「秋色 新宿中央公園3」
雨こそ降らなかったですが、雲の多い一日でしたね。
こんな天気の日は、夜が早いですねぇ。
いつもよりずっと暮れるのが早い早い。
4時過ぎなのに、もう夜になってしまいましたよ。
まぁオーバーですがね。
瀬戸内寂聴、越路吹雪、杉村春子。
宮沢りえ、天海裕希、米倉涼子。
もうわかりますよね。あすからね。
フジテレビが女の一代記というシリーズで、3夜連続でやったドラマの主人公と、演じた女優さんです。
それぞれ、ご本人を知ってますからね。
ゼーンゼン似てねえよというほどヤボじゃありませんが、にしても違和感はありますね。
単刀直入にいっちゃいますね。
ブスだからこそ頑張れたことってあるはずでしょう?
いわゆるブスであるからこその踏ん張りって、あると思うのですよね。
「お嬢の底力、ブスの踏ん張り」
これはおじさんが作ったフレーズです。かなり当ってると思ってます。
越路吹雪は別格として、瀬戸内晴美や杉村春子が美人だったら、私たちの知ってる瀬戸内晴美や杉村春子は、存在してなかったと思いませんか?
ドラマだから、きれいな女優さんが演じるということはありなんでしょうが、それなら、こんな企画を最初からやることもないなと、おじさん思ってしまいます。
といいながら、しっかり期待もしながら、見ちゃったりするおじさんでもあります。
3本のなかでは、越路吹雪の回がドラマのできとしては、一番よかったかな。
この回は越路吹雪物語というより、越路吹雪と岩谷時子の愛の物語って様子でしたね。
天海裕希の越路吹雪は、宝塚の偉大な大先輩を真似るのではなく、溌剌としたコウちゃんを造形してました。
越路吹雪が撒き散らしてたアンニュイさのオーラは、天海裕希にはお見事というくらい、まったくありませんでしたがね。
松下由樹の岩谷時子は秀逸でしたね。
確かにここんところの松下由樹は、かなりいいんですがね。
コウちゃんが内藤法美との結婚を告げるときの、岩谷時子の微妙な嫉妬感を、うまく演じてました。
正三角形の関係のなかでの、同性に向ける無償の愛のかたちを、嫌らしくなく表現してて好感が持てましたね。
でもひとりの人間を愛しぬく力って、見てて怖いものがあるね。
おじさんが一番興味があったのは、当然ですよ杉村春子です。
タイトルもズバリ「悪女の一生」。
中丸美繪の「杉村春子 女優として、女として」(文芸春秋社)を、ドラマの原作にしてます。
おじさんはかなり前に読みました。
杉村春子という女優は、おじさんにとっては特別な存在ですからね。
いずれ機会をみつけて、じっくり語ってみたいという思いがあります。
今日はドラマのことをね。
原作にそって物語りは進行しました。
ドラマを見てての興味は、特定できる登場人物へと移ってしまいます。お話はわかってますから。
仮名だったりしたんですが、演劇関係者だったらもよく知ってる、あの人だったりしますからね。
田村秋子や戌井さんや、福田恒存かなと思う人、確認しました。
大地喜和子は、まんま出てました。ソニンが演ってました。可哀想だけど、ソニンには荷が重いでしょう、大地喜子和子の役は。
杉村春子という女優が誕生していくのを見守った長広岸郎(山口達也)、杉村春子という女優を羽ばたかせ、「女の一生」の作者でもある森本薫(柳葉敏郎)、中野春子という名前から新しい名前を与えた石山季彦(成宮寛貴)。
杉村春子が殺したと世にいわれている3人の男たちは、みんな結核で亡くなってます。
かまきりといわれる所以です。男を芸の肥しにしたとね。
女優としては、素晴らしい評価だよね。
3人のなかでは、柳葉の森本薫は、ちょっと辛かったな。彼のせいじゃないけど。
原作にはまだまだ男性が出てきますよ。
米倉涼子は、かなりいい女優さんだということがわかりましたね。
おじさん、太鼓判を押します。
でもやっぱり一言いっときます。
杉村春子に米倉涼子の美貌があったら、私たちの知ってる杉村春子を見ることは無かったでしょう。
ドラマは50代で終わったんですが、おじさんが知ってる杉村先生って65歳くらいからですからね。
凄いよね、色っぽかったもんね。可愛くて。
おじさん、杉村先生と、直接会話したことあります。
この話は、いつかね。