中日新聞「歴史に学ぶ知恵」童門冬二から
松下村塾は松蔭によってではなく松蔭の叔父の玉木文之進によって始められた。後に更に久保五郎左衛門に引き継がれた。彼も松蔭の叔父である。この叔父が読み書きソロバンを主に教える塾にとその性格を変えた。長州藩には藩校として明倫館が有ったが身分制が有り百姓、町人は入れなかった。この松下村塾は誰でもが入れるものだったのである。松蔭がこの塾を継いだのは二度に亘る密航に失敗した後の安政四年(1857)で正家に幽閉の身になり、その間に塾を継ぐ事になった。佐久間象山の弟子であった影響で松下村塾の方向転換を図る。長州藩を変革し、以って日本を変革すべく人材を養成した。木戸孝允、高杉晋作を初め久坂玄瑞、伊藤博文、山県有朋らが巣立った。
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