マキノ病院小児科ブログ

小児科からのお知らせです

ふつうの風邪

2012年06月20日 | 診療
普段の外来で、
「ちょっと咳が長引きやすい風邪が流行ってるから、それかもね」のような説明のあとに、

「『普通の』風邪ですか?」と聞かれることが非常に多いです。

ついつい、普通の風邪ってどれが普通かはよくわからないけど。。。って答えてしまうのですが、
咳が2、3週間くらい続いてしまうのはあまり普通じゃないかもねっても返事してます。

そもそも「風邪」ってなんぞや?ですね。

横着してウィキペディアから拝借させてもらうことにしますと、

「風邪とは、主にウイルスの感染による上気道(鼻腔や咽頭等)の炎症性の疾病に掛かった状態の事であり、咳嗽、
咽頭痛、鼻汁、鼻づまりなど局部症状(カタル症状)、および発熱、倦怠感、頭痛など全身症状が出現した状態のことである」

みなさんのイメージする「普通の」風邪は、
だいたい熱が2,3日以内ですんで、咳も鼻も4,5日くらいでおさまる感じでしょうか。

大人がかかる風邪の半分くらいはライノウィルスというウィルスが原因とされます。
ライノウィルスはその種類が100を軽く超える(数百??)のだそうで、
一生かけてもぜんぶに罹るのも結構大変なくらいかもしれませんね。

風邪絡みにウィルスでみなさんもご存知ないのは、
インフルエンザウィルスを筆頭に、アデノウィルス、RSウィルスなどでしょうか。
夏風邪はエンテロウィルスに属するウィルスが原因であることが多い(ヘルパンギーナ・手足口病)ですね。

最近「ヒトメタニューモウィルス」という、
おそらくほとんど知ってる方はおられないかと思われるウィルスの迅速検査キットが登場しました。
いまのところ保健適応がなく、うちみたいな零細小児科にはちょっとお高い検査キットなので保留にしてますが^^;

RSウィルスに似た症状を起こすウィルスで、春先に流行しやすいようです。
ウィルス感染とわかれば無駄に抗菌剤処方しなくて済みますので、来シーズンくらいには試してみようかなと思ってます。

風邪もほんといろいろです。

このところ咳が長引いてレントゲンを撮るようなお子さんが減ってきました。
変わりに夏風邪っぽい高めの子が増えてきましたし、
月・火とマシかなと感じる嘔吐の子が順調に減っていけば、夏本番ですかね。

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