マキノ病院小児科ブログ

小児科からのお知らせです

夜驚症・夢遊症

2012年02月25日 | 診療
久しぶりにコメント絡みでネタに。


夜に驚く。
そのまんまですね。

寝ていたのに突然、ひどくおびえた様子で悲鳴を上げたり、暴れたり、動き回ったりします。
呼吸は荒く、汗をかき、落ち着かせようとしても反応しなかったりします。
しばらくすると気がついて、また寝ます。
本人はそのことを覚えていないようですね。
入眠後数時間以内に起こることが多いです。
それほど珍しい症状ではありません。

思春期までには落ち着くことが多く、普通は治療は必要ないとされています。。
逆に言うと、それくらいまでは起こりうるということでもあります。
一旦落ち着いていたとしても、たまに再発することもあるようです。

では「普通ではない」のはどういう場合?
頻繁に起こる場合、思春期を過ぎても起こる場合でしょうか。

ではでは頻繁とはどれくらいから?
これは保護者によって許容できる幅が違うでしょうから一概には言いにくいですかね。

治療としては鎮静剤、抗不安薬や抗うつ薬、睡眠導入薬などが選ばれるようです。
怖い話とか、怖がるようなテレビなどを避けるようにとか、
子どもが安心して寝付けるような環境をとかの対応はやっておきましょう。

夜驚症が起こっている最中に怒ったり、たたいたりなどの対応はよくありません。
親のストレスになるのが一番問題ですよね。


ついでに夢遊症(病)。
寝ていたのに突然起き上がり、歩き回ったり、何かをしようとしたりします。
こちらも呼びかけても反応がありません。
そのまま目が覚めることもあれば、また寝てしまうことも。
朝には自分のとった行動は覚えていないようですね。
夜驚症を起こす子は夢遊症も起こしやすいです。

いずれも覚醒が不完全なために起こるのだとか。
症状が起こっている間の怪我には注意が必要です。

もともと子どもは寝ぼけやすいですし、区別が難しいこともあるかもしれません。
一応てんかんの発作の可能性などは気をつけるべきとされています。
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