読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

お(侠)きゃん

2007-07-14 08:47:03 | Weblog
司馬遼太郎「街道をゆく」36から
このおきゃんと言う言葉は明治になっても使われたらしく、樋口一葉の「たけくらべ」は深川ではなく吉原裏が舞台だったが、そのなかで「今にお侠(キャン)の本性は現れまする。」と言うふうに使われておりまた漱石の「坊ちゃん」にも「マドンナも余っ程気の知れないおきゃんだ。」と出てくるそうだ。この言葉は一葉も漱石も江戸っ子だから地について使えるがそうでない鴎外や下級ながら幕臣の出の露伴ではその文体にそぐわないのではと司馬遼太郎が書いている。

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