GOODLUCK'S WORLD

<共感>を大切に、一人の男のスタンスをニュース・映画・本・音楽を通して綴っていきたい

「日本は侵略国家であったのか」

2008年11月03日 | Weblog
空幕長更迭、慎重に報道=中国
                   11月1日12時13分配信 時事通信


 【北京1日時事】中国国営新華社通信は1日、日本の過去の植民地支配を正当化する論文を発表した航空自衛隊の田母神俊雄航空幕僚長が更迭されたことについて「浜田靖一防衛相が10月31日夜、更迭を発表した」と報じ、問題が既に処理されたことを前面に出して慎重に伝えた。
 また、日本メディアの報道を引用する形で、田母神空幕長の論文を紹介。麻生太郎首相が論文について「適切でない」と指摘したことや、日本政府高官が強い不満を示したことなども伝えた。国際問題紙・環球時報(電子版)もほぼ同様の内容を報じた。 


 現役の空幕長が民間の懸賞論文に投稿して、更迭されるなど前代未聞の話だ。しかも審査委員長渡辺昇一氏らが最優秀賞を与え、賞金300万円を獲得した論文となると新内閣を初め、政府関係各位は黙ってもいられないのだろう。

実際の論文とはいかなるものか?

http://www.apa.co.jp/book_report/images/2008jyusyou_saiyuusyu.pdf

 私は中学時代から多くの歴史物を読んできた。吉川英治から始まり、山岡荘八、司馬遼太郎らを好んで読んできた。最近では加藤廣の『信長の棺』を含めた3部作にも惚れ込みました。彼の言葉を借りると過去の文献は、覇者側から書かれた虚構の歴史と捉えるべきだという。 マット・デイモン主演の映画「ボーン・アルティメイタム」の中にこんなセリフがある。
「物事はどこから見るかで違ってくる」
まさに加藤廣が75歳でペンを取った要因の一つに違いない。

 新内閣を揺るがし、政府が60歳現役の航空幕僚長を更迭せざるをえなかった論文の内容とはいかなるものだったのか?

 実際にこの論文を読んで、小説『亡国のイージス』にあった「亡国の楯」という宮津艦長の息子の論文を思い出した。

「……日米安保はあくまで国連貢献の一環であることを明示して、片務ではない、両国の相互利益に基づいて運営されていることを互いに自覚しあうこと。それには、何よりもまず日本が自らの所信を表明し、ひとつの国家として一貫した主張とカラーを打ち出してゆかなければならない。今までそれを怠ってきた結果が、未だに大日本帝国の復活を恐れるアジアの愚にもつかない誤解と誹謗を招き、誰からも、自分自身からも信用されないし、尊敬もされない体質を作り続けてきたのではないだろうか……」

 あの本に登場する人物は誰もが熱かった。その印象が強く残っている。映画では、それぞれの立場に立っている人物の熱さは、残念ながら伝わってこなかったが、田母神俊雄氏の論文には、あの熱い想いが込められている。それはきっと40年近く日本という国を実際に身体を張って守ってきた経験と自信が熱い想いとなって現れるに違いない。

 宮崎県出身の遠藤武彦氏が、今まで口に出して云えなかったことを、農水省の大臣になってあえて口にして、問題になった後も、何度も肯定して5日間で更迭された。どうしても現役大臣の内に云いたかったのでしょう。

 田母神俊雄航空幕僚長もどうしても現役の内に、今まで積もり積もった熱い想いを語りたかったのでしょう。退官後の論文ではニュースにならず、多くの人の目にも止まらないと考え、あえて民間の懸賞論文に投稿したのでしょう。そこには論文の内容と共に熱い男の矜持を感ぜずにはいられない。

論文の最後の文章は、

『歴史を抹殺された国家は衰退の一途を辿るのみである。』


皆様もご一読して。


冷静に分析し判断してみて下さい。


最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2008-11-03 11:51:42

『椿事件』

1993年9月21日、民間放送連盟の「放送番組調査会」の会合の中で、
テレビ朝日報道局長の椿貞良が、選挙時の局の報道姿勢に関して

「小沢一郎氏のけじめをことさらに追及する必要はない。
今は自民党政権の存続を絶対に阻止して、
なんでもよいから反自民の連立政権を成立させる
手助けになるような報道をしようではないか」

との方針で局内をまとめた、という趣旨の発言を行う。

(ウィキペディア「椿事件」)
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。