ピピのシネマな日々:吟遊旅人のつれづれ

歌って踊れる図書館司書の映画三昧の日々を綴ります。たまに読書日記も。2007年3月以前の映画日記はHPに掲載。

「クレーターのほとりで」

2004年09月16日 | 読書
『新潮』2004年9月号所収。
保坂和志さんが絶賛していたので興味を惹かれて読んでみた(葉っぱ64さん、ありがとうございます)。

これはガルシア=マルケスもびっくりの奇想天外な物語だ。ガルシア=マルケスは100年の時を翔ける物語を書いたが、こちらのほうは数千年規模の話。

よくこんな小説が書けるなあというのがまず第一印象だ。
読んだ後のなんともいえない妙な感じはどういえばいいのだろう。この物語は終わってないよね、というべきか、オチをつけてないやんかというべきか。

作家はわざとやっているのか無意識なのか、古今東西の雑多な知識を詰め込んで皮袋の中でぐちゃぐちゃ振りました、できました、はい、こんなの。て感じで小説を読者に差し出している。

これ、もう少し長編で読んでみたい気がする。

ネアンデルタール人が主役の小説なんて、映画「北京原人」を思い出す(見てないけど)。うーむむ

評価は下しがたいが、この人の次の作品にそそられてしまうのは確かだ。




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