西の空が朝焼けに染まる午前6時です。
気温はプラス5度。
きょうは曇りのお天気で昼前、昼過ぎから雨だとか。
日中の最高気温は12度の予想だ。
そんな晩秋のきのう、
夕方温泉に浸かったあと、コンビニに寄って日本酒を買い求めた。
夕食は「おでん」というので「こりゃ日本酒だ」となったわけ。
歌人若山牧水さんの代表作に有名な短歌がある。
「白玉の歯にしみとほる秋の夜の酒は静かに飲むべかりけれ」
おでんと燗酒をいただきながら、この短歌を実感いたしました。
若いころ、酒は大勢でわいわい吞むもんだった。
酒の席で数々の失敗を重ね、ここにはとても書けない悪行もした。
酔ってタクシーで帰宅途中の職場の先輩は、後ろから運転手の顔を両手で覆い「これで走ってみろ!」と叫んだそうな。
翌日、タクシー会社から職場に抗議の電話が来たと聞いた。
そんな職場の飲み会で大騒ぎですから、ここにはとても書けない話もごまんとある。
思い出すだけで、穴があったらスッポンと入る心境だ。
大暴れして酒飲んで、若山牧水さんの歌など「なに言ってんだ!!」と思っておった。
そんなアッパラパーの時代を経て、ようやく人間らしくなった昨今。
おでんのつゆを肴に、手酌で1杯、2杯と酒をいただいたのだった。
牧水さんは大変な酒豪で、酒一升を飲んだという。
おかげさんで肝硬変で44歳の若さで亡くなった。
今どきはじーさんになって、ようやく牧水さんの心境なのだ。
馬齢を重ねるとはこのこと、「昔の人は偉かったなぁ~」としみじみした秋の夜です。