GOODLUCK'S WORLD

<共感>を大切に、一人の男のスタンスをニュース・映画・本・音楽を通して綴っていきたい

「グッドラックの生き方」

2011年01月02日 | Weblog
 ある映画を見ていて、大学時代心理学の講義で学んだ有名な人を思い出しました。ニューヨーク・ブルックリンのユダヤ系ロシア人移民、貧困家庭に生まれたアブラハム・マズローです。彼は有名な人格理論を打ち立てます。それは「自己実現理論(欲求段階説)」と呼ばれたものでした。

マズローは、人間の基本的欲求を低次から5段階に定義しました。
1.生理的欲求 生命維持のための食欲・性欲・睡眠欲等の本能的・根源的な欲求
2.安全の欲求 衣類・住居など、安定・安全な状態を得ようとする欲求
3.所属と愛の欲求 集団に属したい、誰かに愛されたいといった欲求
4.承認の欲求自分が集団から価値ある存在と認められ、
  尊敬されることを求める欲求
5.自己実現の欲求 自分の能力・可能性を発揮し、
  創作的活動や自己の成長を図りたいと思う欲求

 青春時代(結婚するまでの期間)に多くの人は「私は何のために生まれてきたのか」とか「私はいったい何ができるのだろうか」という疑問にぶち当たるものです。これは「何のために教育を受けるのか」という疑問の後からわき出てくる問いのようです。そして明確な答えを得ないまま、学校を出て食っていくためには職業を選ばなければいけない状況に追い込まれます。また親の後を継ぐための道に追いやられます。

 私の場合、大学生活でクラブという一つの組織に属することによって、アイデンティテーに目覚め、教養の欠如、経験の欠如を知ることになりました。異性との接触もあり、恋愛という嵐のような出来事も体験しました。人との出会いが摩擦熱を発生させ、競争心が自らを成長させることも学びました。社会に出て数字は客観的だとも学びました。そして大誠意が人を動かすことも体験しました。自分を貶める不毛の恋愛があることも知り、いい恋愛をしなくていけないと思ったのもその頃でした。

 再びマズローと遭遇したのはバブル崩壊後でした。二度目の就職先で社長の代わりに船〇総研の経営セミナーに参加したときでした。ファミレス業界で12年間自分を磨き、新たな会社で自分の人間力を試そうとしていた時期でした。不採算店をスクラップし、新たな店舗を作りを1から10まで自分の力でやり遂げました。金を動かし、人を動かして本当のマネージメントを経験したのです。そして改めて自分に足りない力を知り、自分の位置を初めて理解したのです。人間力の欠如を改めて実感したのです。その時、マズローの5段階の定義に初めて共感できたのです。

 人の成長にはマズロー唱えるような段階があります。生理的、安全の欲求を確保して、愛と承認の欲求、そして自己実現の欲求へと進むような段階です。異論を唱える人がいると思いますが、今私は共感しています。心の成長が、人間を幸せに導く唯一の考え方だと思うからです。

 年老いて煩悩(神から遠ざかる動物的欲求)に縛られていく人。
 反対に煩悩を捨て多くを望ます、自然を愛し、あるがままを受け入れ欲する心を待てる人(神近づく理性的人間的欲求)。
 これを両極端にして、人は死に向かって時を刻むのかもしれません。
 両極端と云えど180度ではなく、死への道行きは誰もが同じです。
 つまり、あっち、こっちを彷徨いながら極端にならず、
 お釈迦さまやイエスさまや親鸞さまが唱えた中道を行く生き方が気楽でいいのではないか
 と私は感じています。
 2011年も、そんな偉人たちの教えを少しだけ?念頭に入れて
 自らの直感力を磨き、欲張らず一歩ずつ歩みたいと思っています。