングこそ異なるが「カシオペア」、「トワイライトエクスプレス」が運行されている。しかし、どれも将来は安泰ではないのが現実だ。

Img_0298  EF66形電気機関車のアップ。ブルートレインの客車カラーと調和しており、スピード感溢れる前面デザインが美しい。このEF66が牽引するブルートレインは、かつては、なは・あかつき号の牽引に活躍していたが、同列車が廃止されてしまった今日、もうEF66が牽引するブルートレインといえば、この富士・はやぶさ号だけになっているのではないだろうか。

Img_5632  横浜駅を出発する富士・はやぶさ号。間もなく終点の東京駅、遠い旅路も間もなく終わりだ。この日は平日であったが、なるほど、京都駅と同じようにブルートレインが到着するホームには少人数ではあるが、列車ファンがカメラを並べていた。到着ホームから撮影している人が大半であったが、小生の場合は向かい側からのホームで撮影したほうが、車体の形状がしっかりと写っていいのかな、と考えている。

Img_0307  211系電車。国鉄時代末期に導入された近郊型電車で、軽量ステンレス製の車体を採用している。ボックスシート仕様のものとロングシート仕様のものがあるが、写真はロングシート仕様のもの、東海道本線で運行されているということで、中間にはダブルデッカー方式のグリーン車を連結している。

Img_0308  横浜から東京へ。写真は中央線総武線の209系500番台で、103系、201系などが運行されていた中央線総武線に1998年12月から導入された。2001年には103系、201系を完全に置き換えており、231系0番台とともに通勤輸送網を形成している。209系500番台は、209系の拡幅仕様車で、車体羽場を2800㍉から2950㍉としている。

Img_0316  所用を終えて徒歩で駅に、中央線に乗り換えると、向こうから201系がやってきた。2006年12月から大量導入が始まったE233系0番台により勢力を大きく減退させているが、1981年に中央線特別快速用に導入されて以来、本数は激減しつつも頑張っている。2002年までは青梅線、五日市線に103系が頑張っていたが、E233系により置き換えられており、東京直通の列車に限り201系も運行中だ。

Img_0328  中央線東京行き201系の長大な編成。1967年に特別快速が運転を開始して以来103系に次いで二代目の“中央特快”。201系は、最高速度こそ100km/hと新世代電車に比べれば見劣りするものの、回生ブレーキを搭載するなど、省エネ電車として導入され、大阪環状線など全国的に見ればまだまだ現役の車両である。

Img_0339  201系に乗車し、そのまま神田神保町の古書店街で書籍を探し、次いで秋葉原に立ち寄って東京駅に。

 帰路、東海道本線、茅ヶ崎駅(かな?)で撮影した東海道本線塗装のE217系電車。横須賀線でみるE217系電車と、カラーリングが異なるだけで個々まで印象が変わるのか、という典型例。

Img_0344  E231系近郊型。この電車で小田原まで行き、小田原城などを観光した後、帰路についた。ロングシートばかりの路線は、JR西日本の223系やJR東海の313系といった新快速・特別快速で活躍するクロスシート車と比べれば乗り心地では劣るものの、多彩な電車は、観ている分にはなかなか飽きないものである。

HARUNA

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