枇杷葉の傍で、勢いを増す木香バラだが、蜂が巣をするのに格好の場所。足長蜂なので襲っては来ないが、車庫のフェンス付近は避けてほしい。然し、実に上手く作っている。襲撃して来るのは、服の色が黒で、躊躇無く刺す。眼から火が出る。
枇杷葉のエキスをタオルに付けて、刺された箇所に当てていると、痛痒さが消え腫れが引く。百足も同じで、何故効くのかは分らないが、嘘のように治る。タオルでなくても、ガーゼやカット綿でも良く、エキスを何回も浸して当てるのがいいようだ。
木香バラを伐ったら、風の通りが良くなった。枇杷葉とブルーベリーがゆったりしている。山茶花も少し切っておく。蔦も新芽が出てきているのを切り、小ざっぱりさせる。で、ふと足元を見たら、菖蒲が倒れているのに気づく。今晩は菖蒲湯にしよう。
小一時間程、あちこちしていたら汗が出て来る。珈琲を淹れ、洗濯機を回し着替える。明日は人数が少ないので、遅出をしなければならず、昨日の雨で出来なかったことを済ませておく。次回の休みには、白枇杷にお礼肥えをし、塩も入れておこう。
庭の猫の額程の畑に、トマトが生っているのが、中々赤くならない。この天気では仕方ない。西瓜も花は咲くが未だ先らしい。胡瓜も、一向に大きくなってはくれず、土が悪いのかと案じる次第。薔薇は、また蕾が見えている。今年は作柄がいいの。
ゆすら梅の実が、赤く色づいているのに、早朝から野鳥が姦しい。自然での熟れ具合を、何と良く知っていることか。人間の勝手都合とは、便利なようで我儘なことに、少しばかり反省も篭める。杏のローションを試しに作ろうと、焼酎に漬け込んだ。
ふと、フロントガラスの向うに、三段になった雲の滝が観えた。神の降臨だ。体中の震えが止まらなかった。息を呑む。