J SPORTS で、リクエストによる、世界選手権アーカイブとして、
2012年の世界選手権(ニース大会)での羽生選手の、ショート・フリー・表彰式の映像が流されました。
そのキレイな映像の動画をUPして下さった方がいらっしゃるので、ご紹介しておきます!
既に5年前となったこの演技、久しぶりに見ると、色々懐かしいですね。
羽生選手はこの頃から、全身にみなぎる「情熱」はものすごくて、その情熱は今もそのままですけど、
スケーティングは、この頃と比べると、本当に上達したのが良くわかりますね!
最初に出てくるSPの演技、「悲愴」。
この映像の最初に映りますけど、羽生選手は十字架のペンダントをしています。 (最初は背中側に回っているのが映っていますね。)
演技終了後は、胸の側に戻ってきました。
ソチ五輪頃からファンになった方々は、全然知らないみたいですけど、
羽生選手の演技を、ソチ五輪前にもずっと、きちんと羽生選手を見ていた人ならずっと気づいていただろうし、
知っていたはずだと私は思っていますが、
シニアデビューの頃からソチ五輪前まではずっと、頻繁に十字架のペンダントをしていました。(ジュニア時代も時々していますね。)
あとからファンになって、当時のものを動画で見ただけの方々は、画像が鮮明でないと、気づけないものも多いかもしれませんが、
リアルタイムで見ていた時には、明確に映っていましたし、キレイな映像なら、このように鮮明に映っていました。
私の記憶に残る限りでも、何種類もの十字架のペンダントを見たことがあるので、何種類も持っていると思います。
そのうちの一つは、プルシェンコさんからもらったもので、宝物のように大事にしているはずです。(これもインタビューで答えていたことがあります。)
ちなみに、スケートリンクに上がって最初に胸の前で「たて、よこ、よこ」の線を切るのは、
一部では「武士の士を描いている」などと言われ、それが勝手に広められていますけど、
それは羽生選手があの動作を説明するとき便宜上、「どちらかというと「士」の字に近い」と発言したことがあっただけであって、
わざと「士」を描いているのではなく、
あれは、スケートを滑り始めるときの、身体のバランスや軸のブレがないように確認するための、基礎確認動作なのです。
「縦軸を氷の面に真っすぐに、そして、両肩を左右に結んだラインと、腰の左右を結んだラインを、氷の面に平行に保つようにして滑る」
のを確認するためにやる動作であって、
それを気を付けて滑ると、スケーティングがスムーズに、よりキレイに安定して滑れる、というので、
(スケートをやる全ての人か教わったかどうかは知りませんが、)
スケートをするときに、最初の頃に指導されることがある、
「基本的な」「基礎」の姿勢の確認みたいなものであって、私でさえ教わったことがあるものです。
(指導者の指導者とか、その辺をたどっていくと、同じ人の同じ指導にたどり着くのかもしれませんが。)
だから、士ではなくて、どちらかというと、本来は「串」みたいなもの…だと私は思っていました。(笑)
(もちろん、士、と答えた方がカッコイイとは思いますが。)
羽生選手はそれを、毎回忠実にやっているのです。
でも、凡人や初心者はともかく、世界のトップ選手でもある羽生選手が、その基礎確認を必ずする、というのが、
「初心を忘れない」で「基礎に忠実に」やろうとしている羽生選手の姿勢を表しているようで、
私は見ていて、毎回素晴らしいなと思っています。( もはやルーティン化しているとは思いますが。(笑))
そもそも、カトリックしか十字を切らないですので、かつてジョニーさんはリンク上で切っていたけど、プルシェンコさんは切らないですし、
あれをやっきになって「十字ではない」と、否定している謎の人たちというのは、私から見ると、いったい何をしたいのかよくわかりません。
羽生選手は随分昔から、聖書の言葉を大事にしている、ということは、ご自分で発言していたことがありましたし、
羽生選手の信じている「神様」というのは、天気をも支配できるほどの存在だというのは、
長年インタビューをずっと聞いていれば、わかるはずだと私は思っていました。
(羽生選手の発言は、マスコミに意図的にカットされることも多かったですが。)
さて、この時のフリーの「ロミオとジュリエット」は、「伝説」と今でも言われているものです。
途中で転んだのが、「演出に見えた」と騒がれたこの演技ですが、確かに今見ても、演技の一つっぽく見えますね。(笑)
初出場の世界選手権で、堂々の銅メダルを獲得した、「記憶に残る」演技でした!!
動画の最後のほうで、パトリック・チャン選手が赤い衣装を着て映っていますけど、今見ると、なかなかこれ、似合っていますね!
