読書など徒然に

歴史、宗教、言語などの随筆を読み、そのなかで発見した事を書き留めておく自分流の読書メモ。

片はずしと言う御殿女中の髪型と

2010-11-24 10:55:58 | 歴史
徳川十一代将軍家斉の多くの娘達を縁付かせた相手の大名達は、その嫁いできた
将軍の娘達のために御守殿なる御殿を建てなければならなかった。
その『御守殿』が建ったために、とばっちりを受けた江戸市民がいた。
当時の川柳を紹介します。

御守殿が出来て町屋も片はずし

御守殿の前面に当る江戸本郷五丁目の半分と六丁目全部にわたって、片側の民
家をことごとく立ち退かせてしまったのである。

『目障りだから』という理由である。

当時の御殿女中の髪型は、俗に『椎茸髱(しいたけたぼ)』という『片は
ずし』でした。

その『片はずし』と道路沿いの町屋の『片側』の民家を立ち退かせた事を
引っ掛けた『落首』である。

立ち退かせたのは、前田家の重臣ですが、江戸市民は「溶姫が立ち退かせ
た」「いや、立ち退かせたのは溶姫の母のお美代の方だ」と噂していた。
このお美代の方が、家斉の後半生の政治に大きな影響を与えるのである。


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