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日々の出来事 3月29日 成毛 滋

2018-03-29 12:19:28 | A,日々の出来事_






  日々の出来事 3月29日 成毛 滋






 今日は、成毛 滋が亡くなった日です。(2007年3月29日)
成毛 滋は、ニューロックの最初の最も有名なギタリストです。
 成毛 滋は、ブリヂストンの石橋財閥の御曹司として生まれました。
隣に住んでいたアメリカ軍将校夫婦に可愛がられ、完全にアメリカナイズされます。
 ギタリストの出だしは結成したフィンガーズと言うバンドで、このバンドはベンチャーズに影響されてスタートしたテレビの“勝ち抜きエレキ合戦”の初代グランドチャンピオンになります。
 その後、アメリカに渡りウッドストックを体験、衝撃を受けて帰国後、ギターの成毛 滋、ベースの柳ジョージ、ドラムの つのだひろ の三人で“成毛滋グループ”を結成、ライブを中心に活躍していました。
この頃には、キーボードも使うようになり、成毛滋グループでは、右手でオルガン、足でオルガンのフットぺダル、左手でギターを同時に演奏すると言う驚異的な姿を見せました。
 来日したブリティッシュロックバンド“フリー”の日本公演の前座を務めた後、バンドを解散しイギリスに渡ります。
帰国後は、ドラムの つのだひろ に再び声を掛け、ギタリストの高中正義に“おまえベースをやれ!”と無理矢理参加させ、バンド“フライドエッグ”を結成、アルバム“Dr.シーゲルのフライドエッグ・マシーン”を製作しました。
 ギター小僧にとって、成毛 滋は神様のような人でした。
1970年代に、グレコのギターを買うと“グレコ・ロックギター・メソッド”と言う教則本とカセットテープが付いて来ました。
このグレコ・ロックギター・メソッドで練習するとLed ZeppelinのWhole Lotta LoveやVanilla FudgeのYou Keep Me Hanging Onが弾けるようになるのです。
このカセットテープの先生が成毛 滋なのです。
 成毛 滋は、ギターにこだわりを持っていました。
“高くて良いのは当たり前、安くて良いのが素晴らしい”、つまり、安くて性能が良い、さらに手の小さい日本人向けとしてナローネックでスリムネックでミディアムスケールであることです。
そして、この条件で注文したのがギターメーカーのグレコで、その絡みでグレコ・ロックギター・メソッドに成毛 滋が登場しています。











   成毛 滋






















☆今日の壺々話












バンド




(質問)
外国の3人バンドでパートが、ギターボーカル、ガスコンロ、洗濯機なバンド知りませんか?
ギターボーカルが歌う後ろで、ドンドン騒がしい感じでした。

http://www.youtube.com/watch?v=oIaz6zBz1go だろ。

あんのかよw。





















22歳の別れ






 小説もゲームもエロゲも漫画も映画も2chも大好き、でも見た目はギャル。
同じ系統の格好の子と知り合いになっても、いまいち気が合いません。
好きなゲームが「街」だとか好きなエロゲが「大悪司」だとか言えません。
 彼氏はかっこいいけど趣味が合わない…、でもギャップに冷められるのが嫌だから合わせます。
カラオケで倖田來未とか大塚愛とか頑張って歌うけど、ホントはあんまり好きじゃないです。
家でフォークギター抱えてアルペジオで22歳の別れとか僕にまかせてくださいとか弾き語りする方が楽しいです。

彼氏にケータイ見られたくないのは、普段、

「ゎかったょ☆゛浮気とかぁりぇなぃヵラ↓↓(´ ^ `●)」

な風にメールしてるのに、気心の知れた昔からの友人とは顔文字も小文字も一切使わずに

私:「尻がかゆくて辛抱たまらん、今すぐかきむしりに来てくれませんか」
                      (←ちなみにごはんに誘ってる)
友達:「御意、猛スピードで顔を作ってから行くので、全裸&仁王立ちで待っててね」

