皆様ごきげんよう。既に疲れ果て、おふとんたんが恋しい黒猫でございます。呼んでる・・・おふとんたんが呼んでるよ・・・。
今日『ヴェヌスの秘録4 復活のヴェヌス』(タニス・リー著、柿沼瑛子訳 産業編集センター)を読み終えました。
このシリーズはヴェネツィアをモデルにした架空の都市ヴェヌスを舞台にした連作です。何故か随分間をあけて1~3までを読んできましたが、この4巻で完結です。
中世~近世を舞台にしてきた既刊とは違い、この4巻の舞台は未来です。
ヴェヌスは既に水没して現存せず、海底にかつてのヴェヌスを模したドーム都市が造られ、そこを舞台に物語が展開します。この舞台設定だけでも驚きますが、何が驚いたって、すんごい校正ミス。こんなの初めて見たかも。
ページをめくったら文章が続いていなかったり、かと思えばページをまたぐ部分に同じ文が重複して載っていたり。最初の欠落は自分の読み落としかと思いましたが、何度も続くので流石におかしいと思いました。
例によって図書館で借りた本でして、最初気づかなかったんですが、本をめくった最初のページに正誤表が貼ってありました。これはひどい。全部で6箇所あったようです。
どうしたらこんなミス起きるの・・・。最終的に誰もチェックしなかったんでしょうか?校正って一人しかしないの?誤字脱字ではなく、前後の流れがぶった切れるので、一読すれば絶対気づくレベルのミスなんですが。どうなってるの。編集側のミスだと思うんですが、ホントこれはひどいよ。タニス・リーのかもし出す妖しい世界にのめりこんで行こうとしたところで強制的に中断させられる感じです。
完結巻なのにこれでいいのか。
しかも今回、クライマックスは予想だにしない超展開でした。(※リンク先は「超展開」の解説)
怪異の正体がアレとは。なんか驚きでろくに反応できないうちに終わってた(笑)。まあ、ここはともかく、ラストはタニス・リーらしいっちゃらしいです。
でもまあ、『銀色の恋人』の続編も個人的には全編超展開だったもんな。あんなのわたしのシルヴァー(いつからお前のだ)じゃないもん・・・。リンク先のamazonのレビューも結構酷評揃いですね。あ、みんなそう思ったのね。わたしだけじゃなかったんだ、よかった。
ともあれ、色々驚いた読後感でした。
初版のようなので、以後の版はちゃんと直すべきだと思います。タニス・リーにも失礼だよこれじゃあ。