GOODLUCK'S WORLD

<共感>を大切に、一人の男のスタンスをニュース・映画・本・音楽を通して綴っていきたい

「新入社員と秀吉」

2012年06月06日 | Weblog

朝から年配者でごった返すリハビリクリニック。
医療を求めている人たちの総勢は私を含めて50名を優に超える。
スタッフはフロアーに総勢15名、入り口に3名、医師は1名(二つの部屋を行き来している)
このクリニックの損益分岐点売上はいくらくらいだろう?
総人件費+高価な医療機器のリース費用+水光熱費+備消耗品日+etc.…
スタッフの年間所得から考え始めたら、ふとこんな懐かしい風景が浮かんできた。

               

場所はレストランのバックヤード。新入社員が先輩社員から、
「ここが汚れている事に、何故気づかない! 何にもできないんだから! 掃除くらいできるだろ!」
「すいません!」新入社員はトボトボと掃除用具を取りに行く。
(なんだよ、偉そうに! 汚れているのに気がついたらお前がやれよ! なんで俺なんだ!)
そう思いながらも、「すいません! すぐ綺麗にします!」と彼は動き出す。

もし、新入社員が若い頃の秀吉ならどう反応するだろうか?
「すいません、本当に気がつきませんでした!」ニッと明るい笑顔で先輩に礼を言い、
掃除用具を走って取りに行き、素早く周囲一帯を整理整頓し、清掃も完璧に終わらせるにちがいない。

                 
               

この違いをどうみるか?!

「本当に気がつかなかった。俺って何処を見ているんだろう? 先輩が言うのはもっともだ」と
秀吉なら心の底から思うに違いない。だから真摯に清掃に取り組める。

二人の違いは「奥底の思い差」だ。

本音で思うか、思わないか、これが将来大きな差となって現れる。
行動だけで反省を示し、その場限りにしてしまうあの新入社員のままでは、
本当にいつまで経っても汚れさえも気づかないバカ社員になるだろう。
「景観は心を表す」と言う意味をいつまでも理解できない人間になるだろう。

「本音で思う」これが「色心不ニ」の大切な点。
つまり精神と感情は本来一つでなければいけないとブッダの言葉と一致する。

サービス業に疲れ、ストレスを溜め込んでいた時期にふと飛び込んできた言葉だった。
そして私は「自分の仕事は天職だ」と心の底から思えるようになって、とても楽になった。
それまでの私はきっとバカ社員だったのでしょうね。
気づくのに働き出して15年以上も要したのですから。

         

                     



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