なんて下品かつ意味不明なやりとりをしてるのを見られたくないからです。

オタクな兄からおみやげでもらった、とかってごまかすけど、部屋に置いてあるワルサーP38とかコンバットマグナムとかポルコの飛行機の模型とかは自分で買いました。

深夜に「何してる〜??」なんてメールが来ても、ネカフェで三國志読んでるなんて言えません。





















中古ギターを買ったら手紙が出てきた 








ドハで多分1970年後半位のTOKAIのストラト買って、調整してたんだけどピックガード外して弄ってたら、セロテープで丸められた紙が出て来た。


住所○○○○ 佐藤文永 
やむにやまれぬ事情により手放します。どんな状態でも構いませんので、お気付きになられた方は、一度お声掛け頂けたら幸いです。
昭和54年2月24日


て書いてあるんだが、これは連絡するべきかな・・・。
今まで何本もジャンク直してきて初めての事だから正直ビビリ気味なんだけど・・・。



ずいぶん昔の話だね。
住所変わってるとか、亡くなってるとかもありえるしね。
でも、よっぽど大事にしていたギターなんだろうね。
不安がいっぱいだろうけど、連絡してみたら?
もしかしたら不快な思いするかもだけど・・・。
佐藤って人が今もギター好きだったら、すごく喜ぶだろうね。



解った。
とりあえず明日連絡取ってみる。
電話番号書いてないけど104で登録あれば電話番号調べられるだろうし。
いじくり倒して適当に遊んで飽きたらオクにでも流そうと思ってたんだが、このままじゃ気持ち悪くて弄る気にもならないし・・・。
ジャンクで買って配線切れ程度だからすぐ20分もあれば音出るレベルだが、一先ず中断する。
俺、人付き合い苦手で就職が嫌で結局はギターとかエフェクタ直したり、自作のエフェクタ作ったりして生計立ててるようなクズだから、かなりファビョってる・・・。
 親兄弟とごく親しいダチ以外と話すのなんてコンビニの店員と新聞の勧誘以外じゃ4年ぶり位なんだぜ?
人の目を見て喋られないような人間なんだぜ?
感動なんていらない、平穏が全てで良い。
第一希望としては連絡取れない事だ。
捨てても部屋においても、もやもやしそうだからやっぱ連絡取るしかない・・・。



すごいな
ビンに手紙入れて流したのを拾ったみたいな。
30年近く前だから4、50代のおじさんかなぁ。



今日、電話番号調べた。
10時頃電話しようとしたんだけど、なんやかやで電話が出来ず、うだうだやったら日が暮れてきたのでメシ食って8時頃電話した。
その時点で、俺にとってはもう十分やった感があって、すげー疲れてた。
おっさんらしき声の人が出てすげー怪訝そうにされたけど、事情をしどろもどろに話したら、やっと理解してくれた。
その文永(ふみなが)ってのはその電話のおっさんの父親で、ギターをやっていたらしい。本人は5年前に死んだらしい。
一昨年火事で遺品とか写真とかほとんど無くなったから、その手紙が本当なら、その手紙とギターを何とか譲って欲しいと言われた。
 同じ県内で近いから都合のいい日に会えないかと言われたので、知らない人と会うのも苦手なんだけど、日曜日で約束した。
そんな、状態は悪くないとは言え、ジャンクギターだから買った値段+修理の実費+ちびっと手間賃+ソフトケース代+交通費で7千円位で売ろうと思う。
そんくらい良いよな?
持ってくのもダルイし。



そりゃ向こうも本当かどうか疑うわな。
5年前に亡くなったお父さんの形見を知らない人が持ってるんだからいい話だ。



いい話じゃないか。
一本のギターにもドラマが詰まってる。
だから中古楽器って好きだ。
願わくば美人の娘を願う。



今日、例のギター渡してきました。
駅近くのスタバで待ち合わせした。
午後2時半に待ち合わせ。
どんな人か怖かったからちょっと遅れて遠くから見てた。
普通の背広着た背が高くてメタボなおっさんしか見当たらなくてキョロキョロしてるから、そいつだと思って近づいたら後ろからいきなり肩を掴まれ、飛び上がる程ビックリした。

