北大路機関

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守山駐屯地祭における観閲行進 2005年10月23日

2007-05-19 15:11:13 | 陸上自衛隊 駐屯地祭

■悪天候が引き立てた観閲行進

 東海北陸地方を警備管区に含める第十師団は、名古屋市にある陸上自衛隊守山駐屯地に師団司令部を置いているが、2005年度における駐屯地祭では観閲行進の間だけ、雨天に見舞われた。

Img_3701  観閲行進を行う第14普通科連隊の普通科隊員。その後方には連隊旗が続く。部隊整列、指揮官巡閲、訓示、来賓祝辞の晴天は一転して、観閲行進では空を雲が覆い、雨模様となった。

Img_3724  第10偵察隊の車輌部隊。偵察オートバイ、機銃を搭載した小型トラックと偵察警戒車が続く。この悪天候はデジカメ以降後、雨天に見舞われた最初の駐屯地祭であり、降雨量が少なく応急資材にて事なきを得たが、この教訓から順次防滴装備を充実させていったことは言うまでも無い。

Img_3733  第35普通科連隊第一中隊の高機動車部隊。悪天候はライトを引き立て、更に濡れた路面が空を反射させ、快晴の撮影条件とはまた異なった様相を示すが、ひとたび失敗するとカメラを濡らす危険がある。

Img_3740  第35普通科連隊第4中隊の軽装甲機動車による観閲行進。今日では、ビニールでカメラ本体を覆う防滴機材、そしてレンズ操作を容易とさせたナイロン製のカメラレインコートが防滴機材の基幹となっているが、このときはまだそういった装備は調達していなかった。このため、ビニール袋に穴をあけ、応急機材とした。

Img_3749  第35普通科連隊対戦車中隊の車輌。写真の73式小型トラックには、79式対舟艇対戦車誘導弾が搭載されており、普通科連隊に強力な対戦車戦闘能力を与えている。後方の招待者の観覧席には傘が溢れている。

Img_3766  第10特科連隊。先頭を情報中隊の気象観測装置や、対砲レーダーが進み、後方にFH-70榴弾砲を牽引する74式特大トラックが写っている。何故か観閲行進は逆光となる場合があり、土砂降りは困るがある程度の曇り空や小雨は逆光とならない隠れた利点がある。

Img_3776  第10高射特科大隊の93式近距離地対空誘導弾。雨天の場合は、立体席での観覧が前の人の傘により妨げられることもある。事情が事情だけに致し方ないというしかない為、天候と撮影位置の選択も注意が必要ということになろう。

Img_3782  第10施設大隊の観閲行進。写真は舗装路であるが、駐屯地によってはグラウンドで観閲行進が行われることもあり、散水車や除染車、若しくは消防車によって充分な路面整備が行われなければ、土ぼこりが舞い、風向きの下手にいるひとには忘れられない体験になることもある、とか。

Img_3795  第10通信大隊の車輌。信じ難い話であるが、こののち雨は止み、訓練展示では雨天を避けて人出が疎らとなった。1045時から降雨は30分ほど続いたが、土砂降りとなれば式典が中止になることもあるようで、朝からの雨天の場合は注意が必要である。

Img_3834  観閲行進の最後を飾る第10戦車大隊の74式戦車。戦車の観閲行進は、最初の一両が目の前を通過するまでに撮影しなければ、排気煙が後方の車輌を遮ってしまう。これは圧縮効果で撮影しようとする為で、言い換えれば立体席から撮影すれば、排気煙はあまり気にならない。二兎追うものは一兎も、とはいうが、何を撮るかで位置選びは重要となる。

Img_3821_1  観閲行進に引き続き祝賀飛行が展示された。UH-1J×1、OH-6D×2、UH-60JA×1、CH-47J×1の五機編隊で、第10飛行隊の機体が先頭を飛んでいる。この内、UH-60JAとCH-47Jは明野の航空学校より参加した機体である。写真を撮る場合、無論風景、祭事も共通して言えるが雨天の場合もある。しかし、雨天では雨天ならではの情景と出会うこともでき、充分な準備さえできていれば、その様子を存分に撮ることもできるのだ。

HARUNA

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