■ステール・メイト(第118話) 発表1976年12月
評価 ★★
依頼人 なし
ターゲット ヌオールズ
報酬 なし
今回弾丸発射数 6/ 通算弾丸発射数 837
今回殺害人数 6/ 通算殺害人数 737
今回まぐわい回数 0/ 通算まぐわい回数 62
<ストーリー>
前作『チェック・メイト』でゴルゴ殺害に失敗したチェス愛好家「ヌオールズ」。ヌオールズを殺害しようとするゴルゴを罠が待ち受ける・・・
<この一言>
おまえへの礼金は指定の銀行へ振り込んでおいた・・・もう、手をひいてもらって、けっこうだ・・・
<もう一言>
おれがやめてもむこうがやめはしない・・・
<解説>
前作 『チェック・メイト』 でゴルゴ殺害に失敗したチェス愛好家「ヌオールズ」は、ゴルゴが自分の命を狙ってくることを予測、相討ちを計画する。本作のタイトル『ステール・メイト』はチェス用語で「お互いに身動きができなくなる状態」を意味する。
孫娘の埋葬にゴルゴが自分の命を狙ってくると予想したヌオールズは、墓地全体を爆破できるほどの爆弾をしかけ、自分の命と引き替えにゴルゴの命を狙う。自身が狙撃された直後、爆弾のスイッチを押し、墓地もろともゴルゴを爆破するというのだ。墓地内のいずれかの地点からゴルゴが狙撃してくるとの読みで、ゴルゴの狙撃射程距離をMAX1.5キロと想定し、孫娘の墓を中心に半径1.5キロ以内に爆弾をしかける。1.5キロ×1.5キロ×3.14≒7平方キロの爆破。自身の勝利を確信したヌオールズだが、ゴルゴは生きていた。地上からの狙撃ではなく、ヘリコプターに乗り空中からの狙撃でヌオールズを仕留めたゴルゴ。ヌオールズはチェスの達人だったが、チェスは盤面上の二次元の闘い。チェスマスターも三次元の闘いに持ち込まれたら、成す術はないということか・・・。
ヌオールズの爆破規模はいくらなんでも荒唐無稽過ぎるし、それに対するゴルゴの解決策はあまりにもあっけない。『チェック・メイト』が秀作だったゆえ、続編の本作がしりすぼみの結末となるのが惜しい。
ズキューン
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>非常に゛惜しい゛と思います。
同感です。前作が良かっただけに、なおさらです。
>前編同様の細やかさが欲しかったですね…。ほんの数コマでもだいぶ違ったはず
確かに。漫画(劇画)は小説と違い、コマ一つで劇的に変わりますから。
完成度の高い「チェック・メイト」の続編にしてはあまりにも稚拙な出来でがっかり…なんですが、ヌオールズの心象がもう少し深く描かれていれば、★★★にはなったかな、と。
ゴルゴへの復讐に取り付かれ、実の孫までそのスパイラルに取り込んでしまったヌオールズ…。彼が自らの罪深さに気づき、ゴルゴへの゛復讐゛の感情から愛する家族への゛贖罪゛の気持ちへと変わっていれば…。あるいはそれら二つの感情がもっと彼の中でせめぎあい葛藤する場面があれば…。彼の゛最後の意地゛と゛死゛はもっと印象的なものになっていたかもしれません。
せっかく2部作構成にしたのだから、前編同様の細やかさが欲しかったですね…。ほんの数コマでもだいぶ違ったはず……惜しいです!