「 ○○さんですよね?
私佐藤です、すみませんちょっと遅れちゃいまして。」

俺の肩を掴んだのは20代後半位にしか見えない、アパレル?
そんな雰囲気を醸したスリムな人。
お洒落な麒麟の片割れみたいな。
イメージとしてはメタボなおじさんのが近かったから一瞬意味が解らなかった。
なにかよく解らないファッション雑誌に出てきそうな感じの人で、そんな異人種との会話なんてしたことないから、馬鹿にされないかとか、俺この人と居たらダサさが際立っちゃうんじゃねーか?とか、そういう感情が噴き出し初めてとまらんかった。
要は自分が恥ずかしい。

その場で見せて即座に渡して帰ろうと思って出そうとしたら、コーヒーご馳走するからと言われ席についた。
危険だと思った。
コンビニと新聞屋以外の他人と会話をここ数年してない俺が、座談モードで話せる訳がない。
勘弁してくれと思ったけど、コーヒーをすぐさま持ってこられた俺は逃げられず大人しく席に座っていた。
恐怖度はガクガクブルブル×99位。

「 わざわざ本当にすみません。」

みたいな事を言われた気がする。
俺はもう早くその場から立ち去りたくてメモを付きつけて、

「 これ、ギターの中、入ってた。」

と何人と言われても仕方ない挙動不審満載で言った。

「 はぁはぁはぁはぁ、これですか~~んーんーなるほどなるほど~。」

みたいにメモを手にとって眺め出すおっさん、というかお兄さん?に苛立ちを覚えつつ、ギターを取り出して見せた。

「 あぁあぁあぁ。これですよ、きっと。」

と?な事を言われたが、

「 はぁ、そうすか。」

としか答えられず、しげしげと抱えたり弾いたりするそのお兄さん。

「 ちょっと時間大丈夫?」

と、なんで急にタメ口になんだよ、と言いたくて仕方なかったけど

「 あ、はぁ・・・・・。」

と、思わず答えてしまい、外に出て店の横に止められていた車に乗せられた。
車なんて解らんけど、ベンツ位知ってる。
席が二つしかない格好良い奴。
多分、今後一生見ることも触れることも無いような車。
なんか、もう、俺周りの空間全てから氏ねって言われてるような気がしてorz状態。
俺なんて、軽自動車どころか原付だって買えねーし、それどころか免許すらねーよ、みたいにかなり凹んだ本当に氏にたくなった。
さらに、流れに逆らえず乗ってしまった俺の緊張は、マックスを通り越して発狂しそうだった。
汚したら殺されるんじゃないかとか思って、何となく中腰で座ってしまって足と腰が痛くなった。


連れて行かれたのはそこから10分位の、コンビニが一階にあるスタジオ。
場所と名前だけは知ってたからちょっと安心した。
先に4人のおっさんが部屋にすでに居て音だしてた。
今度は本当のおっさん達。
メタボ全開が二人に髭生やした寂れた喫茶店にいそうなマスターみたいな人が一人と、中途半端な小デブの禿げたおっさんが一人。
上島竜平みたいな奴。
妙に歓迎されて逆にすげー怖かった。
馴れ馴れしくて、とにかく怖かった。
そのおっさん達は、そのお兄さんの父親の昔からのバンド仲間らしい。
全員50歳前後。
早速ギター見せてと言われ見せたら、

「 おお~~~!これ文君使ってたよなぁ~~!」

と盛り上がりだした。
そしてそれまだ俺のなのに上島竜平が勝手に音だしし始めた。
ちょっとむかついた。

「 全く問題ないね。
ピックアップも新しいし、これLINDY?
ペグもピカピカじゃないの?」

と、せめてもの俺の見栄に気付いてくれた。
スルーされてたら俺結構凹んだかも。
ナットも換えたしスイッチも換えた、磨耗する部分は大体替えた。
さすがにリフレットする時間は無かったけど、7分位残ってたから良しとした。

