満月と黒猫日記

わたくし黒猫ブランカのデカダン酔いしれた暮らしぶりのレポートです。白い壁に「墜天使」って書いたり書かなかったり。

『クライマーズ・ハイ』

2008-07-08 01:55:03 | 映画

皆様ごきげんよう。何もかも後回し、後回し大臣とでも呼んで頂きたい不甲斐ない黒猫でございますよ。

最近また試写会がぽつぽつ当たるので行ってるんですが、レビューしないでそのまま溜めてました。すいません。これから観た順に一作ずつ消化していきます。

まずは第一弾、『クライマーズ・ハイ』


2002年。悠木(堤真一)は、亡くなった同僚・安西の息子、燐太郎(小澤征悦)と一緒に、登山上級者でも難所とされる谷川岳の衝立岩に挑もうとしていた。
多くの登山家が挑み、そして墜ちてきた難所である。既に壮年の悠木にとっては無謀ともいえる挑戦だったが、どうしても登りたかった。
前を行く燐太郎の背中を眺めながら無心に登るうちに、心は17年前の夏に引き戻された。17年前の、狂騒の一週間に。

1985年。北関東新聞社の編集部に所属していた悠木は、40に手が届こうというのに部下を持たない一記者として活動しており、必要とあらば社内政治など気にせずに上司にもどんどん意見する、部内でもやや異端の存在だった。そんな悠木だったが、社内の登山クラブで知り合った販売店課の安西(高嶋政宏)とは何故か親しくしていた。いつも安西のペースに押し切られてしまうのだ。

今回も安西の提案でふたりで衝立岩に登ることにしており、お互い仕事に切りをつけたらその足で待ち合わせ場所に向かう予定だった。
しかし悠木が編集部を出ようとしたその時、「群馬県と長野県の県境付近でジャンボ機が行方不明になった」との報が入る。群馬県はジャンボ機のフライトコースに含まれていないはずだ。一体どういうことだ、と不審に思う間もなく、今度はジャンボ機墜落の報が入る。共同通信によると乗員乗客は524名。それが墜落したとなれば、戦後最大の航空機事故であることに間違いない。群馬の地方紙である北関東新聞編集部は、どこよりも早く詳細を知るべく動き出す。悠木はなりゆきでこの墜落事故の全権デスクを任されてしまう。そうでなくとも未曾有の大事故なのだから、前からの予定とはいえ登山になど行けるわけがない。忙しい合間を縫って安西の妻に連絡を入れ、その後、墜落地点が御巣鷹山の山中だと判明したため、社内の登山クラブの面々を集めて協力を得ようとした悠木は、その中のひとりから安西が病院に運ばれたことを聞く。まさか独りで登って滑落したのか、と思いきや、前橋市内の繁華街で倒れたという。

自分と山に登るはずだった安西が何故繁華街などに居たのか。現場へは誰をやるべきか。また、無線設備も持っていない現状で、現場とどう連絡を取るべきか。他の記事との調整はどうするべきか。何もかも足りない中で、全国紙や他のメディアを出し抜いてスクープを掲載できるか。

狂騒の一週間が、いま、始まる。



というようなお話。

直前に原作を読んでいたので、今回はまとめやすかったです。いつもよりあらすじが読みやすい(当社比)のはそのせいだよ☆(笑)

未曾有の大事故に遭遇した地方の新聞社の一週間、というのが一番のメイン描写で、主役の悠木を巡る諸々がサブテーマという感じでした。

期待に違わず面白かったですが、原作を読んでいない人は編集部で多用される用語がわかりにくいかも。特に「日赤大久保」。日本赤軍によるあさま山荘事件と大久保清事件を指しているようなんですが、この当時まだ生まれてないとか物心ついてない人とかにはピンとこないかも。わたしは原作で説明があったのでわかりましたが、映画の中で説明なしに何度も出てきたので、みんなこれでわかるのかなあとちょっと心配になりました。まあ、映画の中で突然説明的な台詞を入れるのも難しかったんでしょうけど。

