マキノ病院小児科ブログ

小児科からのお知らせです

もひとつインフルエンザ

2010年11月11日 | 診療
インフルエンザの話題を続けます。

今シーズンはまたまた親御さんたちが選択をせまられることになります。

え?何の??

インフルエンザと診断されたら。。。
「治療はどうしますか?」です。

先日もお話しましたが、インフルエンザの吸入薬と注射薬がそれぞれ1つずつ増えました。
注射薬も今シーズンから小児にも使えるようになりました。

本来、治療の選択肢が増えること自体はそれほど悪いことではないのですが、
さて、実際にわが子がインフルエンザにかかったときにどうしようか?となります。
が、なかなか判断できるものではないですよね。
でもでも、こちらとしても、判断してもらわないと困るわけです。

昨年の新型インフルエンザ騒動はほんと大変でした。
でも多くの子どもたちはかかっても軽症だった子がほとんどでしたね。
インフルエンザはもともと自然に治るのを待つべき感染症です。
急激な経過で悪くなる場合はもちろん早急な対応が必要ですし、
治療をどうする?なんて愚問です。

だんだん悪くなる場合は?
これがちょっと曲者でしょうか。
3,4日かけて悪くなってから治療をしようにも、
抗インフルエンザ薬は発症2,3日以降から投与しても効果はかなり疑問です。

でも誰が悪くなるのかなんてわかりません。
で、全員内服だっ!!
ってやったら「タミフル問題」でこれまた騒ぎになりましたよね。

そして、インフルエンザを早期に治療してしまうと、
熱は確かに下がりますが、ウィルスの排泄はすぐにはなくせないのに、
本人の抗体価の上昇は邪魔されてしまうんだそうです。
昨シーズンに新型インフルエンザにかかったけど、すぐにタミフル飲んだからなおった。。。
なんて場合は、今年もまたかかりやすい状態である可能性あるかもというわけです。

極軽症のインフルエンザを本当に治療しなければいけないのか?にはこういう理由もあるのですね。

しかも、抗インフルエンザ薬は治す薬ではありませんので、
実際は熱が下がって元気でも、まだまだ感染力は残ります。
治療薬のなかった時代の学校保健法のままの出席停止規定をあてはめてしまうと、
感染の拡大防止にはなりません。
でも、そうだからと言って、抗インフルエンザ薬で熱が下がっても、
1週間くらいは家で「おとなしく」しててね。。。
なんてほぼ不可能ですよね。

うちは子どもが多いから熱が下がってもらわないと困る。
受験生だから早く治ってもらわないと。
この前肺炎になったばかりだから心配。
喘息発作をよく起こすので心配
高い熱が続くなんてかわいそう。。。などなど。

それぞれ個別の事情もあると思いますので、結局その都度相談ですね。
でも、もしかかったらどうしよ?をちょっと先に考えておいてもらえると
こちらとしても助かるかもしれません。

え?自分の子ならどうするって?

ぶっちゃけその時のしんどさ次第になるでしょうかね。。。
一応共働きですしね。
まだ3歳、1歳だから吸入薬は意味ないですし、
タミフル飲ませるほどかどうかをちょっと悩むことになりそうです。

でも、できるだけかかりにくく、そしてかかっても少しでも軽症ですんで欲しいので
やっぱりワクチン接種ですね。
1回目は無事終わっているので、あと1回泣いてもらわないとΨ(+Φ∀Φ)Ψィヒヒ
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1 コメント

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水痘 (河原)
2010-11-13 15:05:47
高島市北部ではみかけませんが、
南部では結構水痘の子がいるみたいですね。

さて、ら〇ママさん、
ワクチン接種してたのに、50個も水疱でるのは
やっぱり激しいですね^^;
接種してなかったら2桁ほど違ってたケースかも><;

4,5日でほとんどかさぶたになりますよ。
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