表彰式前の、この動画の14分57秒のところで、優勝したパトリック・チャン選手が、
手を「投げキス風」に口に当ててから、それを、指を1本立てる状態にして、天を指さしているところが映っていますが、
これは、「この栄光を、天の神様に(イエス=キリストに)帰します(または捧げます)」という意味の、有名なジェスチャーです。
「俺が一番!」「俺が一位になったぜ!」 などという意味ではありません。
その正反対です。
日本では相変わらず、こういうジェスチャーを見て、「おれが一番!」とやっていますね、などという
「いい加減な解説」をする人たちが、いまだに後を絶たないのですが、(※上の動画は違います)
日本はこの世界標準での正確な意味を知って、きちんと解説でも説明できないようだと、ハッキリ言って、かなり恥ずかしいことだと、私は思います。
ジェフリー・バトルさんが、ご自分の演技の中の振り付けなどで、両手で指を一本立てて天に(上に)向けているジェスチャーをする振付をしている時というのは、英語の歌詞ではだいたい、神様のことを歌っている箇所だったりします。 わかりやすいですよ。
ちゃんと、知っていて見ている側には、明確に伝わっています。
こういう動作をスポーツ選手たちがするのを見て、海外解説者で、「おれが一番だと思っている」などと毎回解説する人は、正直、その人が無知なだけです。
(もし、知っているのに、わざと言っているのだとしたら、つまり、そういう人だということです。)
羽生選手は、この2012年の世界選手権での伝説的フリーの直後も、
手をグーにしてガッツポーズのように掲げてから、最後、天を一本指で指さしたことの意味を聞かれて、
「自分だけの力ではないと思った」ということを言い、皆さんの応援の力などに加えて、「天からの力をもらったりだとか…」と、
当時明確に発言していたのですが、この「天からの力」発言のその部分だけを、(多分わざと) カットした媒体・マスコミ・ライター等が多かったですね。
前にも一度書きましたけど、プルシェンコ選手が羽生選手のことを「彼は天才だ」と英語で発言した時も、
そこだけ日本語翻訳字幕が、なぜか出なかったりした時もありました。
ご本人たちの表現している「真意」や「想い」を無視して、何かというと、意図的にカットしたり、
失礼な解釈を加える人たちがいたり、しつこく ミスリードを意図的にやる人たちがいるのは、本当に残念なことですが、
(まあ、だからこそ、プリンスさんはマスコミが流してくれないからという理由で、
「逆の意図で」「神という言葉をあえて用いずに」変えた表現を使い、伝わる人にはきちんと伝わるように工夫して、あんな曲を作ったことを、ご自分で堂々と語られていたくらいです。
その辺も、羽生選手が、国別対抗戦の後のインタビューで、「レッツゴー・クレイジー!」を、「偉大な方の、偉大なプログラムで滑れて、幸せだった」と発言したことにもつながっていっているだろうと思います。)
羽生選手はこの絶賛された2012年世界選手権の時からと比べても、確実に、着実に成長していますから、
今シーズンも、明るく、めげずに、着々と頑張ってほしいと思います!!
さて、アメリカの、昨シーズンのジュニア世界選手権の優勝者で、今シーズンにシニアデビューする、ネイサンと並ぶアメリカ期待の若手天才、
ヴィンセント・ジョウ選手が、ショートで、
「4回転ルッツ+3回転トウループ、4回転フリップ、3回転アクセル」という超高難度ジャンプ構成で挑んでくることが判明いたしました。
ショートの演技はこちら
インタビューによれば、フリーも、今は4回転4つだけど、最終的には、ネイサン・チェン選手の記録的演技みたいに、4回転6つまでもを視野に入れている、と発言しています。(それでも、その必要がないと判断すれば、賢明にやめるつもりのようですが。)
フリーの曲は、なんと、この時の世界選手権の羽生選手と同じ、「ロミオとジュリエット」だそうです!(旧・ロミオ)
編曲まで、羽生選手のプログラムと、ほぼ全く一緒です!(笑)
最初がほんのちょっと違うだけですね。
羽生選手のこの演技に憧れていたのでしょうか…?!
今までの演技を見ている限りでは、ジョウ選手は、羽生選手ほどの熱い情熱や激しさはないですが、上品さとか穏やかさを感じさせる選手ですね。(でもやっているジャンプ構成は激しいですが。)
羽生選手を目指している若手選手が、どんどん出てきますね。
羽生選手は、きっと当然のように予想していたでしょうし、オーサーコーチにも動揺はなさそうなので、
想定の範囲内だろうとは思いますが、一歩一歩、目指す演技に向けて 落ち着いて進んでいって下さい~~!!
楽しく、頑張れ~~♪
最後に、この世界選手権の時のエキシビション・「白鳥の湖 ~ホワイト・レジェンド」の羽生選手の白鳥演技をどうぞ。