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フリーザーの故障

2021-03-02 | 日記

ワクチンを保管していたディープフリーザーが故障し、1000人分のワクチンがダメになったというニュース。ヤッパリ起きたか、という印象。それが災害や事故による停電が原因でないということでなおビックリだ。「機械を大量に納入すれば、中に一台くらいの初期不良があるのも致し方なし」と思いきや、その後のニュースで「たこ足配線による電力不足。冷凍機には問題なし」と聞いて、3度目のビックリ。

 ストック用のワクチンを保管していたのだから、それなりに基幹的な医療機関だと思うが、ディープフリーザーでの冷凍保存に慣れていなかったのだろうか? ワクチン大臣まで作って力を入れている政府だが、観念的・概念的なことは合格として、実際の具体的な作業内容・マニュアルの指示・伝達は丁寧に行われているのか心配になる。

 フリーザー納入時に機械の説明書として添付されているはず、普通なら定格電圧・電流、消費電力などについては一つ一つ確認されるのが常、特に重要物品の管理に関わるものについては。 同じ電源につながる他の電気機器の消費電力を計算し、フリーザーを加えても許容量を超えないことを計算・確認するのも当然で、電気製品の使用にあたっては一般家庭でもチェックされることだ。それが行われなかったなら、一体どうなっているのかということになる。

もちろん政府からも、ワクチンの保管を委託するにあたっては、当たり前のことを含めて必要なチェック項目が網羅されたマニュアルがワクチンと共に添付されるべきだと思う。できるなら、もしフリーザーの故障が起きた時にどのように対処してワクチンが無駄とならないよう活用法を柔軟に変えて行くか、についてもマニュアル化されるべきだと思う(各医療機関に一任ならばそう明記して)。

 今回、フリーザー故障から2日間も対応が取られず、温度が室温まで上昇してワクチンが使用不能になったとのこと。故障発生後2日間も気付かなかったか、また温度チェックもなかったことになるが、そのような重要物品を保管する機関の態勢として普通は考えにくい。通常、フリーザーには温度上昇の警報機が付いているし、夜中でも誰かがいるか見回りの警備員が気付けば責任者に連絡できる。その医療機関は他の低温・冷凍保存試薬の管理はどうなっているのだろうか、と疑問が湧く。試薬やサンプルを冷凍保存している多くの機関で、フリーザー異常の連絡を受けて数時間以内に駆け付ける責任者が決められているものと思っていたが。

 ディープフリーザも、中に多くの物が入っていて凍った状態であれば、2・3日で室温に戻ることは無い。他に入れるべきものが無ければ、袋に水を入れて凍らせて置くだけでも、室温までの上昇を防げただろう。そのような注意点にも丁寧な指示に纏められ周知されていれば、今回のような事故の際に当該バイアルを「解凍中扱い」にスライドさせ、その間に使用先を考えればワクチンを無駄にせすに済むかもしれない。今回の事故が今後のシステム改善・事故への柔軟な対応法の策定に役立って欲しいと思う。