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線翔庵日記



おまつり、民謡、三絃、名水、温泉、酒、そして音楽のこと…日々感じたことを綴ります。

高野辰之記念館

2005年12月11日 17時54分10秒 | 音楽
♪~うさぎ追いしかの山 こぶな釣りしかの川
  夢はいまもめぐりて わすれがたきふるさと

この作詩を手がけた高野辰之博士は、下水内郡旧永田村(後に豊井村と合併して豊田村、そして今年度は中野市と合併)生まれ。今日はその生家と記念館を見学に、旧豊田村まで行ってきた。

あいにくの天気、長野県北部は雪マーク。スタッドレスのわたくし、おかまいなく北信濃の山村へ。

さすが北は結構な雪模様。まず生家に行くと、おばあさんと目が合う。ここには辰之の甥っこ夫婦の子孫筋が住んでおられるとのこと。

そして記念館へ。国文学研究を志した辰之は、長男にもかかわらず、弟や年老いた父母を置いて、故郷をあとにする。病の床に伏す母からの手紙、弟たちや父への手紙などが展示されていた。これを読むと、

♪~こころざしをはたして いつの日にか帰らん

の心境は、いかばかりか…という感じ。結婚後、東京へ出てきて、義母に山高帽を被って寺の山門を馬に乗って帰るよう約束したともいう辰之は、何がなんでもこころざしをはたさなければならなかったのであった。

そんな名曲「ふるさと」は、国文学者:高野辰之の詩、曲は鳥取出身の岡野貞一。岡野はオルガン音楽や賛美歌などを研究していたという。たしかに「ふるさと」は3拍子で静かな賛美歌の雰囲気がなくはない。

こうした高野&岡野の名コンビの文部省唱歌の故郷を訪ねた。あまりの雪で「かの山」「かの川」のモデルは撮影できず、断念。
また「おぼろ月夜」のころに行きたいものだ。

♪~菜の花畑に 入り日薄れ