「 換える前の、ネジとかも一緒にケースに入れてあるんで・・・使えないけど配線も。」

と言ったらまた、

「 おぉ~~!」

と歓声?が。
うへぇ・・と思いつつちょっと気持ちよかった。
というか、褒められたみたいで嬉しかった。


手に入れた経緯を聞かれ話したら

「 うわ、文君のギターはサルベージされたのかw」
「 古いからなぁ・・・だってこれ次男の○○君(?)生まれる前に金無いからって売ったんじゃなかったっけ?」
「 そうだよ、絶対。
この日付って次男生まれた頃だろ?」

みたいな思い出話が始まった。
それを放置して、その元持ち主のお兄さんが俺に、

「 忙しいでしょうにごめんねぇ。
それで、申し訳ついでにあれも譲って貰えない?」

何でタメ口なんだこいつは、と思いつつ、

「 はぁ・・・まぁ良いすけど・・・。
あの、一応買った物だし部品とかも換えてるんで・・・。」

タダじゃやらねーよ、という感じで言った。
俺はこの台詞を昨日の夜何回も練習した。
ちゃんと言えた。
そこだけは譲れない。
だってタダでやったらなんか俺、さらに惨めな気がしたから。
やった事の報酬くらい貰いたくて。
せこいとは思うけど。

「 これで足りるかな?」

と、お兄さんが俺に封筒を渡した。
覗いたら、はじめ千円札が入ってるのかと思ったら1万円札で余裕で20枚以上入ってた。

「 う・・・・・へ?え?」

としか言えなかった。
こんな大金、生まれて初めて手に取った俺は意味が解らなかった。

「 足りるかな?」

と聞いてきたお兄さん。

「 いや、多い気が・・・だって、それ、1万もしてない・・・。」
「 確かに楽器屋で買っても数万が良いところだけどね。」

と竜平。

「 ちゃんと使える状態にしてくれて、文君の形見みたいなもんなら値段付けられないさ。」

とマスターみたいなおっさん。
固まる俺に、

「 父のだって確認が取れましたし。
手紙も付いて、見ず知らずの方がわざわざ連絡取って、持ってきてくれて、オヤジの形見はもう何も無いから不躾で申し訳ないけど受け取って。」

みたいな事を、そのお兄さんが言った。
何か、訳が解らないまま、そこから立ち去った。
なんかスゲー感謝された。
こんなに有難うって言われたの、生まれて初めてかもしれない。
いや、絶対に初めて。
もう訳が解らなくて、何かここ数年で、何となく、俺、まだ生きてても良いのかな?みたいな気がして部屋に戻ったらベソかいてしまった。
なんか、自分が卑しいのは知ってたし、あまりにも違う次元の人たちを見てかなり辛かったけど、その人達にお礼を言われた事が嬉しくて、それにいかにいままでの生活が何も無くて本当に孤独な状態だったのかって気付いてしまった。
気付かないようにしてたのに。
結局、封筒の中には28万円入ってた。
3000円で、ちょっと部品換えて、ちょっと俺的に贅沢なPU乗せただけなのに。
怖かったから、明日すぐ銀行にいって預金する。
何か、俺、ちょっとバイトか何かでも挑戦してみようと思ってる。
このままじゃ駄目だし。
今、バイトの検索してる。
将来考えると、どっかの工房に当たってみた方がいいのかも、とも思って、友達に相談してみようと思う。
とりあえず、明日朝一で貰ったお金でちゃんと綺麗な服とか床屋とか行って身なりをさっぱりしてくる。



おつかれ。
それでよかったと思うよ。
ぼったくる気は最初からなかったんだし、結果として多く貰えただけで、大切に使ってあげればあちらも本望だろうよ。
バイト探し頑張れ。
同じくここ何年かまともに話したことない俺だが、ここ数年無事に働いてるぜ。



どっかの学校いって、クラフトマン目指せよ。
若しくはどっかの工房に弟子入りすればいいんじゃない?
神様がいるかどうかわかんないけど、前に進めってメッセージだよ。
人と接する事が以外と苦痛じゃないって教えてくれたんだよ。
ストラトが。

















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