Gabbie's Cafe

 天使のカフェへようこそ

感動産業

2006年06月15日 | Guest Book

ここ安心院町には、毎年学生さんたちが“田舎”を体験しにやってきます。
たいていは北九州あたりの中学校ですが、なかには大阪や関東のほうからも修学旅行をかねてやってきてくれる学校もあります。

今年は三十数校、延べ600人以上の学生さんたちがこの小さな農村を訪れます。一学年全部がバスで到着し、いくつもの受け入れ農家に分宿、行った先で農村の生活を体験するのです。稲作農家では田植えのお手伝い、ぶどう農家ではぶどうの木の手入れなど…滞在中に彼らは、ふだん体験できないことに触れていきます。

都会に住む子供たちは、日常自分たちが食べているお米や野菜がどのようにして作られるのかをなかなか知る機会がありません。また核家族化が進んだ今の時代、両親が共働きで家庭のぬくもりを感じることができない子供たちも多くいます。家族揃った食卓につけない子や、ふだん朝ごはんを食べない子たち。親が忙しく、家庭での当たり前の教育を子供たちに施さないために、最低限知っていなければならない人間同士のルールのわからない子供もたくさんいます。そんな子供たちに、食物ができる過程での苦労を知り、農家の、おじいちゃんから子供までいる大家族の中に入って、家庭のぬくもりや共に過ごす大切さを知って欲しい…“農村体験”には先生や父兄たちのそんな思いがこめられているようです。
                  


我が家も、今年もたくさんの学生さんをお迎えしています。週に一度、2泊3日でやってくるおにいちゃんおねえちゃんにtomaも大喜びです。
今日も4人の女の子たちが我が家にお泊り。我が家は農家ではないため、くたびれるほどの農作業はありませんが、それでも家庭菜園でできた野菜を収穫したり、母がハーブ講座を開いたり…そして父が近くの滝へお連れすると、みんなはしゃいで滝つぼまで行って、びしょぬれになって帰ってきます。お風呂は近所のひなびた温泉へ。都会の子供たちがおじいちゃんおばあちゃんのはいる地元の温泉に入るのは、これまた貴重な体験で、公共の場で過ごすときのルールを学ぶ機会になります。時にはマナー違反で叱られることも…。でも、そんなことが案外忘れられない思い出になったりして。

そんな風にして家族のように受け入れられた子供たちは、“別れの朝”にはみんな涙涙です。滞在中ずっと押し黙っているので、“楽しくないのかなぁ”とこちらも心配して気を遣ったりする子も、あとで宿帳を読むと“超楽しかったですっっ”なんて書いてくれてある(笑)。思春期の子供たちの心はなかなか読めないけれど、それでも、なんというか、やりがいを感じるこのプログラムです。
息子さんの滞在を機にメールをくださったお母さんと、すっかり“メル友”になってしまったりして…
(ね、shinobuさん!)

           

泊まるほうにも泊めるほうにも思わぬ感動があるので、私たちはこのプログラムを“感動産業”と呼んでいます。



HANA-BI

2006年06月15日 | Season's Special

 子供たちが一番喜ぶのが、花火。夏にはちょっと早いけど、我が家では滞在の最後の夜にみんなで花火をします。この最後のイベントのころには、実はわたしたちスタッフ(家族)はもうかなりヘトヘトなのだけど、これだけは欠かさずやることにしています。みんなでやったこの花火の思い出を、一緒に持って帰ってほしいから…。