編集部のシーンは現場で俳優さんたちが意見を出しながら作ったそうで、かなり臨場感がありました。でもその一方で、ざわめきが大きいせいか、結構台詞が聞き取りづらかったです。自然さを出すためにはみんながみんな滑舌よく喋ったらおかしいのでそのへんは仕方ないんでしょうか。聞き取れないところは原作を思い出して補いましたが、他の観客は大丈夫だったのかな。
キャスティングもよかったと思います。まあ、登山時(現在)の堤真一は若すぎると思いますが、同じ俳優さんが演じないとアレだしな。
あと、映画ではあまり出番のなかった安西ですが、わたしのビジュアルイメージは山のフドウ(※北斗の拳のキャラ)だったので(笑)、ずいぶん細いなーとか思いました。(いやだそんな山男)
編集部や時折登場する民家の雰囲気なんかはいかにも当時っぽいんですが、数少ない女性のメインキャストふたりのメイクは80年代にこれはねえよという気がしてなりませんでした。
ちなみに整理部部長、亀さん役のでんでんさんはハマリ役だったと思います。イメージぴったり。

それにしても1985年の話ということで、現在との情報伝播速度の違いに驚きました。一度山に入ってしまうと山の中の住人の固定電話が頼り。無線も携帯電話もまだ社内備品として備えていないので、それしか連絡の術がないのです。だからこそスクープ争いも熾烈化し、朝一の新聞に載せることができるかどうかを競うんですが。
若手が命がけで山に登り、すごい記事を書いてくるというのに、社内のギシギシした派閥争いでその記事の掲載が阻まれたりするんですが、編集部内の描写は半分くらいがこれです。原作でも映画でも「男の嫉妬はこれほどまでに醜い」と言われてましたが、まさにその通りでした。

全体的にとてもシリアスな映画ですが、中野浩一のシーンは笑いました。


映画と原作、大きく変わっていたのは悠木の家庭環境と若手記者の設定くらいなんですが、ネタバレになってしまうけど言いたい。(バレ気味なので多めに改行します)


















神山可哀想すぎ。
映画と原作でこれほどまでに明暗が分かれた人もいないと思います。よりによってそのエピソードを神山に被せるとは・・・。全然予想していなかったのでびっくりしました。

余裕があれば原作を読んでから観たほうがわかりやすいと思います。原作もとても面白いですよ。

でも本当のことなんですもの

2008-07-08 01:22:12 | 雑記

皆様ごきげんよう。今日は久しぶりに会う友達と試写会に行って参りました黒猫でございますよ。

久しぶりに会ったので、映画を観る前と後にもうガンガンとお互いの近況やら最近のマイブームやらを語り合ったんですが、わたしがこの間メールで「今北斗の拳と蒼天の拳にハマってます」と書いたせいで、その話にもなりました。「なんで今更」などと言いつつも「バット(成長後)のかっこよさは認めざるを得ないでしょ」などと相手もなかなか(笑)。わたしは北斗の漢(おとこ)たちの中ではトキが好きです。トキとラオウの兄弟愛。熱いぜ・・・!

おっと、話が逸れた。

そうそう、それで、友達のほうも今ハマっているモノを教えてくれて、動画サイトで見てみて、と言われたんですが、わたしは素で「でも今北斗の拳のアニメ観てるから忙しいんだよね」と答えてしまいました。
そして「**才(自主規制)のいい大人が往来で「北斗の拳のアニメ観てるから忙しい」とか言うな」と言われてしまいました。

で す よ ね ~ 。

・・・でも、本当のことなんですもの。しょうがないじゃない。(そうだろうか)

ちなみに今日の試写会は『崖の上のポニョ』でした。ゲド戦記で深い絶望を味わった身としては、自腹を切らずに済んでよかった、と思いつつ行ったんですが、
駿ならやってくれるって信じてた。
という感じでした。よかった・・・いろんな意味で。
それにしてもあの主題歌は洗脳ソングだと思う。ポ~ニョポ~ニョポニョさかなの子~♪頭の中でぐーるぐる。それぐーるぐる。

でもレビュー押し押しなので、後回しになります~。すいません。
毎日毎日こうしていてもノルマが増えるだけなので、これから1本やります。