評価 ★★★
依頼人 製薬会社G&J 『マックス・グルード』副社長
ターゲット 製薬会社G&J 『レイモンド・ジョーンズ』社長
報酬 G&J社株式二十万株($70,000,00相当)
今回弾丸発射数 9/ 通算弾丸発射数 2,764
今回殺害人数 2/ 通算殺害人数 5,098
今回まぐわい回数 0/ 通算まぐわい回数 113
<ストーリー>
エイズ治療薬の販売価格を巡り、会社を興した社長と副社長が対立。社長とその家族が苦しまぬようにとの配慮から、副社長がゴルゴに提示した殺害条件とは・・・
<この一言>
うしろの守りを固めるのは、プロトしての鉄則だ・・・それと、敵と遭遇したら迷わず引き金を引く、これも・・・な。
<もう一言>
評価は俺がする・・・とっておいてくれ・・・
<解説>
製薬会社『G&J』は画期的なエイズ治療法と新薬の開発に成功。莫大な開発資金を早期回収するために、新薬販売価格を高くつり上げたい『レイモンド・ジョーンズ』社長と、エイズ患者を広く救済するため価格を抑制すべきという『マックス・グルード』副社長が対立していた。
マックス・グルードは、個人資産をエイズ治療基金につぎ込む程の慈善家であった。エイズ根絶のためには、安価での新薬販売が必須と考えたグルードは、ジョーンズ社長の殺害をゴルゴに依頼する。意見の対立はあるものの、ジョーンズはG&J社の共同創業者としてグルードの戦友でもあった。ジョーンズは、グルードが苦しまないような殺害方法を採ってほしいとの条件を提示する。
ジョーンズが心臓病を抱えていること、ジョーンズ宅のバスルームがコンピューター管理であることを調べたゴルゴは、心臓発作に見せかけてジョーンズを殺害することを計画。シリコンバレー在住のエンジニアに、携帯電話を利用したバスルームのハッキング端末を作成させる。ジョーンズがバスルームでシャワーを浴びている際、シャワー音を上げ、青酸ガス弾をバスルームに撃ち込み、心臓発作を誘発させて依頼を遂行。ジョーンズのボディガードがゴルゴに迫るも、これまた携帯電話に仕込んだ遠隔操作によりボディーガードを血祭りにあげる。
前作『シリコンアイランド』では、ハッキングによる襲撃を受けたゴルゴであるが、本作は逆にハイテクを利用してミッションを遂行している。しゃがんで携帯を捜査しているゴルゴの姿が描かれているが、違和感を覚えてしまう。グルードとの会話において、いつも以上につっけんどんなゴルゴが面白い。
”俺には興味のない事だ・・・本題に入ってもらおう。”
”営利企業の論理が、人の生命に優先するのは珍しい事ではなかろう・・・”
”俺に何をさせたいのか聞こう・・・”
その一方で、シリコンバレーのエンジニアには気前のいいセリフを吐いている。ビジネスにおいて、依頼する側の立場が弱くなるのが常であるが、依頼を受ける場合と依頼をする場合で態度を使い分けるゴルゴ、さすが交渉の達人である。本作では現金ではなく、株券で依頼を受けている。しかも、値上がりを想定した”先物買い”での依頼である。想定通りに株価が推移しているといいのだが・・・
ズキューン
ゴルゴ13(143) 巻掲載
ゴルゴ13(153) 巻(最新刊)
★ゴルゴ・グッズ紹介 デイブ・マッカートニーの店★
プロの鉄則。やはり、集団で戦う訓練を受けた軍人には馴染めないものなのでしょうか?元スペツナズ・元グリーベレー・元シールズなど、錚錚たる経歴を持つ人間が、掟に従えず命を落としています。
>現金でなく~“先物買い”での依頼
社長が死に、薬を安く売る(売り払う)。恐らく、株価は下がるのではないでしょうか?もし私なら、カラ売りを・・・
本日の一句「グルートは、経営者には、向いてない」
>集団で戦う訓練を受けた軍人には馴染めないものなのでしょうか
語るに落ちる、という感じですね。今回はゴルゴも丸腰に近い状態でしたから、問答無用!で来られたら、さすがのゴルゴも危うかったかもしれません。
>もし私なら、カラ売りを・・・
おお!さすがペロさん!
『ペロさんや 株に武器にと 大商い』