読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

赤いアンダーライン

2007-05-16 20:58:06 | Weblog

少し前まで米誌「TIME」を毎日のように辞書を引きながら30年ほど読み続けていた。一度でも調べた単語は全てその単語の下に赤い線を引いた。字引は家の中の数箇所の部屋にいつも置いてどこでも使えるようにしておいた。そして車の中にも。何冊もの辞書の殆どのページが赤い線でいっぱいになった。その線がいっぱいになると新しい辞書を買った。そしてその辞書も赤い線でいっぱいになった。そんな事をしている間に「TIME]は何とか読めるようになったがそれでも相変わらず字引は手放せなかった。ところで赤い線のことだが中国で甲骨文字が使われていた紀元前千数百年も前のこと、甲骨文字は神の意思を占うために使われていたが占われた結果は文字として残された。その内容が重要なものに限っては赤い色がその甲骨文字に塗りこめられていたそうだ。「白川静著作集1」にそんな事が記述されている。重要な事は記憶され残されるために強調される。その手段として、今、現代人がやるような赤い線のアンダーラインを引いたりマーカーを使う。甲骨文字の時代の人も遥か昔に同じ事をやっていたのだ。

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